シン・仮面ライダーのレビュー・感想・評価
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やっぱこうなるよね
自分は仮面ライダーの設定はなんとなくは知っているつもりでいたが、当然それ以上のマニアックな設定がガンガン盛り込まれていて、庵野監督が作ったらそりゃこうなるよなと思った。監督はわかりにくいものに魅力を感じて欲しいみたいなことを言ってたの聞いたことあるし、そこは予想通り。それに観客のどれだけがついていけるのかは別として。
個人的には前半はめちゃくちゃ面白かった。仮面ライダーと怪人の戦いを現代の技術で、しかしあくまで昔の特撮感を残しながら再現しているのはワクワクして見応えがあった。
しかし後半はなんだかついていけなくなってしまった。「シンウルトラマン」のときも感じたなんか違うなーという気持ち。リメイクである以上、自分の中にも仮面ライダーの世界のイメージがあり、それとのずれを感じてしまった。設定が難しく、何と戦ってるんだって思ってしまう。感情移入もしにくい。やはり週一回放送していたものを2時間でまとめるのは観客の感情がついてこれないんじゃないだろうか。
あと「シンウルトラマン」とか「シンゴジラ」に出てた人が出すぎてて、これはサービスというよりもはやノイズに感じた。仮面ライダーの世界に没頭できなかった理由のひとつだ。
ついでにネタバレにはなるけどどうしても言いたいことがある。ニセモノのデザインが気に食わない。
ウルトラマンもそうだったけど、初見じゃ見分けつかなくてなんだかわかんない。作る方は何度も見てたらわかるから、なるべく違いを減らしたくなるんだろうけど、これじゃついていけないよ。暗くなってもわかりやすいように目の形を変えるとか、ニセとしてかっこいいデザインを模索して欲しかったな。
原作履修済みである事が前提の作品です
仮面ライダー=本郷猛は改造人間である。
彼を改造した秘密結社ショッカーは世界征服を企む悪の組織である。
仮面ライダーは人間の自由の為にショッカーと戦うのだ。
上の文章は初代仮面ライダーのOPテーマの後に流れるナレーションであり、仮面ライダーという番組の主人公、敵、そして戦う理由を簡潔に説明した名文章です。
初代仮面ライダーをリメイクした本作内容もこのナレーションでざっくりと説明が出来ます。
ただし、主人公の本郷猛は頭脳明晰スポーツ万能ではあっても、本作ではヒロインのルリ子にばっさりコミュ障と切り捨てられる内向的な性格だったり
ショッカー、もといSHOCKERは愛の秘密結社と掲げる看板が違います。
それでも、3番目の人間の自由の為にSHOCKERの押し付けてくる自由の無い愛を否定する為に戦う部分だけは全く変わりません。
この上記の基本部分を踏まえた上で本編の内容に触れたいと思います。
まず、このレビューのタイトルで原作と言いましたが、この場合の原作とは特撮版と漫画版の2つどちらも指します。
本作のストーリーは漫画版の大筋を準えた上で展開されており、主人公本郷猛ともう1人の主人公一文字隼人との最初の出会いは敵として出会い、和解、共闘という流れが描かれています。
そこに細かい味付けとして特撮版をオマージュした描写が多数散りばめられており
例として、本郷猛がフラッシュバックで回想する自身を拉致するSHOCKER構成員が女性だけなのは、原作特撮版と全く同じ展開である事
ハチオーグに操られた民主から逃げる際のサイクロン号で階段を駆け降りるシーンが特撮版OPと全く同じだったり、
敵として現れた一文字隼人の戦闘前の「お見せしよう」という台詞は特撮版原作でも一文字が初変身前に言った台詞であり、
一文字との戦いで本郷が負傷したのは左足であり足首が完全に反対を向いているという、特撮版原作で本郷猛を演じられた藤岡弘、氏が仮面ライダー撮影中にバイク事故で足を複雑骨折した有名なエピソードをそのまま作中の展開に落とし込んでいます。
この様に原作を知っている事で話の展開や台詞のあれこれに納得出来ますが、逆に知らない方が観た場合はストーリー中に度々謎の描写が挟まっている様に見えるかも知れません。
これはファンサービスというより、庵野監督自身がファンとしてやりたい描写、外せない描写を入れたのだろうなと思います。
そして、ラストバトルでは明らかに仮面ライダーV3をオマージュしたであろう仮面ライダー第0号とダブルライダーの泥臭いバトルが描かれ、死闘の果てに本郷猛はその命を散らします。
1人残された一文字隼人ですが、本郷の意思を受け継ぎた戦い続けると誓い新たな仮面ライダーの姿と新たなサイクロン号と共に走り出すシーンで本作の物語は幕を閉じます。
これは原作漫画版でも本郷猛が死亡し、残された一文字が新たな仮面ライダーとして戦い続ける展開そのままですが、原作では残された頭脳と機械の身体で本郷は復活します。
本作でも本郷の魂とも言うべきプラーナという物が残されているのは示唆されており、本作の未来でもいずれ本郷の復活は出来るのかも知れませんが、物悲しくも明るさを感じさせるラストの為には蛇足と感じたのかそういった描写はありませんでした。
本編が原作を知っているからこそ分かるシーンが多いだけに、原作を知っているからこそいずれ本郷は復活してくれる筈だと希望を抱くのだと思います。
とにかく原作を知っているか知らないかで本作の印象は変わります。
それに原作者である石ノ森章太郎先生もこうおっしゃっています。
「時代が望む時、仮面ライダーは必ず蘇る」と
庵野ワールド全開の仮面ライダー
いや、とりあえず庵野全開だったね。
人類補完計画だったし。
ただ、一貫して魂と幸せについての話だったなって印象。
仮面ライダーを庵野監督の世界観のもと再構築してメッセージ性も加えた作品だった。
個人的には好き!
ただ、ラストを含めて受け入れられない人は沢山いるだろうな、、、
ハチオーグとの戦闘のシーン面白かった!!
あとは、やっぱメカニックの変形とかは堪らんね。
ところがギッチョンが半端なく可愛い。
アソコだけで金払える。
庵野ファン、仮面ライダーファンの自分としては楽しめました。
92/100
恋愛映画であり、シンシリーズの集大成
人の生き様、絆、そして愛…
書いていて面映ゆくなるけど笑、まじめにそれらがぎゅっと詰め込まれて、とてもかっこいい特撮映画であり、恋愛映画でした。
出演者全員が魅力的で、特に浜辺美波ちゃんは奇跡的なほどにかわいくて美しいです。浜辺美波ちゃんを大画面で観るだけでも価値があります。
一つ星を少なくしたのは、コウモリのとこがもうちょっとかなぁって感じでした。もったいない。これはスタッフの問題と言うより予算の問題かと。もっともっとお金をかけて欲しいです。
あと、一瞬仮面ライダーの声が変わったように思ったんですが、勘違い?オリジナルの掛け合いに聞こえたんですが…
大人が全力で子供騙しがよい
楽しく観ることができました。
子どもの頃にテレビで仮面ライダーを見ていたということもあり、懐かしさとパワーアップ=血みどろと。
スクリーンのど真ん中に人物を置くというカメラワークが頻繁に使われているのも面白かった。
また、それぞれのセリフ、特にライダー1号のセリフ回しのわざとらしさもむしろ魅力。
オーグの造形がなかなかにキッチュでこれにも好感。
エヴァとかシン・ゴジラ、シン・ウルトラマンに比べて社会批評的な部分は薄いし、ストーリーとしてもシンプルながら、いちばん「雰囲気のある」作品ありがとうじゃなかったかな。
12−11=一文字?ということで
仮面ライダーについてはテレビ版と漫画(原作)版でかなりの違いがあります
子供のころテレビをほぼリアタイで見て夢中になった世代ですが
後から漫画版を知り暗い、怖い、気持ち悪いという感じが残ってしまいました
なのであまり期待しないで観た訳ですが
面白くて引き込まれてしまいました
以下、3回目鑑賞後、個人的に印象に残ったこと
・ルリ子とヒロミ
テレビではいつのまにかいなくなったルリ子がほぼ主役になっていてルリ子が実はゼロ号みたいな感じ
友人のヒロミはテレビでは島田陽子さんだったかと
それが西野七瀬さんでまさかのハチ🐝
・ニセライダー
数えたら11人(違ってたら🙇♂️)という中途半端な数
漫画版では12人でその中に一文字が入っていたはずなので数は合う
・イチローさん
V3の主題歌そのままかと
「ダブルタイフーン命のベルト」
「父よ母よ妹よ」
「白いマフラーV3」
・2号ライダー
ライダースーツの白線が1本線からラストでは2本線になってました
いろんな意味で楽しめる作品だと思います
貴方は誰に尽くしますか?
冷静さを 売り飛ばして
泡になった僕を 世界は笑ってくれるだろう
想いに仕掛けた罠を全部外して
刻もう どんな意味だって構わないと
喜びよりも悲しみよりも
ただ君のことを考えているよ
今夜 君のもとへ
鬼束ちひろ 「Sign」
大切なものを失くす哀しみに、他者は共感しません。大切なものが、ひとりひとり違うからです。ひとりで生まれてきたように、ひとりで哀しみと向き合うしかない。それは、力なき者だけでなく、強き力を持つ者とて、同じこと。むしろ強き力が更なる辛さを呼び込むことに…。
ところで、ヒトはひとりで生まれてくるのでしょうか。少なくとも共に苦しみ、貴方が生まれてくることに力を貸してくれた人、貴方が生まれてきたことに、安堵した人は、いるのではないでしょうか。
今の世の中、嫌なこと、辛いこと、思い出したくないことで、溢れています。そんな苦しみを、強大な力で蹴り飛ばしたら、楽になれそう。でもその力とは、他者を傷つけるものなのか、他者の幸せに寄り添うものなのか。どっちがいいと思います?。
貴方の力は、誰の為にあるの?。何の為にあるの?。巨大な力を持つ代償として、他者の報復を恐れるヒトが、疑心暗鬼をミサイルに換えて飛翔させる時代です。貴方の力は、貴方自身も含めて、ヒトを幸せにするものなのか、ヒトを辛くするものなのか。泡になって消える前に、決断する猶予は、あまり残っていない気がします。
自分に共感しない人の幸せを願うのは、無理。それができたら神様だよね。でも、他者に解ってもらえないことが辛いなら、他者を解ろうと試みたほうが、幸せだよね。私の生体エネルギーのベクトルは、零号と同じなのか、壱号と同じなのか、私自身、分かんないけど。ベルトに風あてたら、分かるの?。
庵野監督にしてはストレートと云うか、屈託がないと云うか。個人的には、森山未來の零号が、もう少し蝶のように舞うシーンが欲しかった。ま、それは次回作に期待します。
とにかく、「シン」が付いているだけで観たくなる私です。次回作は、日本映画史に燦然と輝く大コケ映画を「シン・デビルマン」として、甦らせてほしいものです。
ほしいのは変身!!の一言
仮面ライダーはクウガがファーストコンタクトです。
そして今に至りますが、やっぱり変身!の力強い言葉一言がほしかったです。最初の1号がサイクロンに乗りながら変身するのは知ってました。でも劇中なんらかの形で新1号になってライダー変身!を叫んでくれるのを期待してましたが願い叶わず。
映画としての印象ははっきり言って映画館で観なくてもよかった気がします。
あとハビタットて??仮面ライダーで人類補完的なものはいらなかったです。
ライダーがかっこいい
平成ライダー世代です。非常に楽しめました。昭和ライダーも一通り観ました。
最近のライダー作品はバイクに乗らない回もあったりしますが、仮面ライダーはやっぱりバイクに乗っているほうがカッコイイ!!変身バンクも非常に好みです。あとはダブルライダーキックですね。
この映画色々意見が割れているようですが、私は最初から「仮面ライダー」を観に行ったんです。人と怪人の間で苦悩しながら、仮面に表情を隠して、人々のために戦う。そんなヒーローを、です。もっと描写できたとも思いますが、そこはちゃんと抑えていたと感じました。
「人類補完計画やん」とか笑ってしまうところもありましたし、あと何回か観に行って色々思うところも出てくると思いますが、庵野監督の愛を感じました。
とにかく最初の「ライダーカッコイイ!!」、私はこの気持ちを大切にしようと思います。
余談ですが仮面ライダーシリーズ未視聴でも見れると思いますし、あとバイク好きの方は是非!!バイクに乗りたくなります。
汎用性ゼロの特殊工具を渡されて途方にくれる一般人な俺
いやー、これ、なんつーか。
昭和の仮面ライダー過ぎるってw
しかも血が、ドバドバドバーってなってるし。
そこだけ座頭市的に。
でですよ。
11人のライダーとか、ちょちょちょちょ。
笑うとこですか?
怖さより、戸惑いですもん。
現代ハリウッド映画のCGクオリティを見慣れた人々にとって、これは辛いって。と、もわーっとした気分で退散。
浜辺美波ちゃんの輝く瞳に萌え。
これは、まさに世代でハマった人たち以外には、ちとばかし苦しかろうと。
そう思いました。
ワタクシ、世代的には対象だと思うんですが、残念なことに、全く興味が無くって、全く見てなかったもんで。全く、乗り切れませんでした。
御免なさい。
めちゃくちゃ面白かった
シン・ウルトラマンは全く楽しめなかったのに、今回のシン・仮面ライダーはめちゃくちゃ面白かった。
この作品で庵野秀明をすごく好きになった。コートを着た仮面ライダーすごくカッコいい。
映画を観てから一週間経ってるけど、自分の中の評価は更に上がって星5でフィニッシュ。
次回作、一文字隼人編を強く熱望します。
やっぱ面白い!
戦闘シーンが多いし、迫力が凄くてよかったです。相変わらずオマージュなど小ネタも多くマニアとしてはすごく楽しめました。個人的には多分庵野さんの特徴なのだろうが、心理描写が丁寧で好きです。ただ前作同様あまり万人受けはしないというか感想が割れるだろうなと思いました。終盤のトンネル?の戦闘シーンが暗くてすごく見にくかったです。
私の感想としてはこんな感じです。あと、何より思ったのは長澤まさみがエロい!!
特撮愛
シン・ウルトラマンよりも一層『シン』度が増していて、とても楽しく鑑賞できました。
(あっちは「真」も入っていましたが)
時間なんか忘れてしまうほど、激しいアクションシーンの連続で物語がサクサクと展開されてゆく、ジェットコースターのような映画でした。
そこに小ネタもふんだんに散りばめられていて、物語の進展とともに「これでもか!これでもか!!」と庵野ワールドへと引きずり込むワナが仕掛けられています。
本編に集中したいのに、ついつい細かいところに目がいってしまいニヤリとさせられました。
最後の最後まで…
「仮面ライダーを知らないから観ないよっ」という方も大勢いらっしゃるでしょうが、これを機に知ればそれで良いと思います。だから「原作ライダーを観なおしてから」とか構えないで気軽に入り込めば良いのではないでしょうか。
もちろん知っていれば色々と楽しめる要素があるでしょうが、相手は庵野監督です。そうやすやすと手の内を見せてくださるとは思えません。
それにアメコミの「スパイダーマン」や「バットマン」も大人気ですが、漫画原作を知らなくたって皆さん観に行かれてます。ご存知のように彼ら二人はかなり重い過去を背負っています。しかし世界中で愛されています。
今作『シン・仮面ライダー』もある意味世界的に受け入れられる可能性がある作品だと思いました。
(年齢制限はありますが)
もちろん人により好き嫌いがあるので「観るべき」とは言いませんが、是非とも観ていただきたい作品です。
私も鑑賞前は「どうだろう、楽しめるだろうか」と思っていたのですが、鑑賞後は「さぁBlu-ray買うかな!」となってしまいました。
そんな軽いノリにさせられました。
良かったです。
あと追記として、
『ハケンアニメ』を鑑賞した際にも思いましたけれど、「やっぱり柄本佑さんっていう役者さんは格好良いなぁ~」と改めてファンになりました。
おわり
仮面ライダーの勇姿にテンション爆上がり❗️我らのヒーローがスクリーンに復活❗️
思えば50年以上前の子供の頃
テレビにかじりついて
仮面ライダーを観ていた。
親にせがんで
変身ベルトを買ってもらい
数えきれないほど
仮面ライダーごっこをした。
変身ポーズを無我夢中で真似た。
観賞中
完全に童心に帰っていた。
とにかく
仮面ライダーが動いているだけで
あのテーマ曲が流れるだけで
理屈抜きでテンション爆上がりになる。
幼少期の頃に植え付けられた物は強烈だ。
仮面ライダー本郷猛
超人的なパワーを持った者のみが
抱える葛藤と孤独
それでも
戦い続ける仮面ライダー
汗と涙と泥臭さを感じさせる
内面に強さと弱さを合わせ持つ
生々しい仮面ライダー
何故
仮面ライダーの姿を観ると
こんなにも気持ちが上がるのか。
それは
ライダーがどんな状況でも
どんなに傷ついても
戦い続ける(時には自分自身と)
からではないか?
仮面ライダーは間違いなく
自分の中にある何かに
火をつけてくれる。
困難にぶつかった時
逃げずに戦い続けたい。
自分の中に持っておきたい
ライダースピリット
超人的なパワーを持ちながらも
ライダーは
絶対に自分の為には戦わない。
いつも他の為に戦う。
映画鑑賞後から
仮面ライダーのテーマ曲が
何度も脳内でリピートしている。
無性に変身ポーズがしたくなり
誰もみていない部屋で
年甲斐もなく
変身ポーズをした。
仮面ライダーは永遠のヒーロー!
その勇姿をまた見せてくれ!
戦え我らの仮面ライダー!
仮面ライダーがバイクに乗って
疾走する姿は必見です!
是非とも劇場で!
いいとこも悪いとこもある
◉ジオシティ新座にてレイトショー。途中寝ないようにモンスター飲んでから見た。
◉あまり期待はしていなかったけど、怪人とのアクションは良かった!対クモ、ハチあたりはめっちゃワクワクした。久しぶりに邦画を見て「お、かっこいい!」と思えた。
◉榎本佑の2号は大好きになった。「俺は〇〇だ!」「〇〇が好きだ!」みたいな気持ちいい性格で。東映ヒーローはこうでなくっちゃ。
◉女性陣の演技は臭くて見るに耐えなかった…。浜辺はあまり知らなかったけど、下手な役者なんだなと思った。演技をつけられない監督の責任なんだろうけど。
◉終盤の話はむちゃくちゃだな。ツッコミどころ満載で、半笑いで見た。とりあえずカメレオンはKじゃなくてCだと思います。
◉次の「シン」シリーズは見るか、微妙だな…。でも「シン庵野秀明」だったら見る!
賛否分かれそうですが、僕は大好きです。
シリアスになりすぎない、重くなり過ぎない、ただリアルを追求しているわけではない、
かと言ってただの焼き直しではない。
昭和にTVにかじりついて見ていたライダーが、
石ノ森先生が産んだライダーが、ただ、ただ、そこにいる!!!
あの立ち姿こそ!石ノ森ライダーだー!
ヒーローか?いや、ヒーローじゃない、運命に遊ばれるように転がるのように、戦う意味に惑い立ち向かう人間達の物語なのです。そして、勧善懲悪じゃないところがいいじゃないかいいじゃないか。
石ノ森作品のオマージュがふんだんにあり、TV版、原作漫画へのリスペクトたっぷり。
あぁ、待っててよかった!って満足満足。リスペクト部分で嬉しかったことは多すぎて書ききれません。
確かに郷愁的な嬉しさはありました。仕方ないです。僕はTVの1号2号ど真ん中世代。
そして庵野作品大好きで、エヴァファン。あの効果音、ライダー見参感、BGMは
昭和ライダーに胸躍らせていた人間にとっては落涙モノですし、アクションの絵がいちいち格好いい。琴線に触れまくりなんです。
1回目は「かっこいい」だけで終わってしまい、落ち着いてみるために2回目に。そして色紙欲しさもあり(笑)さらに落ち着いて見るために3回目まで完了です。
正直初回は聞き覚えのない言葉が多くって、「?」が先行してしまった初回鑑賞でしたが、回数を重ねたらストーリーは咀嚼できて面白みが増しました。ある意味「ベタ」な展開です。色々とコネコネしていますが、「ベタ」展開です。けど、いいんです。だって、仮面ライダーってわかりやすい物語のはずなんですから。ただ、ちょっぴり大人向けに作られています。だって「幸せの定義の争い」なんですから。その辺りが難しい問題定義とわかりやすい着地で「いい塩梅」になっていると思いました。
そして、あぁシンジにレイにアスもいる・・・なんて思っちゃうような雰囲気やストーリーの仕込みは、庵野監督テイストってことにしておきましょう。どうしてもそう見えちゃう・・けどこれが庵野さん。まさかセルフオマージュじゃないよなぁ。。。
本郷の切なさ、頼れる一文字、サポートしてくれる彼ら(ラストの名乗りは反則)、まんまレイの彼女とSHOCKERの面々。際立つキャラが最高に楽しませてくれた懐かしくて新しい仮面ライダーは何度見てもいいです。見るほどに味わいが深まります。
続編期待したいけど・・・難しいかぁ・・・
だって、それっぽいの出ちゃったしなぁ・・・。
同人映画
視聴後思い出したのは庵野監督の「僕らは結局コラージュしかできないと思うんですよ」というかつての発言でした。
シン・ゴジラやシン・ウルトラマンがエンタメ作品になっていたのに対し、
庵野秀明がやりたいことをやってのけたという印象を受けました。
テレビシリーズのエヴァンゲリオンも同様にやりたいことをやりたいようにやった作品ですが、あちらと比べて原作である仮面ライダーの再構成に腐心しすぎて、大衆を置き去りにしてしまっている。(シン・ウルトラマンでもその兆候はありましたが)
エンタメ性の高い作品も作るようになり、還暦を越えてもなお、こういう姿勢で作品を作れることには脱帽です。
ただ映像表現が、仮面ライダーをオマージュしすぎて他のシン・仮面ライダーの映像と不和を来している、スマホで撮影した映像が撮影者に視線の動きと乖離していて違和感を覚えるなど、やや鼻につく感じでした。
大衆向けではなく自分自身は作品を味わいきれる器がなかったため、残念ながら面白いと感じることができませんでしたが、
庵野監督の言葉を借りればパンツを脱ぎ切った見事な【自主規制】作品でした。
現在の技術で作った仮面ライダー
昔の作品に対して、よく「現在の技術でリメイクを」という声がありますが、本作はまさしくそんな感じ。
ライダーのデザインはあくまでオリジナルを踏襲していながら、怪人は最近の作品のデザインっぽいものになっていて、アクションもCGメインの今風。
新旧両ファンに満足してもらおうというスタンスが伺える。
ただそれだけに「可もなく不可もなく」な作品になっているし、設定をしゃべり倒すだけの独りよがりな作風なので賛否分かれるのは致し方無しか。
「人間を描けない」のは相変わらず。
全896件中、381~400件目を表示