劇場公開日 2021年6月11日

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「エゴだよ、それは!」Mr.ノーバディ からあげ太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0エゴだよ、それは!

2022年4月10日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

単純

興奮

人助けという大義名分で装ってはいるが、実際は己の「衝動」を満たすために暴れたいだけであり、それを称賛するという、いかにも肉ばかり食ってそうな奴らが考えそうな映画です。
似たような設定の映画は過去に何本も観てきたが、ここまで「衝動」を前面に出して開き直っている作品は初めてかもしれない。
評論家風に言えば、「誰しもが内面に暴力的欲求は抱えていて、正当化する理由を探して結びつけては発散しようとしている。そういった人間のエゴイズムを表現しようとしている映画」とかなんとか言うんですかね、よくわからんがw

内容スッカラカン大衆向け娯楽映画は個人的に好きでよく見るけど、その手の映画で一番重要なのは「視聴者をいかに気持ちよくさせるか」だと思う。
この映画で一番視聴者が気持ちよくなるポイントは「冴えないジジイが実は強い」ってギャップなので、「冴えないジジイパート」と「実は強いパート」はギャップが大きければ大きいほどいい。

ゆえに「ジョン・ウィック」シリーズでも思ったが、主人公が「凄腕」なら最初の戦闘シーンはセガール並みに無敵感を演出した方がいい。
ブランクがあることを表現したいのか正当防衛の理由作りなのかは知らんが、バスの中で町のチンピラ相手に泥仕合はどう考えても悪手。
敵に触らせさえしない、自分は一滴も血を流さないぐらいでいい。
「主人公強ぇーw」ってのを視聴者に解らせてから、ブランクあることやピンチを表現すればいい。
じゃないと終盤で強い敵が出てきたときに敵が強いんだか主人公が弱いんだか見ている側は混乱するんですw

そういった意味でもお話としてはアクションの魅せ方を含めてお粗末としか言えない。

作品評価は凡作ということで☆3、レビュー評価との落差で☆‐1。

しかしまぁ、この映画がウケるってことは、みんなコロナ禍ストレスで限界なのかもねw

からあげ太郎