うみべの女の子のレビュー・感想・評価
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“思春期映画”の新たな重要作。いつか中田青渚の主演作も観たい
原作未読で、ぼんやり観始めて俳優たちの見た目から高校生の話と思っていたら、途中で高校進学の話題などが出てきて中学生だったかと気づく。早々にセックスシーンがあるので、役の実年齢より年上の俳優を起用するのは十分理解できる。特に小梅役の石川瑠華は1997年生まれの現在24歳、女優としては17歳から活動してきたそうで、この2、3年映画出演が増えてきたタイミングで6月公開の「猿楽町で会いましょう」に続き本作でもヌードになっている潔さは、日本のメジャーな若手女優では希少な存在だ。
青春と呼ぶにはまだ早い、恋愛とか付き合うとかもまだよくわからない14歳の思春期の男女。それぞれの心の隙間を埋めようとするかのように体を求め合うが、孤独や罪悪感は消えず、相手への感情をこじらせてゆく。ことに及ぶまでの経緯は特殊でも、関係を持った男女の心の機微が普遍的なものとして伝わってくる。
原作に負う部分が大きいのだろうが、独特のひねりも映画に奥行きを与えている。海辺の町に台風が来る場面で流れる、のんびりとした「風をあつめて」の対位法的効果。“うみべの女の子”とは小梅のことかと思いきや、磯辺が拾ったSDカードの画像に写っていた女性に付けた呼び名だとか。
小梅の親友役に扮した中田青渚も好演だが、「君が世界のはじまり」「街の上で」に比べて魅力が十分に伝わっていない気がしたのは、台詞が関西弁ではなかったせいもあるか。今まで主人公とちょっといい感じになる女の子の役や親友役が多かったが、そろそろ主演作が撮られてもよい頃合いではなかろうか。
自分を見つけるためにもがき苦しむ心模様
恋愛・友達・家族などに振り回される中学生の心模様が描かれている映画
多感な時期、自分の気持ちを素直に言えず、ひたすらから回る
周りの環境の影響も大きい
親の影響も大きい
親が構ってくれないと子どもは道を踏み外してしまう
ただ、その道が本当に自分らしい道なのか自分で判断しようとする時期でもある
からまわってもがき苦しんで、少しずつ少しずつ自分らしさを見つけようとしている
まるで広い広い砂浜に落ちている小さな探し物を見つけるように
プライムビデオのモアザンワーズというドラマで青木柚さんの演技がとて...
プライムビデオのモアザンワーズというドラマで青木柚さんの演技がとても素晴らしく、他の作品も観たくなってこちらを鑑賞。
うーん…作業的な仕事をしながら流し見ていたのが悪かったのかもしれませんが、映像や雰囲気はいいんだけどストーリーが引き込まれなかったです。なんだろう、全ての登場人物に感情移入できず、いきなりワケわからない言動をしたりしてついていけなかった。まあ中学生なんて支離滅裂な行動をしてしまう時期かもしれませんが、それにしても不可解なことが多く。あと、悪役?いじめっ子役?の先輩のキャラ造形もあまりにテンプレ的で冷めてしまった。あんな分かりやすい「嫌な奴」そんなにいるか?と。
青木柚さんの独特の存在感や魅力もいまいち引き出しきれていない印象。モアザンワーズが良すぎたのかな。
また機会があったら、ながら見ではなくちゃんと集中して観てみようと思います。
早熟過ぎると大人になって楽しみ無くなるで〜
好きでもない彼と逢瀬を重ねる事で逆に離れられなくなっていく彼女。漠然とした好意からラッキーにも付き合えるようになったが、肌を合わせるうちに虚無的な気持ちばかり先立つようになる彼。そして厭世観が極まった挙げ句、戻れないところまで堕ちていってしまう。彼女はというと、一つの想い出としてリセットし、次の青春を生きていく。少し早熟な人生経験者として。
大人なら誰もが似たような経験をするのだろうが、十代前半でそれは早すぎんかのう。相手を過大評価したり身体の触れ合いに憧れながらモヤモヤするプロセスを経ないと大人になる楽しみもないような気が。そんな経験無かった者のひがみかな。
難しさはそれを受け入れられない大人の感情
この作品は、多義的なのだろうか?
どこにその難しさがあるのだろうか?
そう感じるのは、現代人という大人側の理屈で子供たちを規制しているからではないのか?
順番… 順番が違う… たとえそうであっても、結局彼らが行きつくのは我々と同じ場所だと思った。
この作品にも大人側の勝手な認識と決めつけに対する疑問が投げ掛けられているように思う。
多様化した社会構造によって引き裂かれる最初の部分が「子供の心」ではないのか?
そこで感じる純粋さに入り込んでいく孤独や私というアイデンティティを取り繕う仮面。
いつも表面だけで何事もないかのような学校や家庭や社会。
Sexなどへの興味と欲望だけがどうしても先に立ってしまう年頃に対する強制的規制。
それが「ダメなこと」として公言されることで社会悪となる。
サトウはイソベを好きじゃないけど、Sexに興味がある。中学生の誰もがそうなのだ。
イソベは自分を中二病だというが、兄への想いを払拭できずに悩み苦しんでいる。
やがてついに復讐する。自分の手で始末をつけたというイソベは、そこで大きく成長したのかもしれない。
同時刻、サトウは手紙を書く。初めて感じる切なさを言葉にした。彼女もまた自分自身の本心というものを初めて言葉にしてみたのだ。彼女の成長。
あの音楽は、誰もが経験する象徴だ。それを聞くとあのころの自分がよみがえってくる。
イソベの家庭環境も兄への思いも、一般的な家庭で育てば理解しにくい。
では、彼の環境とサトウとの仲に対するイソベの想いは関係あるのだろうか?
個人的に、それは関係ないように思う。
ころころ変わる考えとか、おそらくそれは意思を決定する部品がまだ揃わないだけだ。
少しずつ自分の考え方のもとになる部品が集められていく。
教育は、自分が正しいのではないかと思ったものを否定するシステムだ。
彼らはお互いの関係でそれを補い、抗らい、傷つき、傷つけあいながら学習していく。
甲子園という言葉は青春の象徴で、誰かの恋を垣間見るのも青春だ。
それを発見したサトウは「もっと、もっと大きな海」があることに気づいた。
中学時代に初めて本心をイソベにぶつけ、フラれ、泣いた日、今の彼、甲子園を目指すカシマ。成長はそんな経験の中にこそ生まれる。
今の彼とのデートにサトウは間違いなくリードを取っている。
この作品は、いつかそうだった等身大の自分。
でも多くは何もできないまま成長してしまう。「それがいい」とされている。
本心とは別の社会常識に傾倒してしまう。
子供も大人も同じ心を持っている。
規制された枠で膨れ上がる彼らのフラストレーション。時に爆発もする。その叫びは決して人をダメになどしない。そこにこそ成長点があるのだろう。
良い作品だと思う。
思春期が拗れた青春映画
採点3.4
浅野いにお原作実写作品。
初恋・中二・性衝動・いじめ・兄との離別、そんな思春期が拗れた青春映画。
小梅役の石川瑠華を初め、みんな身の丈に合った良い芝居でした。
それと、初めて見たけど磯部役の青木柚も良かったですね。
結構原作の空気も出てましたし、何というか青春だなって作品です。
面白かったです
主役二人の演技がすごいですね。
特に青木くん。あの風貌に顔立ちは、たまーに神木隆之介くんっぽくも見えました。
そして改めて思ったのは、女性ってなぜにクズっぽい男に惚れちゃうんかなあ
(もちろん全員とかじゃなく)
えろいだけじゃないよ
最後、台風の中小梅が磯部を探して走るシーンは切なくて切なくて涙がでました。
最後磯部がキスしなかったのは、小梅に自分のこと忘れられたくなかったからかな、そうだといいなーって思います.
小梅も磯部も、登場人物みんなどこかイタいところがとても思春期をよく表現されていると感じました。
うみべの女の子がかわいすぎて、びっくりしました。
潮風みたいにどこかじっとりした映画です。
大好き
インディーズだからといって、お金をとるなら これくらいのクオリティは欲しい しっかり心に残る作品です
掘り出し物ですよ
インディーズらしい映画
”ソラニン”の浅野いにおの原作
未読ですが、だいたい原作どおりのようです
丁寧につくられていて、好感が持てます
少しエッチで女の子も可愛いし、演技もしっかりしている
内容は地味だけど、しっかり心に残る
こんな映画があるからインディーズ映画にはまった
でも、ほとんどはゴミ映画だから確率が悪いんだよね
まあ、金も時間(人生の)も残り少ない歳です
この低確率は致命的なので、もうとっくに辞めましたけど
普通の女子高生にだって、それなりの過去があったりする
今の彼女があるのはその過去があってこそ
それが正しいとかでは無く、ただの結果でしかないけど
本当は主役だったかもしれない男の子も、彼女の前では過ぎたエピソードでしかない
まあ、運良く今の女子校生になれたけど、お父さん目線で見るなら
古いかもしれないけど
マジレスすると
あまり早いセックスはやめた方がいいかな
ちょっと前まで小学生だったんだ
視野も狭いし考え方も本能的
後にになってなんてバカだったんだと思うのは今でもそうだから
せめて相手の事を認められ、将来の、事を現実的に考えられるようになってからでも遅くは無い
今の社会ではね
お猿さんだった頃なら、適齢期だったかもしれないけど
確率の問題だけど、子供が出来れば将来に大きく影響するし、中絶すればしたで身体も傷つくし、何が起こるかわかりませ
あくまで運が悪ければの話
だけど女の子の行動が未熟なのは、大人なら誰もがわかる
彼女は低確率な不運に見舞われなかっだけなんだよ
まあ結果的には優しい思いやりのある大人っぽい女子高生になったんだから、これはこれでいい
恋人にバレたらどうなるのかな
高校生にはショッキングかもしれないけど、
それがまた、高校生の心理です
大人になれば大した事では無いんだけどね
過去はどうあれ、今の彼女が好きなんだから
ま、羨ましい話です
モテない青春を送ってきた者にはね
十分、リア充ですよ
平坦
ストーリーは平坦。と言うか淡々と進んで行く。
多少、波が変わるのは鹿島が磯辺をボコる時位かな。
他の人のレビューでもあるけど、美男美女が出て来ないからリアルではあるんだけど、その分、「なんで、コイツ(先輩や小梅)がモテるん?」とも思う。二人とも性格も良く無いしなぁ。
24歳で女子中学生役かぁ。磯辺も二十歳。まぁ、今のご時世、リアルな年齢の子にセックスシーンさせられないけど、小梅役の子は流石に中学生には見えないが、年齢不詳な感じ。
セックスシーンが注目されているけど、そんなに大した事は無いかなぁ。「中学生が!」って言うけど、性に関しては環境次第で一気に差が出るから、コレくらいやってる子たちは居るだろうなぁとしか思わない。
映画として面白いか?と言うと「うーん」。漫画原作らしいけど未読。漫画や小説だったら違うんだろうけどって感じかなぁ。
美形揃いじゃ無いのがリアル。セックスだけの映画ではなかった
中学生として見れるのがすごい。
性的な描写が多く何を見せられているかと思ったが後半で絡み合ったストーリーが紐解かれていく。
昨今の美男美女の青春モノに嘘くささを感じていたので地味な絵柄が新鮮でリアルに感じた。
やたら美人がモテないとか恋に悩むとか嘘くさい中で,等身大のリアルを感じた。
途中で何回も離脱しようと思った
映像や演技がうまく、画面に常に惹きつけれる何かがあった
ただ、ストーリーが平坦というか特に大きな出来事が起こるわけでないのが見ていて辛かった
小梅ちゃんがモテ過ぎる!!
羨ましいやら悔しいやら、中2で初体験とか、早すぎるやろ!!
茶髪で不良の三崎先輩に告るものの、良いようにセクハラを受け
落ち込んでいると、中1の時に告ってくれた磯部が慰めてくれる。
小梅(石川瑠華)は好奇心もあって磯部(青木袖)と初体験を持つ。
磯部の兄は三崎に虐められたのを苦にして大波に攫われた形で
自殺している。
磯部の口癖は「どうせ、来月の今頃には自殺している・・・」
磯部は兄の自殺が心の大部分を占めている鬱屈した少年。
小梅の幼馴染の鹿島も小梅に好意を持ち磯部を疎ましく思っている。
磯部と鹿島の大喧嘩シーン。
鹿島が磯部をボッコボコにする。
仲裁に入った教師の前での磯部の生意気な一言に切れた鹿島は
全身でタックル。
2人は2階のホールから階下へ真っ逆さま。
鹿島は脚を骨折して入院する。
そして遂に磯部が決行する三崎への復讐シーン。
深夜のビリアード場でスタンガンを用意して襲う。
死んだように横たわる三崎。
ハイライトは9月15日の磯部の誕生日と文化祭そして台風。
この三つが重なった日は大変なことになる。
暴風雨の中、磯部を探して防波堤を彷徨う小梅。
「ラブレター」と「ハッピーエンドのCD」を抱えて。
防波堤に腰掛けて今にも海に吸い込まれそうな磯辺。
夜が明けて、磯部は《うみべの女の子》に出会う。
《うみべの女の子》は小梅のことではない。
磯部の兄がパソコンの待ち受けにして、カメラにも保存していた
美しい少女。
彼女に磯部は現実に出会い言葉を交わす(このシーンは映画ではない)
小梅は身体を与えて愛しても愛しても磯辺から愛は得られず、
幻の美少女に磯部は一瞬で心を奪われてしまう。
《愛の不条理やな!》
しかしビリアード場の決闘で三崎先輩がどの程度の怪我を
負ったかは不明だが、刑事が磯部を訪ねてきて、磯部はパトカーに
乗せられて連行されていく。
ラストシーンは高校に入学した小梅に早くも言い寄る男子有り。
いやはやモテる子はモテモテで不公平にも程がある(怒and羨望))
と、激動の思春期の熱い記録だった。
(遠過ぎる話で、特に共感はしなかった)
☆☆☆備忘録を兼ねて内容を詳しく書きました。
懐かしさで一筋の涙が…はっぴいえんどを聴きたくなる
0年代のサブカル天下浅野いにお先生の名作漫画「うみべの女の子」の映画化は聞いてはいましたか、映画館で観るほどでもないだろうと思い、今まで観ずにいました。
登場人物が漫画のまんまのような容姿で特に磯辺役の男の子の演技が素晴らしい。特段驚くこともないが、当時漫画を追っていた身からすると懐かしさで目から1つ筋の涙が〜といった感じです。
本棚をぽけ〜っと観察するのもよし、中学生の性愛ってこんな乱れてんの?なんて思ったりもするかもしれないような映画です。
当時私は中学生でこの原作を手にとって、性描写の過激さに衝撃受けてしまい、今は立派な浅野いにおチルドレンサブカル女子として成長を遂げてしまったかもしれません。そんな懐かしも相まり、観る目線も変わってしまったため、感想を書かせて頂きますと、思春期って友達がズブズブに意味わからんようにセックスしてるところ見せてくるような変なやついるよな〜なんて考えたり。
先輩たちと遊びに行ったカラオケでの乱交加減とか、逃げ出す感覚は田舎の性に乱れた環境にいたため非常に理解できてしまいました。いやー怖いね〜、子供をこんな地域で育てたくないわなんて思ったり。
サブカル入門第一教科書のような映画ですね。磯部くんは年相応の男の子と考えてみていましたが、流石にうんちえちまで決行するのは早熟すぎんか??なんて思ったりもしました。まあ、ありきたりな好きな男の子の影響で最後は立派なサブカル女子へと変貌すると。
漫画を読んでいたら楽しい映画、他の方が書いてるようにステレオタイプの話のストーリーなのかもしれないですね。わたしは思い出美化マシマシなので。
そんな私は今まんまとはっぴいえんどを聴きながら、レビューを書いております。ちなみに大瀧詠一が一番好きです。はっぴいえんどメンバーの中で。
そんな個人的なレビューでした!
ステレオタイプな若さの暴力
大体劇伴からして"こんな感じ"のものを当てとけば青春映画になるとでも思っていそう。
浅野いにおはその行動に意味なんかないのに必死で探し回ってる若者をよく描くけど、空っぽな彼らでもその作品自体が空っぽで良いわけない。
最後は青春の定番通り容れ物の底が塞がり何かが溜まってくるところで終わる。
時間が勝手に大人にするわけじゃなかろうに。
石川瑠華さんが綺麗な肌を晒して頑張っていたけど原作もこうなの?
青春映画
いじめ、自殺、殺人、薬物といった青春映画とは無縁とも思われるテーマ目白押しだけど、見終わった後は、
青春映画だった、と思える。
それは海の写し方とか最後の鹿島の表情とかがあったからだと思う。
小梅は磯辺の過去に何があったのか知らないまま関係を続けていたのが興味深い。あれが本当の純愛なのかもしれない。
ちょいちょい友達のけいこの恋愛も描くことで良い対比になっている。
青木柚と村上淳
劇場公開時映画館で観て、再度アマプラで。
小梅のキャラに辟易したが、親子を演じた二人の俳優が良かった。
音楽ファンとして、CDを棄てるという行為は断じて許しがたく(原作未読だが、原作にもあったシーンなのか?)、低評価です。悪しからず。
すごい…
原作は読んだ状態での鑑賞。
アマプラで観れるようになっていたので
観させて頂きました。
原作を読んだのは割と前だったので、内容はうろ覚えでしたが細かいとこまでかなり原作に忠実に作られてたと思います。
こんな中学生時代を送ってる人は
ほぼいないと信じたい。
生々しくて良かった
主演二人が浅野いにおの作品にぴったりなお顔!!!
初めて見る子達だったけど演技も空気感もとっても良くこれは実写大成功では??
生々しいやりとりがじっとり身体にへばりついてくる様な感じがなんとも言えない....
いや〜良かった良かった!!
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