「大人のための仮面ライダー」シン・仮面ライダー bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
大人のための仮面ライダー
自分の幼少期、ゴジラとウルトラマンまでは、ドはまりした世代だが、仮面ライダーは、リアルタイムで観た覚えはなく、自分達より一世代後のヒーローの為、観ようか迷っていた作品。それでも庵野さんのシン・シリーズとしての敬意を表して、遅ればせながら鑑賞。
これまでのシン・シリーズと違い、等身大のヒーローとなる為、どうしても着ぐるみ感は否めない。ハリウッドのVFXを駆使したアクション・ヒーローを見慣れてきている分、リアルな臨場感やスペクタクル戦闘シーンといったものは、見劣りしてしまう。だが、日本の仮面ライダーだからこそ、そんなアナログで、ノスタルジックな映像でもいいのかもしれない…。
本作は、子供のヒーロー・仮面ライダーというよりは、人造人間となった苦悩を前面に押し出した、大人向けの作品となっている。初っ端から、グロい撃退シーンを見せつけ、R12指定となっていたのも納得。また、仮面ライダーの性能やショッカーの目的等、よく分からない科学的なウンチクをたれるシーンも、庵野作品らしさと言える。そして、舞台やシーンが整合性や繋がりも無く、急展開していくので、ついていくのも大変でもあった。
物語は、仮面ライダーとなった本郷猛が、仮面ライターの生みの親の娘・緑川ルリ子と協力しショッカーの野望を砕くため立ち上がる。そこに、仮面ライダー2号も味方となって、無敵のライダー・キックを武器に、昆虫と人間の力をミックスした怪人オーグ達に立ち向かう。そしてクライマックスには、ラス・ボスとの死闘を繰り広げるというストーリー。
仮面ライダー・本郷猛には、池松壮亮が演じ、嘗ての藤岡弘に比べて、やや線が細いと思ったが、内容や人間味ある役柄から鑑みた場合、適役だったかもしれない。そしてヒロイン緑川ルリ子には、渡辺美波、ライダー2号・一文字隼人には、柄本佑が演じていた。
しかし、その脇を固めていたのが豪華絢爛。竹野内豊をはじめとして、斎藤工、仲村トオル、大森南朋、森山未來、そして、長澤まさみや西野七瀬は、なんと着ぐるみ姿で、ショッカーの怪人を演じ、松坂桃李も声の出演をしており、庵野ファミリーの総出演の作品だった。
kazzさん(^^)自分も最初、池松君では、何となく心許ない感じがしましたが、鑑賞したら納得しました。長澤まさみは、コンフィ並みのブッチャケ振りに笑いました❗️
キャスティングが発表された最初、池松壮亮には違和感がありました。
でも、庵野秀明は藤岡弘と真逆にしたかった様です。
映画を観ていて、今度は柄本佑に違和感を抱きました。でも、物語の終盤にはシックリきました。
演出家も凄いですが、役者ってスゴいなぁと、思います。
他のキャストたちも皆。
長澤まさみだけは、本気で楽しんでる様に見えました。
僕は余り俳優の事知らないのですが、柄本明さんの息子さんなんですね。どっかで見たと思いました。
でも、我々の世代のライダーに対する印象は手抜き感はどうしてもありますよね。それまでの模型セットを作る手間を省いた感は見え見えでしたもの。また、あの頃から男のガキどもが暴力的になったと記憶しています。まぁ、僕達の頃も『卍固め』『アイアンクロー』とかいましたけど。『ライダーキック』には閉口しました。