「「今、万感の想いを込めて汽笛が鳴る」…訳ではありませんが、映画を愛する少年が映画監督を目指して故郷を旅立つまでのお話です。」エンドロールのつづき もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
「今、万感の想いを込めて汽笛が鳴る」…訳ではありませんが、映画を愛する少年が映画監督を目指して故郷を旅立つまでのお話です。
映画サイトの作品紹介を見て気になった作品。
RRRを観てから、インド映画への関心が増した気が
(少しだけ)するので、鑑賞です。
舞台はインドの田舎町。鉄道が通り、駅がある。
駅の構内でチャイ売りの手伝いをする少年が主人公。
少年の名は=サマイ。 9才。
映画を観るのが大好き。 …なのだが
父親が 「映画は低俗なモノ」 であり
バラモン階級の自分たちが見るものではない という…。
カーリー女神の映画だけは特別 …と
家族4人で映画を観に来たサマイ一家。
やはり楽しいし、ワクワクする。
映画って、素晴らしい。 ブラボー
と、次の日以降もサマイは映画を見たくて
学校をサボり映画館にやってくる。
お金が無くなると、こっそり劇場内に
忍び込んで観ていたのだが …追い出される。 ぽいっ
追い出されて凹んでいたサマイに、一人の男が声をかける。
食欲の無いサマイが自分の弁当を分けてあげると
「ついてこい」
その男は映写技士。 着いた先は、劇場の映写室。 わぉ
「そこの窓から観られるぞ」
母親の手作り弁当と引き換えに
映写室に入れてもらう交渉成立。
こうして毎日映画館(の映写室)に通うサマイ。
映画を作りたい 最初はそう思い
マッチ箱の絵柄を並べてはストーリーを作り
それを友人たちに語っていたサマイ。
映画を作るのは、難しい… けれど
フィルムや映写機を見せてもらっているうちに
映画を映すのならできるかも
と思うようになるサマイなのだが…。
と、こんな感じに、サマイ少年の
映画に向き合う姿が描かれていくのですが
時には映画フィルムを切って一コマくすねたり …おーい
新作映画のフィルムを荷物室から盗み出したり …まてまて
ちょいと犯罪行為にも手を染めながら
学校仲間と一緒に映画の上映ができる場所や装置を
手作りし始めるサマイと仲間たち。
はたして無事に映画は上映できるのか(映せるのか)
と、いうお話です。
◇
この作品、この作品のカントクの
自伝的なお話がベースらしいのですが
今から何年前の話なのだろう と思いながら観ました。
日本なら昭和の40年代~50年代の雰囲気。
シネコンのできる前、地方の映画館ならば
こんな感じだったかもしれませんね (…遠い目)
その後
サマイの通い詰めた映画館にも変化の波。
最新式の映写システムが導入され
映写技士のオジさんはクビになってしまいます。 あれー
更に、鉄道に広軌の線路が引かれることになり
この駅も通過駅になってしまうため、サマイの父も
チャイ売りの免許が更新されなくなってしまう… あれー
そんな中で開かれた、サマイの「自主上映会(?)」
母親や妹、友人たちや女子の子供たちが
手作りの音響効果( ! )を入れながら映画を楽しむ姿。
それを見た父親が、息子のしたい事(=映画作り)の道へと
進ませようと密かに心に決める。
そしてエンディング。
少年には、旅立ちの時が。
※「14分後の急行に乗れ」 にはびっくり @_@
心の準備も何もあったもんじゃないですよ >お父さん
ともあれ、駅でみんなが見送るシーンには
じーんと来るモノがありました。
主人公のその後は一切描かれておらず
どうやって映画監督になったのかは不明 です。
ですが、この作品の監督を勤めたということは
一つの結果を出したということなのでしょうね たぶん。
◇あれこれ
登場人物が良い感じ
サマイ。 美形の少年。居るだけでも画になります。
母親。 美人さんです。 作ってくれるお弁当が美味しそう。
友人達。 親から何か言われても、結局つるんでいます。
映写技士。 サマイの最大の協力者。再就職できて良かった。
あと、父。 結局サマイが夢を叶えられるようにしてくれました。
ライオンさん。 草むらで集会(?)中の姿がなんとも可愛い。
※ インドにライオンって普通にいるのでしょうか…。
数頭のライオンと、6名の子供たちが互いの様子を
伺いあうような絵面が何ともシュールな可笑しさ。
作品のタイトル
原題 「 Last Film Show 」
邦題 「 エンドロールのつづき」
少年の旅立ちの物語のタイトルとしては
邦題のほうが良い印象を受けました。 (珍しく …あっ)
未来へと続いていくイメージを、より強く感じます。
◇最後に
この作品、「光」と「構図」が上手いなぁという印象で
観ていて「美しい」と感じる作品でした。
次の作品があれば、観てみたいです。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
もりのいぶき様
レビューを拝読してから居ても立っても居られなくなりまして無事観賞!
背中を押して下さって本当にありがとうございます
出会うべき素敵な作品でした⭐️
イイねありがとうございました😊。なかなか素晴らしい作品で共感です❗️。あれっ❗️映写技師はどこへ再就職でしたっけ?忘れてしまいました。インドは🇮🇳超絶美味い料理 といい 自然 といい 理工系のハイテクと いい素晴らしい国に相違ありません。ただ、トイレ水準世界一の現代日本の「潔癖症の人」は無理ですね。卒倒してしまうかと。・・えっ❗️私は全然ウェルカムです。汲み取り便所、路上に犬のフンが🐕普通にあった昭和40年代前半生まれですから・・・ただ手で食べるのだけは馴染めません・・・