かもめのレビュー・感想・評価
全5件を表示
直後はふつう。思い返すと良作。
青年コンスタンチンとニーナの恋物語かと思ったら違った。知識なく見た。
舞台はロシアだが、俳優は英語で演技をしている。
なので、あまりロシアを感じなかった。モスクワぐらいしか知らないし。
青年コンスタンチンは作家を目指している。繊細でナイーブにみえた。
母にことごとく否定され、自信が育たない。
恋人のニーナは女優志望で有名になることを望んでいる。
若く美しくも世間知らずな夢見る田舎娘。の設定だと思うけど、シアーシャ・ローナンが演じるからか、もっと知的で魅力のあるキャラクターにみえた。
見終わったあと思い返すと、ふつうの女性。
コンスタンチンの母は大女優らしい。わがままで機嫌で人をコントロールしようとするところがあり、そして偉そう。実際、家の中では偉い。彼女の周りにはたくさん人がいるが
家の使用人か家族か医者か恋人で、友達じゃないから彼女のイエスマンばかり。
彼女といると周りの人はご機嫌伺いになる。
医者はいい人だけど。
歳月が飛んで、色々あったようで、そこが見たいなと思った。端折られているのか元々少し語られるだけなのか。
作家のボリスは母の恋人だが、ニーナと浮気する。ニーナは自分のファンで尊敬してくれて気分がよかったと思う。大女優の恋人といると彼女にコントロールされてて自信を得られないのと比べると尚更。
居心地がいい若い子と遊んで結局二股で最悪だ。
「かもめ」を撃ち落として君のためにっていうのはニーナと一緒に意味わからんとなった。気持ちが離れたのはわかる。
でもニーナがコンスタンチンを避け始めたのはよく分からなかった。描写不足に感じた。
途中で怒って演劇投げ出したからか?
ニーナがボリスをまだ愛してるのも、またまた意味がわからなかった。
昔は気づかなくても、今もなぜ好きなのか。
自殺をしてしまうコンスタンチン。
これは二年前のツケが回ってきたのか。
銃で自殺未遂した彼を母も周りも深刻に受け止めてなかった。もっと大ごとになって、母親も自分の振る舞いを反省していれば。
ニーナも自分の夢に恋に夢中で、元恋人の自殺未遂を気にかけていない。
作家になったようだが、相変わらず母は酷評で周りの人たちも一緒になってる。
なぜか来たニーナ、に気持ちを伝えたが二股ボリスをまだ愛してるという。
彼がもっと自分を誇らしく思い自信があれば傷付いても立ち直れたと思う。
でも、本の酷評も失恋もつらいけど自殺への一押しは
最後に彼女が、
昔はよかったわね、シンプルだった
と言ったのを聞いたからかもと思った。
昔って思い出してみて…。
全然よくなかった。
彼女と違って、昔も今も変わらず最悪で、二年前のことを思い出して絶望して死にたくなったのかな。
つまらなくはないけど、見たいようなシーンを見せてくれない映画だった。
前半は見方がわからなかった。
彼の自殺は唐突さで衝撃を与えるもので、
長い前半は期待させて、後半の出来事を印象的にするためだろうけど、後半は物足りない。勝手な予想と期待で私が悪いけど。
唐突と感じるのが彼を私もちゃんと見てなかったってことか。彼の母を酷いと思いながら、若いなとか嫉妬してるとか繊細だとか、同じように感想を持ってみてる。
人を勝手に評するのってよくないと反省。
思い出しながら書いてるため、書きながら気づいたけど、
前半最後の盛り上げは、彼女に注目させるためか。彼女の美しさやその後に、注目してみるように演出されてた。シアーシャ・ローナンは適任。映画よく見る人は余計引っかかりそう。後半の物足りなさ「え?」でいいのか。
コンスタンチンに片想いしてるマーシャ?とか危なげで印象に残る。
みんなが一緒のとき、コンスタンチンだけいなくて、登場がしばらくない時もあるし。
最後の母親の表情がよかった。
彼女だけが一瞬心配したが、見に行かない。
そしてみんなは気にかけない。
監督の思惑どおりだとしても、好きな映画とは言えなくて評価が難しい。低くなりそう。
映画「明日、君がいない」を思い出した。
↑とてもよかった。
ヤー・チャイカ♥
『大役に飛びつくものの演技が雑で、やたらと大声だったり大げさだったり、才能を感じる瞬間もあります。泣く演技や死の間際の演技です』
コンスタンチンがニーナに対する酷評だ。
日本の舞台劇出身の人でも、そう言った役者が多いと思う。日本は狭い国で、デカい舞台は少ないし、音響設備も整っている。だから、大袈裟にならなくとも聞こえる。しかし、昔からの伝統なんだと思う。そして、涙を流す場面での、演者の観客の心をつかむ演技って、演出や台本が良ければそう言った演技は容易い部類だと思う。つまり、役者として『ダイコン』と言っている。日本の舞台劇出身者に多い。誰とは言わないが。
女性最初の宇宙飛行士のテレシコワさんが地球を回る軌道上で『ヤー・チャイカ』と言った。何故そう言ったのか?ニーナは『役者じゃないと分からない苦労がある。大変なんだ』自分自身の役者としての苦労を訴える。そして、故郷を捨てて世界を飛び回っている。だから『私はかもめなんだ』と言ったニアンスのことをコンスタンチンにニーナは話す。そして、『昔は物事が単純だがら良かったわね』と俯瞰して言い切っている。この言葉がコンスタンチンのブライドを瓦解させている。
さて
つまり、僕の演技論『日本人の舞台劇出身者はダイコン♥』も飛び回るカモメに論破された。ヘナヘナ。でも、ダイコン役者って悪い例え?
『私はカモメ。大変だけど、宇宙は広いわ。貴方には分からないでしょ♥』地球上空から俯瞰されていたんだ。格好良いネ。
でも、僕はそんな所行きたくないけどね。
喜劇?
チェーホフを全く知らない私にとっては難解。優柔不断な自分大好き中年作家と世の中知らない夢見る女優志望の若い女性の恋に振り回される周囲の人々?舞台を基にした作品で素晴らしいものを観た記憶にあまりない。この作品もご多分に漏れず。誰にも肩入れする人も出来ないまま終演。ニーナ役も上手いのかも知れないがこの役はどうかなぁ。魅力に欠ける。
【”昔は良かったわね・・”残酷な運命に翻弄される人々を描いた作品。シアーシャ・ローニャン、アネット・ベニング、エリザベス・モスの演技を愛でる作品。】
ー 今作は、観る側に”チェーホフ”の「かもめ」を読んでいる事を前提に作られたのだろうか??ー
■感想
・女優になることを夢見るニーナ(シアーシャ・ローニャン)。好意を持つ作家志望のコンスタンティン(ビリー・ハウル)の想いを知りつつ、名のある作家ボリス(コリー・ストール)の元に走る・・。
ー が、結局・・、捨てられて・・。描き方が粗すぎる・・。ー
・大女優イリーナ(アネット・ベニング)。ボリスの恋人でありながらも、ニーナの若さに負ける・・。
ー 煩悶する気持ちを抑えつつ、ボリスに接する。ー
・コンスタンティンを愛しながら、自分の気持ちを封印し、自分に好意を寄せる中年の冴えない教師、メドヴェジェンコと結婚する。
ー 彼女が自分の気持ちを封印するシーン。ー
<豪華すぎるキャスティングと、シアーシャ・ローニャンの演技を筆頭に、女優陣の演技は印象的なのだが、余韻が残らない作品。その要因は、原作をかなり短縮した作りであろう。>
全5件を表示