「何もできずわからなくなって生き続けるのは嫌だけれど、あれほど周到な準備をすることにも抵抗を感じる。」ブラックバード 家族が家族であるうちに talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
何もできずわからなくなって生き続けるのは嫌だけれど、あれほど周到な準備をすることにも抵抗を感じる。
自分の母親がこのような決断をしたら、ということは考えなかった。母は80代後半で元気でリリーのようなタイプではないからだ。
安楽死を考えるとは生死全般と人間の尊厳を考えることだ。日本は堕胎に緩くピルの使用が一向に広まらない。養子制度も精子バンクを使っての妊娠も、LGBTQの人達の結婚どころか親として子どもを生み育てる仕組みもない。尊厳死・安楽死は認められず死刑制度はある。ちょっと挙げるだけでもこれらについての徹底的な思考と議論が政治レベルは勿論のこと、家庭でも教育の場でもし難い国だ。若い女性の自死がとても多いのも日本だ。差別、格差、貧しさ、弱さ、「異なる」に対する想像力がなさすぎる。とりあえずの権力とお金がある愚かな人間の発言は耳を覆うほど醜悪で無知だ。でもZ世代から40代位までの人達には希望を持っている。
映画の最後の点については、気持ち悪くて嫌だな、が半分。あと半分は昔からそうだったことも織り込み済みで許可(か依頼か)したんだろうが、親友に対して上から目線のような気がした。最初から公にして二人で一人を共有する関係にすればよかったのに。ツェッペリンのTシャツ着て、ウッドストックがなんたらかんたらと言ってたけど、カッコ付きのリベラル。
でも、スーザン・サランドンは好きでいつも安心して見ていられる。ケイト・ウィンスレットは外見も言動も最高に説得力ある長女役だった。メガネ効いてた!ウィンスレットますます好きになりました。
みんなで朝食モリモリのテーブル場面とても好き。
こんにちは。
”みんなで朝食モリモリのテーブル場面とても好き。”
家族って、一緒に食事を摂ることが大切だよなあ・・、と思いました。
余命幾何もないスーザン・サランドンじゃなかった母が”ベーコン取ってよ!”と言ったり、サム・ニール扮する父がスペアリブ塊肉に、只管肉汁を掛けているシーンなども印象的でした。
コメントありがとうございます。
talismanさんの的確な親友リズ評に共感しました。
事前に公にしといた方がよかったですね。リリーはそういった説明や娘の気持ちのフォローが不十分だなと思ってしまいました。
ツェッペリンのTシャツ来てましたね。ウッドストック1969ですね。ヒッピー、フリーセックスですね。自由で、年取ってもカッコつけたいおばさんなんですかね。