「Bloodway」Mr.ノーバディ ONAKAMAさんの映画レビュー(感想・評価)
Bloodway
最高に楽しい作品でした。不謹慎ながら血が飛びまくるのが素晴らしかったです。冴えないオヤジが大暴れするのは最高です。(語彙力ご臨終)
ここ最近見てきたぶっ飛んだ作品とは違う魅力があり、妙に現実味があって、実際に起きうるかもしれないという緊迫感も常に隣り合わせでした。
ダッメダメなオヤジのシーンが序盤は続きますが、それでもちゃんとした親父という部分も強く伝わってきて、家族のことを大切にしているなとハードボイルドな感じながらほっこりしました。
ただオヤジは最強でした。バスの中という狭い空間でのアクションが素晴らしく、敵が持っている武器を活用したり、バスのポールなどを使って叩きのめしたりと、シンプルながら迫力のあるシーンでした。オヤジ自身ボッコボコにされますし、窓から落とされて血だらけになりますが、ちゃんと勝ってクールに帰っていきます。敵の首を裂いてそこにストローをさして呼吸させるという独特な始末の仕方に思いっきり笑ってしまいました。
そこから始末した敵のお兄ちゃんに狙われます。お兄ちゃんも中々暴れん坊で、キレた衝動で出資者を割れたグラスで叩きのめした挙句、顔にのめり込ませるというやりすぎじゃないかい?と思うくらい素晴らしいシーンでした。
オヤジがランボーみたく、買収した会社の工場を魔改造していきます。細い鉄棒を用意していたシーンで笑みが溢れてしまいました。
自宅に敵が襲ってきた時も、ノートラップながら拳と拳銃で立ち向かい全員制圧していくのもお見事でした。カーアクションも素晴らしかったです。王道ながらも、シートを倒したまま車外からの弾丸を避けたり、バックしたりと面白く仕上がっていました。
そこから魔改造工場にたどり着きますが、オヤジのオヤジや協力者が手助けをしてくれます。オヤジのオヤジが超強くて、ショットガンでまとめてぶっ飛ばしまくります。クッソ面白かったです。協力者も鮮やかに勝負を決める銃の腕前で、爽快感が溢れまくっていました。手榴弾を押し潰して爆発させるアイデアはナイスです。
お兄ちゃんが締めにかかりますが、オヤジが爆弾を盾につけて特攻して始末するシーンもオチとしてお見事です。楽しい時間でした。
最後まで皮肉の効いたラストで、地下室の確認や、飛行機に乗れない理由などクスッと笑わせるのも大切にしていて最高でした。最近の90分代の映画の傑作率は素晴らしい。ジョンウィックシリーズが俄然楽しみになりました。
鑑賞日 6/17
鑑賞時間 14:30〜16:15
座席 F-5