「いつもの表現を既視感ととるか作風ととるか」シン・仮面ライダー うぐいすさんの映画レビュー(感想・評価)
いつもの表現を既視感ととるか作風ととるか
オリジナルを想起させるポイントが多く、TV版「仮面ライダー」履修済みの自分としては十分楽しめた。
いわゆる熱血&痛快な「ヒーロー映画」ではないが、「仮面ライダー1号と2号の物語」としてはオリジナルや石ノ森ワールドを逸脱しない正統派の作りだと思う。そのため、新規性が無いと感じたり、監督の定番の表現が多用されるのを既視感・食傷と評する人がいるのは仕方ないかも知れない。
特撮やスーツアクトのテイストを大事にし、造形に現代風のセンスやテクスチャを入れ込んだのは見事だった。むしろあそこまで拘るなら、ところどころのCG丸出し感を抑えて騙しきってほしかったと、観客として欲が出る。
今後も「仮面ライダー1号と2号」の世界は様々なメディアで続くだろうから、バットマンやスパイダーマンのユニバースのように、次の50年後には本作が「仮面ライダー1号と2号なら○○版が好き」と言われる作品群の一つになっている可能性もある。
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