「星3.5→5へ。」シン・仮面ライダー fairlightさんの映画レビュー(感想・評価)
星3.5→5へ。
2回目の鑑賞である。
1回目鑑賞時のレビューは下記にある。それも読んでもらいたい。
1回目の鑑賞後、何とも言えない喪失感と悲しさを覚えながら床についた。
するとその日夢は仮面ライダーだった。
夢に出てきた仮面ライダーはシン仮面ライダーだった。
その夢を思い出しながらすぐに劇場スケジュールを確認、予約した。
なぜだろう。
確かにもう一回観ようと思っていたが、それは一種義務感だった。
だが、予約する時の僕の頭の中に義務感はなかった。
ただただ、もう一度「仮面ライダーを観たい」という童心だけだった。
仕事終わりで疲れた切った体に鞭を打ち席に座る。
途中で寝ちゃうんだろうなぁ。なんて最低な事を考えながら鑑賞する。
するとどうだろう。
眠気なんて忘れて作品に没頭する自分がいた。
確かに許せないCGだし、本郷の動機もいまいちわからなかった。
だけどこの作品には「仮面ライダー」がいた。
それで充分だった。
僕はこの作品に欲を出し過ぎていた。
仮面ライダーがそこにいれば、それでよかったんだ。
「変わるモノ、変わらないモノ、そして変えたくないモノ」
このキャッチコピーがなんとなく僕にはわかった気がする。
かっこいい仮面ライダーが居たから僕はもう一回観に行く。
この映画で「仮面ライダー」が観られるから。
「1回目鑑賞時レビュー」
まず、私は仮面ライダーとスターウォーズで形成された人間である。
平成生まれだが、昭和仮面ライダーと共に育ち今に至る。
特に好きなのは、仮面ライダー旧1号である。
そんな私が贔屓目で観て星3つである。
公開前、制作発表や予告編、Twitterに上がる庵野秀明監督が撮影した仮面ライダーを見て期待感は募っていった。
最速上映のチケット発売時間にすぐにベストだと思われる席を確保し、鑑賞した。
そして、星3つである。
なぜか。
たぶん僕が観たい仮面ライダーでなかったからだろう。
それが大きいと思う。
僕は、殺陣で闘う仮面ライダーが観たかったのだ。
そして誘拐され改造され人間でなくなった本郷猛が孤独と哀しみを胸に自分と洗脳されてしまった自分と同じ改造人間を「殺す」、そういう哀しき正義のヒーローが観たかった。
そういう作品でなかったと思う。
まず、殺陣で闘う仮面ライダーに関してだが序盤は良かった。
クモオーグとの闘いは血生臭い改造人間の闘いだった。
しかし、それ以降のオーグとの闘いは違った。
非常に残念である。
VFXやCGといったものを使うのは全然良い。
だが、あまりにも酷い。
上手い素人が作ってYouTubeに上げているものの方が全然質は上に思える。
僕には耐え難かった。
そして、本郷猛の哀しみや動機。
改造された哀しみは表現されており、仮面をつける理由も通っていた。
だが、ショッカーと闘う動機があまりに弱いように思えた。
そもそも緑川博士と本郷の繋がりもよくわからないし、緑川博士が本郷をバッタオーグに選んだ理由もいまいちピンとこなかった。
たぶん、僕に理解力がなかっただけかもしれない。
もう一度観ようとは思う。
もう一回観てしっかりレビューしようと思う。
現状では贔屓目に観ても星3つだ。
僕は悲しい。