「心温まる家族愛、いや、人間愛の物語」そして、バトンは渡された あささんの映画レビュー(感想・評価)
心温まる家族愛、いや、人間愛の物語
ラスト30分、全てが繋がった時に涙が止まらなかった。
原作未読、他の方がレビューで書かれてるように、予備知識などが無ければないほど楽しめるのではないかな、と。
本作は大きく前半と後半に分かれて進んでいく。前半は優子の学生時代が描かれ、過去の描写の中でさらに幼少期が挟まれ過去のまた過去の描写が反復しながら進んでいく。
後半は現在の優子の姿が描かれるのだが、少しずつ明らかになる森宮さんと優子とのこと、そして本作の重要な役の魔性の女 梨花のことが明らかになり、これまでの伏線が一気に回収される。
優子がなぜ血の繋がらない親の間をリレーされ4度も名字が変わったのかーー。
その理由を知った時に大きな感動が押し寄せ、そしてタイトルの意味、ラストの森宮さんのセリフ、冒頭のナレーションが全て繋がった時に本作の凄みを実感した。
悲しいニュースや辛い事件を耳にすることが少なくないからこそ、本作のような温かい作品がより胸に沁みる。こんな風に人が人を思いやり、温かい関係を築けたら、、、。
早瀬くんが弾いていたピアノ(早瀬くんの家から流れてくるピアノ)の曲がとっても素敵だった。曲名ご存知の方いらしたら教えてください🤲
追記:森宮さん家の整いすぎていないキッチンが料理好きな男の家って感じで好感持てました!
あと「旅立ちの日に」を熱唱する森宮さんにも♡
自分が中学校の合唱コンクールで「旅立ちの日に」を伴奏した思い出があるため合唱シーンは印象的だったなぁ。
原作3回読んでいてもとても良かったです。たぶん、この映画はストーリーだけの感動ではなく、役者さん自身が原作に惚れ込んで演じているから、原作の良さを伝えたい、という思いが鑑賞してる側にも素直に伝わってくるのだと思いました。
その点では、こうの史代さん原作の映画化作品の『この世界の片隅に』『夕凪の街 桜の国』と同じ印象でした。
今晩は
”今日は俺は、見たい映画がある!”と言って会社から車で五分の映画館に行って見る背徳感。(もちろん、その後、会社で仕事しています。叱られそう・・。)
原作は読んでいましたが、可なり改編していましたね。
私は、原作と映画は別物として観ていますので、どのように改編したのかが気になりましたが、面白く鑑賞しました。
前半はイロイロと気になる部分がありましたが、後半は良かったですね。私は、”心に沁みる”映画も好きでして・・。
「Our Friend」は素晴らしかったですが、”家族を描いた映画”としては今作も佳品であったかと思います。
では、又。これからも、宜しくお願いいたします。