「【”虚構と現実の狭間で、妻が夫に仕掛けた見事な罠。”今作は正しい夫婦生活を送ってきた人にはブラックコメディ。ソウデナイ男にはホラー映画です。黒木さんの微笑みを浮かべる能面の様な表情が、怖すぎます。】」先生、私の隣に座っていただけませんか? NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”虚構と現実の狭間で、妻が夫に仕掛けた見事な罠。”今作は正しい夫婦生活を送ってきた人にはブラックコメディ。ソウデナイ男にはホラー映画です。黒木さんの微笑みを浮かべる能面の様な表情が、怖すぎます。】
ー 私の周囲の人々は、漫画家のサワちゃん(黒木華)の心理的波状攻撃にオロオロ、オタオタする同じく漫画家の夫、敏夫(柄本佑)の様子にクスクス笑いが漏れていたが、何故か私は手に汗をかきながら2時間、凝視してしまった作品。ー
◆感想(ハア、コワカッタ・・)
・二転三転四回転半捻りする、先の読めないストーリーが秀逸である。
ー 今作では、劇中でサワちゃんが描くリアリティ過ぎる”不倫漫画”の使い方が特に良い。ー
・敏夫のスマホを借りて、担当女性編集者(奈緒)に電話するサワちゃん。編集者は、慣れた感じで、電話に出るが・・。その声を聞いたサワちゃんは”何気なく”夫の電話を借りている・・、と伝える。
ー アワワワ・・。スマホを妻に貸しちゃ、駄目でしょう!ー
・能面の様な、感情の機微が分からない不思議な微笑みを浮かべるサワちゃんを演じる黒木華さんが、物凄ーく怖い。上手い女優さんだなあ・・。
・連載が終わって、一度サワちゃんの実家に戻る二人。優しく迎える母(風吹ジュン)
ー ”敏夫さんって、良い旦那さんよねえ・・。欠点なんてないでしょう・・。”
母娘で、ジワリジワリと敏夫の首を、真綿で締めあげていく・・。ー
・”独りになったら、自分で運転しないといけないから・・”と言い、自動車学校に通い始めるサワちゃん。運転恐怖症だった筈の彼女が、イケメン教官新谷(金子大地)が”隣に座った”途端に、ブレーキペダルからアクセルペダルに足を移し、踏み込んでいく。
”スピードを出す快感”を覚えてしまったサワちゃん。
ー 今作の脚本の巧さが冴えわたる。
サワちゃんは、ずっと自分の心にブレーキをかけていたが、軽やかにアクセルを踏み込んだのだ。ー
・敏夫に読ませるように整然と置かれた、サワちゃんの漫画原画。
ー 驚愕の表情で読む敏夫。そこに描かれていた事は・・。アワワワ。妻は何でもお見通しなのである。ー
・慌てて、サワちゃんの通う自動車学校に駆け付け、サワちゃんと新谷先生が乗る教習車の後を付ける敏夫。
ー 柄本佑さんの、絶妙に可笑しい演技。周囲はクスクス笑っている・・。ー
◇この辺りから、映される画が、虚構なのか、現実なのかが曖昧になって行く。巧い。
・畑の中の一本道を進む教習車。”もう戻れないの・・”
・少し出かけてくると言って、戻らないサワちゃん。Faxからは、第三章が・・。
ー もう、敏夫にとってはホラーである。もう、赦して上げて!サワちゃん!ー
・担当女性編集者まで、ノコノコやって来る始末。敏夫と、編集者とサワちゃんとで囲む夕餉。
ー 絶対に避けたいシチュエーションである。絶対に嫌だ・・。ー
・ラスト、母がサワちゃんに言った言葉。
”アンタ、最初っから気付いていたんでしょう・・。”
ー 怖い母娘だなあ・・。ー
<面白かったですねえ。そして、怖かったですねえ。
浮気男への”因果応報ムービー”である。
男は、女性には絶対に頭が上がらないのである。
嘘もばれる。
何故なら、女性は菩薩様であるから。
タイトルに込められたWミーニングが、ラスト強烈に効いてきます・・。
あー怖かった・・。>
■旦那さんが、浮気しているのでは・・、と疑っていらっしゃる奥様。
是非とも、旦那さんとお二人で今作を鑑賞する事をお勧めします。
◆2021年9月13日 追記
・このレビューは虚構と現実の狭間で書いている事を、一応記しておく。
コメントありがとうございます。
黒木華さんと柄本佑さんの演技の上手さに唸りましたね。
女から見ても黒木華さん、怖かったです。
もう完全に、ホラーですね。
ラストは溜飲が下がりました(ごめんなさい、)
NOBUさん
おはようございます。
コメントを有難うございます。
朝から辛辣な一文でスミマセン😅
でも「甘える事に鈍感」、この作品では男性に対してでしたが、時に(ではありますが…)女性にも言える事だと考えています。怖いですよね。。
モデルナで2回目のみ副反応38.5℃が出たBloodです。私は、発熱中ずっと寝てました。22時間睡眠w
邦画洋画とも、10月以降に注目作が目白押しですね。特に洋画はコロナで延期された大作がヤバいです!