「感想と、「純愛の物語」ということについて」劇場版 呪術廻戦 0 ぱんださんの映画レビュー(感想・評価)
感想と、「純愛の物語」ということについて
たまたま乙骨くんの誕生日に観賞。
学生証がアップで写ったときに気付いて、ちょっぴり嬉しかった。
そして感想ですが、全体的に間延び感がすごい。
原作ファンで、0巻も何度か読んでの観賞だったので、結末までを知っているというのもあるんですが…。
正直、商店街の辺りからは「さっさと夏油戦いけよ…」と思いながら観てました。
それぐらいにメリハリがない、テンポが悪いという印象。
確かに戦闘シーンは迫力もあり、目を見張るものがあったものの、逆に言えば見せ場はそれぐらい?
その戦闘シーンも、ファンサービスでかオールスター勢揃いで初見の人は置いてけぼり。
おまけにそのせいで、せっかくの戦闘シーンのテンポも余計に悪い。
継ぎ接ぎ感ありあり。
てか、テレビシリーズの「京都校交流戦」をやったのは、あぁ、このシーンがあるからか…って感じで、マーケティング感というか、裏側?を感じさせられたようで何だかなー…と思った。
あとは作画です。
とくに乙骨くん。それぞれのシーンでも作画崩壊まではないものの、前半、中盤、終盤で顔の造形が違う。
そこでも、各パートで書き手が違うんだなと現実に引き戻される。
五条先生は違和感ないのにね。仕方ないね、人気キャラだし。でもこの映画、誰が主役なん?って、余計に現実に引き戻される。
各戦闘自体も、静寂(溜め、緩やか)→超ダッシュor超斬撃の応酬、で映えはするけど一本調子で既視感ありありになっていくわけだし。
早い話が同じことの繰り返し。
里香ちゃんとの馴れ初めも、同じシーンの繰り返し。
なので、ただの繰り返しを繋ぎ合わせた映画という印象。
最後に「純愛の物語」という点だが、乙骨くんの「純愛だよ」は、夏油の「女たらしめ」に対する回答?皮肉?なだけで、純愛ものでも何でもないし、フレーズが一人歩きしている。
でも製作側は「純愛の物語」として打ち出してる。
だからそこも矛盾。
私個人は原作も好きだし、各キャラも理解した上での観賞だったので☆3にしたけど、前情報なしでとか、完成オリジナルの作品とかなら、たぶんボロクソに書いてるなーというくらい、映像作品としては、うん…?な感じで残念でした。
あとこれは個人的な文句ですが、呪霊里香ちゃん、なに言ってるのかマジで分からん。
大した事言ってないからいいんだけど。
総じて、売るために作った映画なんだなーと感じるような作品でした。
映画なんて全部そうなんだけど、観ながらにそう思い至ってしまうほど、没入感とか夢中になれる要素はなかった。
好きな作品だからこそ、ただただ残念でした。