「事実を忠実に再現したら、退屈な内容になった作品」ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償 ソビエト蓮舫さんの映画レビュー(感想・評価)

1.5事実を忠実に再現したら、退屈な内容になった作品

2025年3月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

寝られる

理解しづらい異国の人種差別問題だが、
事件らしい事件、ショッキングな出来事というのは、
ラストまではほとんど起こらず、ショートスリーパーの私にとっては、
効きすぎるくらいの、睡眠導入剤だった。

2つほど感想のポイントがあり、
1つは、「事実は小説よりも奇なり」で、残念な内容だった事。

ラストの銃撃一部始終が終わり、
事実の映像と後日譚が、差し込まれていたが、

作品本編よりも、そこの事実部分が一番ショッキングで、一番目が覚めて、一番興味深かったのは、
さすがに笑えない。

もう一つは、ブラックパンサー党リーダー役の演説アジテーションだけは、
目を見張るものがあった事。

その後の作品である「ゲット・アウト」でも良かったし、
「NOPE」では、今回の情熱的な役柄とは、まるで逆の寡黙な役柄で、
同じ俳優とは思えない演技力で感心した。

とにもかくにも、重めの題材であるがゆえに、
事実としてあった事を、
忠実に再現しようとしたせいなのか、
物語としては退屈な内容だった。

もう少し、スリリングな展開にしたり、
主人公がスパイという、いかようにも面白くなりそうな、
人物背景があったのだから、
そこに手を加えても、良かったのではないか、
と思った。

ソビエト蓮舫