劇場公開日 2021年10月29日

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「梨花さんを赦せるかどうか」そして、バトンは渡された 規子さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0梨花さんを赦せるかどうか

2021年11月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

自由で、ほしいものがあれば強引に奪いに行く梨花さん。
彼女を赦せるかどうかで、この映画の評価は大きく変わるのではないかと思います。

梨花さんがほしいものは、贅沢な生活でも、自由に使えるお金でも、ちやほやしてもらうことでもありません。
「自分の全てをかけて愛する存在」です。
そして真実、どんなときも彼女にできる、彼女が「最高」と思うことをその存在のためにします。たとえ、自分の体を削っても。
自分の幸せのためではなく、愛する存在の幸せのために生きています。

それは愚かかもしれないし、自分勝手かもしれない。
でも私には、「最高に魅力的な女性」に見えました。
石原さとみがそれを素晴らしく演じていたと思います。

そしてそんな彼女を愛し、赦し、力になろうとする男性たち……彼女が愛した存在を同じように守ろうとする男性たちもまた、やはり最高に魅力的だ、と。

この物語はフィクションです。

「こんな良い人ばっかりなはずがない」
などと、「現実的」なことは言わず、優しい世界を楽しみたいと思いました。

ちなみに、私が観たとき、同じ部屋にいた人たちの多くが、梨花さんが新しい男性と出会い、振り回すたびに「プッ」と吹きだしていました。
眉を顰めるのではなく「この女はまったく」と、受け入れておられたのだと思います。
彼らのこの映画への評価はきっと、高いでしょう。

規子
カールⅢ世さんのコメント
2021年12月2日

保険金高いのにしておいてで吹きました。

カールⅢ世