「うだつの上がらないオヤジが実は・・・」Mr.ノーバディ ratienさんの映画レビュー(感想・評価)
うだつの上がらないオヤジが実は・・・
いやー、冒頭部分は切なかったですね。 家に侵入してきた強盗に対して、反撃のチャンスがあったにも関わらず、安全策?をとってお金を渡して犯人を逃がした。息子からは愛想つかされ、奥さんや周りの人も仕方ないよと言いながら、なにか見下しているような・・・
多分、自分でも家族と一緒だったら、こんな風にするだろうなと考えてるから、周囲の反応はなおさら辛かった。
毎日が同じ事の繰り返し、代わり映えのない生活の中で、結局、こんな事が起こる前から親父の地位は低かったように思う。だから、なおさら自分がかぶって見えた。
ところがこのオヤジ、実は簡単に反撃できる実力の持ち主だった(ここが自分とは違う)。
娘が大切にしていたものを取り戻すために、自ら犯人を探しだし、追い詰めるんだけど、探し物はなく、病弱な赤ん坊がいたことに気付いて自己嫌悪に陥る。
だからかな。帰りのバスで酔っぱらいの輩たちに絡まれるが、ここぞとばかりに暴力で応戦するんだけど、相手が悪かった。ボコボコにした輩たちのなかに、町の実力者、悪の親玉の弟がいたもんだから、その仕返しが始まった。
も~う、見るからにB級感満載の作品なんですが、結構ハードなアクションです。
オヤジが強すぎないところがまた良いですね。傷だらけになりながらの反撃に好感が持てました。
最大のピンチに救世主が登場するサプライズもバッチリ、映画館で初めて観た時には、想像以上に楽しませてもらった一本です、こりゃ、続編ができるななんて思ってたら、案の定。この秋に公開される「Mr.ノーバディ2」も楽しみです。
音楽もまた良かったですね。洋楽は詳しくないので、よく知りませんが聴いたことのある懐かしのメロディが心地よくて。
特に、オープニングとラストでかかったあの曲。尾藤イサオさんの「悲しき願い」の原曲ですよね。いや〜、懐かしかった。

