「柄本祐があたふたする様が良い。」先生、私の隣に座っていただけませんか? せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)
柄本祐があたふたする様が良い。
夫が不倫している事実を漫画にそのまま描き、その漫画の中(あるいは現実でも)で妻が教習所の若い教官と恋を発展させていく話。
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とにかく妻の描いた漫画によって夫役の柄本祐さんがあたふたするのが最高。黒木華さんの方もこういうはっきり感情を表さない人の方が怖いのよね、とても良かった。
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終始妻の教官との恋はフィクションかノンフィクションなのかどちらとも取れるような描き方にはなっていて、見る人の願望によって変わる。ラストもまだ夫が読んでる漫画の中と取れなくもないしね。
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私の場合はあまりにも教官とのやり取りが恋愛漫画的すぎて気持ち悪かったし、教習所に行くたびに分かりやすくスカート履いたり(1回めっちゃ派手なオレンジのスカートだったね)、アクセサリー付けてるのが、元々地味なファッションだっただけに違和感すぎて嫌だったな。
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だから夫に匂わせるためにわざとやってないと気持ち悪いほどオシャレしてて嫌だった。たぶん夫の方は妻がスカートのことに最初気づかないって描写もあるから、気づかせるようにわざとやってるのだと思っている。
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一方で最初夫とシミラールックの髪型をしているけれど、途中から前髪を作るのは、教官も前髪がある髪型だし、完全にその時心は夫から教官の方へ行きましたってことにも取れると思う。
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まぁどちらにせよ、しょうもない浮気をしてるクソ旦那が1人でも生きていけるように最終的に漫画を描かせるなんて全然優しい奥さんだなって思ったよ。浮気相手と夫が部屋でコソコソ話しているのをお母さんが聞いてるって描写、しんどかったし。もっと辛い思いをしていいはず。
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