先生、私の隣に座っていただけませんか?のレビュー・感想・評価
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役者さんがだれもうまいから面白い。
漫画と現実の話がうまく交差するから二転三転する気持ちの揺らぎが面白い。浮気夫婦のシリアス話だけど主役ふたりがさすがな演技に加え吹雪ジュンも毎度ながら良い感じ。今時な担当編集者も楽しい。心理合戦を明るく楽しめます。
リアルと妄想を漫画で描くドラマ
これは実話か?妄想なのか? 純愛か?復讐なのか? 答えは最後まで分からない。 シリアスっぽくも、どこかのどかな感じで、 少しせつないような、でも共感出来る恋愛シーン。 キャスティングかなり良かった。 人気をとるキャスト陣ではないかもしれないが、皆んな素晴らしかった。 非常に良く出来た映画なので、是非観て欲しい作品。 本当面白い。
怖さとユーモアが両立したシュール過ぎる復讐劇
これは可笑しい。後からジワジワ来る作品。序盤の微妙な夫婦の空気感が既に面白い。柄本佑の気まずくてやましい表情の演技がめちゃくちゃ良い。ストーリー、脚本、配役も非常に良い。観ている間、思わずずっとニヤけてしまいました。
黒木華の怖さと柄本佑のマヌケ感が絶妙!
まず夫婦間の不倫問題を、直接問うことをせず漫画の中で対峙させる手法が目新しい。 この夫婦はもともと口数が少ない。だが妻が無言で仕掛けた戦いは、夫にとって身震いがする恐怖の心理作戦! 黒木華が繰り出す小出しのパンチに、柄本佑がアタフタする姿にクスリとしながらも、彼の心情を慮ると胃がキリキリと痛くなりそな展開。 黒木華の笑っていても笑ってない眼で、虎視眈々と計画を実行する肝の座り方が怖いのなんのって…。 奈緒のキャラクターがちょっと突き抜けすぎてる気もするけれど、これでシリアスな感じだったら逆に一人浮いてしまうからご愛嬌。 倫理観やら設定やら細かいことに拘らず、単純に楽しめる映画でした。ご馳走さまです!
今見ている映像は漫画の一コマなのか?
「面白い映画は冒頭10分で決まる」なんて乱暴な意見もありますが。 気持ちの良いカットでしっかり心理劇の面白さに引き込まれました! 二転三転するストーリーが面白いのはもちろんなのですが、黒木華さん演じる佐和子の心理を読むのが非常に楽しく 「本当はこう思っているのよね。」 「たぶん、こう思っているに違いない…」 「え〜っ!いったいどう思っているの〜〜??」と、 夫の俊夫と一緒に、彼女に翻弄されていきました。 黒木華さんって、“純朴”や“清楚”といったイメージをまといながら、匂い立つエロスや底知れない情念を秘めている素晴らしい女優さんですよね〜。 最小限に抑えた演技から目が離せません! ヒントになるのは、ちょっとした目線だったり、仕草だったり…。 それに、構図やカットのタイミングも彼女の心理を読み解くヒントになるので気が抜けません! ワンシーン、ワンカットの隅々にまで、ちゃんと意図が張り巡らされていて、行き届いた演出。監督のこだわりがすごそうで 「全てのカットが絵になる構図だなぁ。」 「一瞬挿入されるだけの短すぎるアップは、面白いリズムだなぁ。」 なんて見ていたのですが…ある瞬間ハッと気づきました。 これって、この映像自体が漫画のコマを表しているのでは?! これに気づいた瞬間の私の興奮たるや! 堀江監督すげ〜 いや、そもそもリアルと虚構(漫画)を行き来する映画なので、漫画を再現しているシーンがあるのは当たり前だと言われれば、当たり前なのかもしれませんが(^◇^;) 絵になる構図は、そのまま漫画のコマの構図だから。 焦る心理を表す“短すぎるアップのカット”は、面白いリズムではなくて、 漫画のコマでいうところの「ハッ」とか「ギクッ」で挿入される顔の小さめの一コマなんだわ。 そうなってくると…いったい何重構造?? ますますどこまでが現実で、どこからがフィクションなのかが謎になってきて、あまりの興奮に鼻血が出そうですww 全部全部漫画だったりして。 映画なんだから全部全部フィクションなんですけどね(^^;) それにしても、楽しい妄想が頭の中をぐるぐる回り出して止まらない。完全にハマりました。 俊夫を演じた柄本佑さんの、ちょっとバタバタしたコミカルな演技が、全体のトーンを重くしすぎない良いバランスを保っています。 内面に燻っている焦りや、情けない感じが憎めなくて可愛かったり。 そして、場面転換に刺激を与える奈緒さん、良いです!! 面白い漫画を読む為には何だってやる感じが、たまらなく好き。 風吹ジュンさんの女親の鋭さも良いです。 登場シーンで絵を描いているのも印象的で、「わからない娘なのよ」と言いつつ、実は思考パターンや行動パターンが一番近いんだろうなと思える演技。さすがです。 劇中に出てくる漫画の原稿が綺麗でうっとりします。 手書きの工程が良くて、一コマの絵にどれだけの情熱を注いでいるかが感じられて好き。 ファーストシーンも紙に線を引く音から入ってましたね。 無から生み出す“ものづくり”への熱量を感じられる映画であると同時に、じつは表現者の映画でもあると思います。 全てを貪欲に取り込んで表現する者 表現でしか自分の思いを吐き出せない者 表現が出来なくなってしまった者 お気に入りは、車が出発するシーンで、二重アーチに見えるショット。 教習所のシーンの音楽も面白くて好きです。 この映画も、無から生み出されている。 オリジナルなこだわりが詰まっている。 今後もTSUTAYA CREATORS’ PROGRAMには注目ですね! 作り手へのリスペクトを込めて丁寧に見たいです。
このタイトルは奥深い
漫画家の奥さんが描く新作が、リアルな旦那の浮気の話。 ネームが進んで行くうちに、今度は奥さんが浮気を始める話になっていく。 果たしてフィクションなのか…真実なのか…。 どんどん窮地に立たされていく旦那。まさに蛇の生殺し、地獄絵図です。 浮気していただけで、そんなに酷い目に合わす!?と思ったけれど… それだけが事情の全てでは無い事が、タイトルに表れている。
表情で感情を伝える映画
少女コミックのようなダサいタイトルにちょっとひきましたが内容は全く別物でした。 まずキャスティングが素晴らしい。 少ないセリフ、表情で演技する柄本佑さん、黒木華さんが見事。特に柄本さんの温もりのある演技が、何か実際の柄本家(奥様は安藤サクラさん)を彷彿させるような気も…さらに風吹ジュンさんも良い味を出していました。 脚本(TSUTAYA準グランプリ)も自分好みであっという間の119分でした。 地味目で少し風変わりな作品ですが、かなり面白いのでお勧めです。
タイトルの意味、納得です
この作品、もっと不倫のドロドロとしたものを描いているのかと思ったら、意外にとてもさわやかで、したたかで、最後の最後まで楽しめました。 柄本佑さん演じる夫、俊夫が翻弄される姿は実に楽しかったし、黒木華さん演じる漫画家佐和子は、本当に表情が読み取りづらく、なんでも思ってることを話すタイプではないため、なおさら、怖いなぁ、この人、頭の中では何を考えてるんだろって、必死に言葉から、表情から真意を読み取ろうとしましたが、できませんでした。 最近、よく見かける金子大地さん、彼も爽やかないい感じの若者なんですけど、教習中になかなかのやり手ですね。 その先生に出会って、恋に落ち、佐和子がどんどん綺麗になってくので、その変化も楽しいですね。 俊夫の不倫相手・奈緒さんも相変わらず、二面性を持ったイヤな女、上手いです。 そして、もう1人の先生、俊夫にちゃんと仕事を与えて、最後の最後までこれは漫画の中のフィクションなんだと思わせての…さよなら。 そして、そうなることをちゃんとわかっていた母。 復讐を果たした、とても清々しいお2人の後ろ姿でした。
真綿でやさしく包んだ騙し合い物語
演者の雰囲気もあってやさしくほのぼのとした雰囲気が包む。 しかしどこか居心地の悪さが漂う。 不倫する夫。 知らない振りをする妻。 自分たちを投影したように見える漫画は果たしてフィクションなのか…? どこまでが妄想なのか? 愛はまだ生きているのか? 新しい騙し合いの物語で面白かったです。
先生とは?
2021年9月2日 映画 #先生私の隣に座っていただけませんか? (2021年) オンライン試写会 by #Filmarks 漫画家夫婦の妻が描いている新作を見た夫、その内容が実生活そのままで、自分の不倫のことが描かれている。そのうち、妻にも新しい出会いが描かれ出してくる さて、その結末は・・・ 掴みが上手い
ユニーク!
何ともユニークな映画と漫画のハイブリッド作品! どこまでが妄想でどこまでが現実?面白い脚本で始終クスクス笑ってしまいました(爆笑ではなく、あくまでもクスクス) 。妻の天然悪女ぶりと夫の情けない慌てぶりのギャップが最高でした。ホントに柄本拓さんの困り顔は魅力的で、愛すべきダメ男のキャラにピッタリ。テーマは「復讐の根底にある夫婦愛」。これは復讐か愛情か?結末をどう解釈するか!?は、人それぞれ。とても考えさせられました。。
キャスティングが最高!
黒木華さんの演技と主人公の何を考えているか分からない不思議キャラがピッタリで、キャスティングが最高でした。不倫相手の奈緒さんのキャラも最高! それにしても不倫を漫画にされちゃうなんて、アーティストをパートナーにするのは大変そう。。Web漫画など実録不倫モノに少し嫌悪感があるものの、ついついそういう作品を興味本位で読んでしまう。。そんな気持ちになります。「夫婦の数だけ、事件がある」というコピーに、納得しました!
一貫して進む脚本とキャストのバランス、邦画にあまりないタイプの復讐劇
監督の発掘と豪華な布陣で作品を送り出すツタヤクリエイターズプログラムから、また独創的なエンタメ作品が生み出された。いやー、最後まで踊らされちゃいました。笑 監督のインタビューも交えながらレビューしていく。 不倫に対しての復讐に選んだのは、漫画というペンの武器。不倫をテーマにするのでなく、不倫漫画をテーマにすることに決めたのは週刊誌を読んだことだという。漫画が主体なので、彼女が作り出すネームは真か偽かわからなくなる。それは俊夫よりもわたしたちの方なのかもしれないが。笑 教習車ひとつ考えてみても確かに二人だけの空間であり、漫画に落とされたモノだけで判断せざるを得ない恐怖感が追体験される。また、黒木華と柄本佑のコンビが凄くいい塩梅を感じさせる。どこか互いを尊重していながら進むので、決して暗くなりすぎない、寧ろ観ててフフフと出てしまうような展開がシリアスで面白い。 他にも、奈緒と金子大地、それぞれ不倫相手となるわけだが、一層その迷宮に陥るに相応しい温度感がいい。特に奈緒の表情はかなりくっきり出るので、かなり温度差を上手く出してくれているなと思った。また、金子大地に対して監督は、漫画っぽくならないような意識を持ってもらったという。それが返ってキラキラとした漫画を引き立てている。キャストが少ない分、個々のキャストがバランスよく機能し回しているのが印象的だった。また、対同性の構図を必要としないのもいい点。方向性がはっきりしていて、気持ちよかった。 蜃気楼のように掴めない佐和子の華麗なる復讐。主観的に見せながら糸口を小出しにする。そして最後まで油断を許さない展開。脚本とキャストの噛み合わせも絶妙な加減がかなり引き立っていた。満を持して勧めたい1本。
タイトルなし
漫画家の夫婦 夫が不倫 気づかないフリをしてきた妻 でも見てしまった─── 口にせず漫画に描く… 漫画で知る妻の想い… リアルが漫画に… 漫画はリアルか… 妻・夫の妄想空想?? 虚構と現実の境がわからなくなる その曖昧さに翻弄される . 黒木華と柄本佑 ちょっと(間の)抜けた二人の雰囲気は シリアスな中にユーモアを感じられ それが逆に怖い💦💦 最後の最後までわからないストーリー
演出力と演者の魅力が合致した意欲作
構図の作り方が好みでした。木陰から覗いているようなカット、バックミラーを使った見つめ合いなどなど、一つ一つのシーンに意味がある。 演者ハマってる。黒木華さんの妖艶さ、奈緒さんの天然ともあざといとも言えるチャーミングさ、柄本佑さんの色気と戸惑いのコントラスト、すごく良かったです。 終わり方も好きでした。復讐完了の捉え方がハッとさせられました。
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