そして、バトンは渡されたのレビュー・感想・評価
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2回は観て欲しい。国民みんなの娘
子どもはみんなで育てればいいんだな。実の親でなくても、愛情いっぱいに育てられた子はかくも優しい素敵な子になるのだ。
永野芽郁ちゃんは日本国民みんなの娘にふさわしい。
優子の役を違う女優でなんて考えられないくらいピッタリだ。
石原さとみも最高!無邪気な明るさ、奔放さ、人懐っこさ、だらしなさ、したたかさ、儚さ、くるくる変わる色んな表情。石原さとみにしか出せない梨花だろう。
スタイリストさんのセンスも素敵で、石原さとみの衣装はどれもこれも可愛かったなー。
田中圭、市村正親、大森南朋の三父親もそれぞれはまり役。
たくさんの愛に溢れた映画だ。
子役の稲垣来泉ちゃんが雨の中傘を放り投げて躍るシーンがとても素敵!
映画化に当たり、幼少期を優子とわからせず、みいたんとみんなが呼んでいた所は小説よりよかったな。
みいたんと優子が重なった時に1回目なるほど、やられたなと思い、後半の手紙が届く辺りからのどんでん返しにまたやられたなと思う素敵な構成。
小説よりも映画の方が格段に好き!
梨花は身を隠して優子と会わないままの方が心情も理解しやすいし、素敵だ。病室で優子にぺらぺらネタばらししたり、式に参列する小説の梨花よりずっといい。
出てくる食事もロールキャベツにホイコーロー、バスタにスープに、パンの耳だってフレンチトーストになってしまってとっても美味しそう!
原作のカツ丼とか煮付けとかラーメンよりもいいな。
アンパンマンの曲があんな名曲になるのもびっくり。
卒業式のシーンも含め各所にピアノ曲が流れるのもよかったな。
泣けるというよりも、ジーンとくるハートフルな映画で、誰が見ても楽しめるいい作品に仕上がってました。
↑と書いていましたが、2回目見たらもう石原さとみと田中圭を見る度に涙が止まりませんでした。
是非とも2回は観て欲しい映画です。点数も上げました。
俺は善人じゃないぞ。
ベタな人情劇だと思う。養育費は何処に?そう考えると、結婚詐欺師の話な訳でしょ。一人も悪い人が出てこない、よくある人情劇。話をデフォルメしていると言うより、犯罪を善人の良心で隠し、美談として完全犯罪を成し遂げたって感じだなぁ。最後も本当は!こんな目にあったら、笑ってられないな自分なら。善人じゃないからね自分は。ピアノはうまかった。それだけが救いかなぁ。原作も読んだけど、こんな話だったんだ。
原作越えてました。芽郁ちゃんの破壊力、スゴっ!
原作読んで鑑賞しました^_^原作では味わえない回収の連続に映画のスゴさを感じました。
冒頭のミィたんのチョコを落とすシーン、誕生会のケーキ、最初のお父さんの夢までの繋がり。
ピアノが習いたいシーン(雨の中で踊るミィたん、実は早瀬君の幼少期の演奏)から合唱での伴奏練習で再会、社会人となって早瀬君のお家へ配達して自然に再会。ママには長生きして欲しいからのシーン、梨花さんのシーンでソファに横になっているシーンが増え、お洒落な梨花さんの帽子コーデで髪をみせないカット(抗がん剤を想像)、ラストの親巡りまでの展開。
卒業式での合唱コンクールの後の桜並木のワンカットは旅立ちのイメージではなく、桜の下に小さく映る車イスに意味があったこと。
原作とは変わった梨花さんのラストまでの絡みが秀逸でした。ピアノのシーンとたくさん描かれた親子の食事シーンや山盛りの調理道具も暖かい気持ちになりました。芽郁ちゃんの生演奏も感動でした。原作では病室と結婚式が最大の見せ場、映画では卒業式で大正解。
当然のようにキャストの皆さんも最高でした♪芽郁ちゃんのウエディングドレスも可愛い破壊力!でした。とっても良かったデス😊
うーん…
なんか…微妙な話だった…
子どもにたくさんの愛情を注いだのは分かるとして、なぜ男にすがる方法しか思い浮かばないんだろう…
自分だったらこんな母親嫌だし、見ていて辛くなった…
うーん…
原作を読んで、どんな内容なのか、もう一度きちんと把握して考え直したいと思った。
《ネタバレ注意》結局、本命に泣かされる
原作未読。泣ける、泣けると、大々的に宣伝してたもんで期待値高め。ただし「本屋大賞」だから期待値上げ過ぎは禁物。気分は拮抗するも、一応ハンドタオルを握り締めながら鑑賞開始です。
でですよ。誰が泣かせ役になるか、たいした事前情報も無い中で、予想はしてたんです。本命-石原さとみ、対抗-田中圭、次いで永野芽郁、穴馬-その他の登場人物。
これがこれがこれが。
話が進んでも、ラストが見えて来ても、秘密の暴露があっても、いっこーーに泣けないわけですわ。やられたよ、コレは。本屋大賞のゴリ押しかよ。と華々しく落胆してたら。
大本命の再登場にやられました。
TSUTAYAさんのプロジェクトのマイ・ダディの半分くらいは泣けたけど。この過剰な宣伝広告は、邦画界にとってはマイナスだよ、ってのは思いました。
極めて普通に泣ける話だったけど、長ったらしくてくどかった。
と。
決定的に感じたことなんどすが、人情噺をベタに撮ると、上手い監督さんって他に居ると思うんです。何故に前田哲さん?
子どもを想う親の愛が溢れる映画
他の方も書いていますが予備知識なしで観た方が楽しめる構成になってます。
私は原作は未読なのですが大まかなあらすじは知った状態で鑑賞しました。
原作通りなのか、映画での演出なのか?
みぃたんと優子の2人それぞれを中心として2つの軸で物語が進みます。
早くに母親を亡くして父子家庭のみぃたん。
そんなみぃたんに梨花という新しい母親ができます。
梨花は血のつながらないみぃたんに沢山の愛情を注いでいきます。
優子も血のつながらない森宮という父親と2人暮らし。
血のつながりはなくとも、森宮も優子を大切にし深く想っています。
そして2つの物語は1つに繋がっていきます。
普通より多い親それぞれに大切にされ愛を注がれて成長した背景を知る展開に涙が止まりませんでした。
自分の欲しいもののためには手段を選ばない梨花に振り回されたみぃたん。
梨花は見方によっては自分勝手で傲慢にも思えるかもしれませんが、全てはみぃたんへの深い愛だったんだなと思いました。
梨花の想いを受け止めた優子の気持ちにまた泣きました。
でも2人にはやっぱり再会して欲しかったなぁと思います。
そして、森宮の優子を想う気持ちが深くて、彼の泣き顔にはこっちもつられて泣いてしまいました。
血がつながらなくとも深く想い合っている森宮親子がとても素敵でした。
2人の母と3人の父が繋いで育んだ愛とタイトルが繋がって、2人の幸せを願いながらとても優しい気持ちになれる映画でした。
何度見ても私は号泣すると思います(笑)
奔放な血の繋がりの無い母の謎が
苗字が何度も変わってきた少女の物語でしたが、
途中まで不思議だったのは、少女との血の繋がりの無い再婚で母となった女性の奔放さ。
そしてせっかく再婚して奥さんになったのに、夫がブラジルに行くとなった時、勿論遠すぎるし相談なく決められたのはあるけど、夫の連れ子と2人で貧乏暮らしでも母子家庭として何故そこまで頑張れるのか、
何故そこまで血の繋がりの無い少女を苦労して育てられるんだろうか、という疑問がずっとありましたが、
最後に全て語られて腑に落ちました。
また、過去に複雑な状況を体験すると、身を護る手段の1つとしてやたら笑ったり愛想よくしてしまう子ども時代になってしまうのもよく分かりました。自分の状況がどうも周りの同級生達と違う、と分かってもいちいち干渉されたくない、何か普段の家の状況を説明して「えぇっ?あなたいつもそうなの?!!」みたいに驚かれるのももう鬱陶しい。なるべく中休み昼休みは友達に話題を振って自分は頷く係に徹し自分に極力話題が振られることのないように気を付けるのが常態化しますから、
おそらくここを脱却出来るのは学生時代が終わり、大人になってから。そして自分とは異なるけれどやはり難しい家庭環境に悩んだり苦しんだり反発したりして苦労してる人に出会ってようやく「私の場合は親との関係性はこんなふうだったよ」と、吐露出来るようになって、色々なことが昇華されて、ようやく普通に生きていけます。そこの描写はよく出来ていて、共感しやすかったです。
3人もの父親達が穏やかに娘の結婚式で顔を合わせるなんて、なかなかなり得ない幸せな状況だと思いました。
実の父親ではなくとも、田中圭さんのお父さんぶりがとても好感の持てるとても良い演技でした!
ヒノマルソウルでは元エリートスキージャンパーにしか見えなかったのに、今度はちょっと冴えないけれど真面目な優しいお父さんにしか見えなくて、俳優さんて凄いな、と思いました。
彼のバトンが無事に渡せて良かった。
途中自然に涙が溢れる良い映画でした。。!
改変は仕方ない
原作既読で大好きな作品です。
ラストが大きく異なりますが、二組の親子という見せ方を採用したことから、もう仕方なかったんでしょうね。
中盤の卒業式にすべてを持ってくるシナリオは映画的に良かったんでしょう。
永野芽郁ちゃんの涙がキレイでもうそれだけでいい。
岡田健史くんの大きな手で芽郁ちゃんの手を取るシーンが何度か出てくるが、これがまた素敵だ。
読んでから観ても、観てから読んでも、とにかく泣けます
優子の母親になることは明日がふたつになるということ。自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日がやってくるということ。未来が二倍以上になること。
それが梨花の思いの原点。
原作は本屋大賞受賞直後にすぐに読み、映画化が決まってからも2回読んでます。
その思い入れと期待を抱きながら公開初日の最終上映に駆けつけました。
映画化する場合、尺の問題もあるので、当然改編はつきものですが、幾つかの変更プランのうち、満場一致で、これしかないでしょう、と選ばれたと思うほど素晴らしい感動作に仕上っていました。
原作の第一章(高校卒業まで)に当たる部分での比較では、いくつか違和感はありました。たとえば、①優子にとっての自然体は、意地の悪いクラスメイトをおとなしくさせるだけの強さを秘めていることの背景描写②ブラジル行きを巡る父と梨花のやり取り③担任の向井先生と音楽の美人教師、などが不必要にずれているのでは、と思いましたが、原作より長く描かれた第二章(高校卒業後)に当たる部分の描写がかなり丁寧で、監督(脚本)が描きたかったのはこちらだったのか、ということがよく分かると同時に、ある程度、違和感と思っていた部分が伏線の回収という形で解消されたので納得できました。
みぃたんも優子も本当に、明日が二倍以上になるんだ、という思いを実感させてくれる最高のキャスティング。
永野芽郁さんは、朝ドラなどで既にキャリアを相当に積んでいるのに、他者からの愛情を惹き付けてしまう強力な磁力を帯びた〝原石ぶり〟を自然体のように、見事に表現していました。
石原さとみさんは、自分の命を削りながら愛情と笑顔を降り注ぐ、見かけは派手な花火のようなのに実は線香花火(言動からはそう見えないけれど)のような儚い人を熱演。
田中圭さんは、アレ?これは『総理の夫』だっけ?と勘違いさせる、ちょっと世間ズレしている優しい東大卒。
いま、思いつくだけでも、親子とは何かを問いかける映画がけっこうあります。
万引き家族、朝が来る、かそけきサンカヨウ…。
実の親子とか本当の親子、というものの要件を語るときに、『血の繋がり』は生物学的な意味はあっても、絶対条件ではなくなったということなのだと思います。
(蛇足な追記)
『わたしのグランパ』という大好きな作品があります。
筒井康隆さん原作、菅原文太さんがグランパ、そして、石原さとみさんが中学生の孫娘を演じます。
30代の浅野忠信さんもひょこっといい役で出てきます。
DVDの特典映像では、ホリプロスカウトキャラバンでグランプリを獲得した本名:石神国子、のちの石原さとみさんの初々しい姿も拝見できます。プレゼンターは深田恭子さん、なかなか貴重な映像です。
石原さとみさんのデビュー作にして代表作のひとつ。
だと私は思います。機会があれば、是非ご覧になり、読んでいただきたい作品です。
キャストはすごく良い!!!!
まずはじめに言っておきたいのは、低評価をつけていますが、キャストの方たちはみなさんとっても素敵です。
本当にみんな小説から飛び出てきたんじゃないかってぐらいにイメージ通りだし(とくに森宮さん!)、演技も良いし、醸し出す空気感も好きでした。
でも、映画の作り方が「泣かせに来てる感」が露骨すぎてすごく残念でした。
そもそも優子はあんなに泣き虫じゃないし、優子の過去として語られるはずの部分を全く別人の「みぃたん」の話として描く必要あったのでしょうか、、?ミスリードにも程がある。
優子の「不幸じゃない」という状況は担任との面談で表したつもりかもしれませんが、それじゃあ「みぃたん」の泣き虫加減とも食い違ってしまうし、そもそも優子はあんなふうにずっとクラスで浮いていたわけでもありません。森宮さんとぎくしゃくする場面も、もっと大切に描いて欲しかった。
あと個人的には、早瀬くんが結婚を許してもらうために、森宮さんに自分のピアノの録音と熱い手紙を送りつけていたエピソードが大好きなので、そこは削らないで欲しかった...。(これはあくまでも個人的見解です笑)
「ザ・泣ける映画」にするために削られてしまったセリフやエピソード、改変された設定が多くて、物語の軸や重心がずれてしまっているように感じました。
原作が大好きで、俳優さんたちも素晴らしかっただけに、構成が本当にもったいない...。
もちろん映像化するには多少の改変が必要なこともわかるのですが、これに関してはもうちょっと原作の世界観を守ってほしかったです。
きっと原作を知らない人は楽しめたのだろうし、私は原作のエピソードを頭の中で穴埋めしながら観て泣いてしまったけれど、やっぱりちょっと不服です。
でもほんとに俳優さんたちは最高なので!!!それだけはめちゃくちゃ強調したいです!!!!
登場人物ばっかり泣いてて、ちっとも泣けなかった。泣けなかったことに泣けた。
「みぃたんは友達思いの泣き虫な女の子です」
おいおい説明するんかよ。冒頭からいやな予感。
何が起こっているか、登場人物が何を思っているか、全部台詞で言ってるし。二時間目をつぶってても内容わかるよ、ラジオの朗読劇か。
映画的興奮はほとんど得られなかった。
何も考えずに観るのにはいいのかな。
ちょっと合わなかった。
永野芽郁、石原さとみ、みぃたん、三人ともかわいかった。ずっと観てられる。
「もう一度見て、もっと泣く」とコピーにあったけど、
同じキャスト、違う脚本と演出でもう一度観てみたいな。
最後、森宮さんのことを「お父さん」て呼んでほしかった。
娘を持つ親として「空白」「マイダディ」は感動したけど、今作は刺さらなかった。
田中圭はこういう優しい役柄が続くけど、「記憶にございません」のやんちゃそうな警官や、ドラマ「白夜行」の不良とかも良かったから、「孤狼の血」の次回作でブチ切れたヤクザなんか演じたら面白いかもね。
いろんな役してほしいな。
王道どシンプルに良い映画
原作未読です。
まずは、この作品には○○%が泣いた!なんて予告は必要ありません。
この作品には
衝撃的な展開、驚愕のミステリー、刺激的なシーンなど、すべてないです。それでもすごい素直に感動した。おそらく3~5年したらまた見たくなると思います。
いわゆる時間軸のトリックが使われていますが、考えながら映画を見る人ならすぐに分かりますし、トリックがある!みたいに宣伝する必要もないと感じました。
また、石原さとみさんが演じた女性の表現がとても良かったです。服装が派手になったり、少し痩せたり、化粧濃くしたり、口紅濃くしたり、となるほど病気か、と思わせるシーンが多々あり、移り変わる時間軸に惑わされずに視聴出来ました。
シンプルに過去の話ですよ。現在の話ですよと示されても同様に面白いと思いました。
子供もいない、自分ですら感動したので、子がいる親が見たらめちゃくちゃ感動すると思いました。
ん?この映画は何を仕掛けてくるんだ?どう騙そうとしてくるんだ?だとかは考えずに観るのがこの作品の真の楽しみ方かなと思います。
家庭環境知って、手のひら返した主人公の同じクラスの女には腹パンしたいと思いました。
【”様々な家族のカタチ” いつでも”彼女”は”家族”から愛されて、皆は”彼女”の存在が”生きる原動力”になっていた。前半は幾つか突っ込みどころがあるが、後半、グッと良くなり、涙腺が刺激される作品。】
ー 前半は、田中梨花(石原さとみ)の奔放過ぎる生き方に、”石原さとみさんだから、説得力があるんだよなあ・・、でも我儘だなあ。”などと思いながら鑑賞していた。
だが、前半の所々に”キーワード”が隠されていたとは・・。
幼いみぃたんが、本当のお母さんが、死んでしまった影響なのか、梨花に対し
”ママは、絶対に死なないよね!”と言う言葉に対し、梨花が笑顔で言った”ママは元気だからね!”という言葉に後半、ヤラレタマシタ・・。ー
◆感想
1.序盤は、3つの家族
・水戸(大森南朋)・梨花・みぃたん(稲垣来泉)
・泉ヶ原(市村正親)・梨花・みぃたん
・森宮さん(何故か、娘はさん付けで呼ぶが、理由は直ぐに分かる。)(田中圭)・優子(永野芽郁)
の関係性が、時系列を行き来しつつ描かれる。
だが、水戸さんが、家族に相談せずに、拘りのチョコを作るために、独りでブラジルに行く事を決めてしまうシーンや(で、梨花とみぃたんは、水戸さんと離婚して、二人で暮らし始める。)
梨花が、水戸さんと別れた後、お金持ちで、立派なピアノを持つ泉ヶ原と、サクッと結婚していたり、”描き方が粗いなあ”と思いながら鑑賞。
ー 結婚と、離婚って、あんなにサラッとできるんですか・・。
だが、ここも後半、梨花の行動の謎が明かされる。ー
2.もう一つの家族
・優子の同級生でピアノが超絶上手い、早瀬(岡田健史)と母親(戸田奈穂)とのピアノをめぐるギクシャクした関係性。
ー 子供は、親の所有物ではないぞ!自分が成し遂げられなかった夢を子供に託すのは、子供にとっては、負担でしかないんだよなあ・・。ー
□違和感を感じた部分
・早瀬が、音大に行かずに音楽も料理も極めた”ロッシーニのようになる”と決めるシーン。
ー 母親への反発もあるのだろうが・・。唐突だなあ・・。ー
・学校で、友人達から意地悪をされていても、作り笑いで耐えていた優子が、優子の家庭環境を知った友人達の接し方が急に良くなるシーン。
ー ここも、唐突感が否めない。ー
3.上記4つの家族の関係性が見えてくると物語は、グッと面白くなる。
・森宮さんは、優子を、とても大切にしているし、
・泉ヶ原も梨花とみぃたんを、とても大切にしているし、
ブラジルに一人行った水戸も梨花とみぃたんを大切に思っていた事が後半、描かれる。
ー 皆、小さかったみぃたんと大きくなった優子を大切に大切にしている。
それは、森宮さんが言ったように、皆、小さかったみぃたんと大きくなった優子の存在により、”生きる意味”を見出したから・・。
ここは、沁みたなあ・・。ー
4.優子と早瀬の結婚式のシーン
・優子の三人のお父さんが集合。
”ヴァージンロードを歩いて下さい”と言った森宮さんに、水戸さんが言った言葉。
”貴方が、あんなに優しい子に育ててくれたのだから、森宮さんお願いします。”
ー このシーンも、沁みたなあ・・。ー
5.梨花の秘密が、明らかになるシーン
ー ここは劇場で観て下さい、としか言いようがない。
石原さとみさんって、今更ながらだが、素敵な女優さんであるなあ。
優子の卒業式での晴れ姿を泉ヶ原と、車椅子に座って大粒の涙を流しながら見ているシーン。見ている側も、ホロリと涙腺が緩む。ー
<家族って、何だろう・・。
それは、お互いの存在が生き甲斐になる、有機的な善なる集合体なのではないだろうか。
父親は妻や子供のために役割を果たし、母親も夫や子供のために役割を果たす。
そいう関係性が無い家族は、私は家族とは呼べないと思う。
きっと、キチンとした複数の温かい親御さんに育てられた優子は、早瀬と良い家庭を築くのであろうなあ、と思った作品である。>
納得のいかない美談
予告で日本映画にありがちな泣けるとか隠してた嘘とかが、観る前に既にノイズになっていて、不安多めで鑑賞しました。
まぁ…予想通りでした。典型的なダメな邦画に沿っているなと。
まず高校卒業までが長いのに展開が早くて追いつけませんでした。まず梨花の行動。親探しの2部目になって色々と明かされるんですが、どうも納得がいかない。まず男をほいほいと乗り換えるし、服への投資は惜しまない。パートをしているけれど、めちゃくちゃ大金持ちと交流があったり、目的を達成する時は手段を厭わない卑しい女性でした。印象は最悪です。石原さとみさんの演技力も相まって、彼女がはしゃいでるシーンには嫌悪感しかありませんでした。1部目で3回結婚するという脅威のイカレっぷりです。全員と式もあげるし、どんな価値観で生きているんだ?と思ってしまいました。
次にお父さんこと水戸さん。ブラジルに行くことを親子に相談しなかったらそりゃ怒るよ。それで逆ギレされてもねぇ…。みぃちゃんが1番しっかりしてましたよ。みぃちゃんという名前の由来は一切語られなかったのが気になるところですが。
2人目の旦那の泉ヶ原さん。優しすぎる。こんな人世の中にはほとんどいないと思います。嫁が娘をほったらかして高山で仕事をしたり、新しいパパ探しに張り切っていますが、それを良い距離感で済ましていいものではないと思います。もっと怒っていい、彼女にも事情はあったけれど、それを加味しても許して良いものではない。
優子と森宮さんのパート。田中圭さんの優しい雰囲気と、永野芽郁さんのにこやかな雰囲気はとても好きでした。飯テロ映画としても強烈で、肉野菜炒めにロールキャベツ、手作り餃子とヨダレが出てしまいそうなくらい魅力的な食べ物たちでした。森宮さんのどこかぎこちない、頼りない感じも血の繋がらない親子をありのまま描いているようでそこそこ好きでした。ただ、優子周りが納得できず。笑顔を振りまいている、こんな子がいたら好感しかないんですが、同級生の女子たちが執拗に囲ってきてウザかったです。ピアノをミスした時も茶化すし、お前らに出来るんか?と思いましたし、先生もそこに口を挟まないのは違和感だらけでした。と、思ったら急に優子の家庭事情を知り、優しくなるなんて意味がわからないです。このパートの起承転結の承転をすっ飛ばしたようでモヤモヤしました。その後ベストフレンドみたいな描かれ方をしますが、あれだけ悪口言ってたのにそんなすぐ仲良くなれるか?と。ここも製作陣との価値観が違うなと思いました。
ただ、ピアノの演奏シーン。ここはとても良かったです。永野芽郁さんと早瀬くんを演じた岡田健史さんは代役を立てずに素晴らしい演奏をこなしており、岡田さんの方の挙動の激しさにはん?となりましたが、とても美しい演奏が観れました。アンパンマンマーチのリメイクは聞き応え抜群です。
最後の卒業式のシーン。優子が演奏する姿も素敵ですし、何回も聞いてきた「旅立ちの日に」がまた違う美しさを纏った歌になっておりとても良かったです。森宮さんの涙も自然に出てきたような美しい涙でした。
という感じで前半は良い部分2割、悪い部分8割ととても長く感じてしまいました。岡田さんの演技が微妙だと思うのは自分だけでしょうか?長年違和感を抱えたまま更新はされませんでした。
そして2部、優子の卒業後を描いていくのですが、ここから後付けなのか?というくらい設定をバンバンぶち込んできます。まず優子は料理の短大に入り、卒業後一流のレストランで働きますが合わず、学生時代にアルバイトで働いていた店で働くことにするという中々に壮絶な経験をモノローグでサラッと語ってしまうことにまずは違和感です。その後の展開も詰まっていましたし、縮めたいのは分かるのですが、ここはもう少し丁寧に描いて欲しかったです。
そこからの唐突な早瀬くんと優子が付き合って、結婚までことを進めるシーン。いくらなんでも急すぎて、愛の育みのカケラも感じられなかったです。なぜ余計なシーンは多くて、こういう描くべき場面を端折るのか。これが分かりません。
梨花の本当の姿がどんどん明かされていきます。実は重い病気を患っていたこと、それを裕子や他の人々に悟られないように過ごしていたこと。何より優子を1番に愛していたことが明かされます。が、ここに納得がいきませんでした。愛しているを原動力に男性を利用しているだけでしたし、愛していたならば途中で娘を放り出してどこかには行きませんし、食生活は豊かにさせているはずです。親としての心意気の無さに呆れてしまいました。これを美談にしていたあたり、邦画らしいなと思いました。悪い意味で。
水戸さんの元へと訪れた際、水戸さんから送られた手紙、水戸さんへ優子が送った手紙を早瀬くんと水戸さんの現在の奥さんが読み上げるシーンも違和感でした。別にそんな羅列して読み上げなくても良くない?と思ってしまいました。
最後の梨花の死も読めていましたし、昨夜まで元気に笑っていたのに当日死んで遺影と棺桶が用意されているのも仕事早すぎるなと思ってしまいました。ここどうにかならなかったかなと。
それでも結婚式のシーンは良かったです。タイトルの意味もここで明かされ、優子を信頼できる人物へと繋いでいくというのも良かったです。過去と未来がバチッとハマった瞬間も気持ち良かったです。
でもトータルして冗長がすぎるなというところです。おそらく膨大な原作の中身を137分に詰め込むのは大変だったと思いましたが、余計な描写を減らせばもう少し短くなったんじゃないかなと思いました。平日の昼間に観ましたが、半分近くの座席が埋まっていたのでヒットはすると思います。邦画らしい邦画でした。
鑑賞日 10/29
鑑賞時間 12:35〜15:05
座席 E-14
涙には、不満も流された
小説既読、細かな設定変更に不満。
ブラジルがなぜ夢のためになるのだ。
そんな身勝手な男ではないだろう、
などと思いながら観ていたけど、
梨花の言動やセリフにも、いや夕方は会いに行ってただろ、そんなに放置じゃあ愛が見えないだろう、森宮さんの餃子のエピソードは省くなよ、そもそも優子の性格だって、友達との関係も、などと思っていたけど…
人が動いて話すこと、表情によって、小説で想像する世界を凌駕してくれた俳優陣の演技に感謝。
素晴らしかったです。
久々に良い涙をたくさん流しました。
愛ってあたたかいなぁ。
血縁があるのに大切にされない子供もいるなかで、こういう作品の温もりはとてもいいと思う。
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