劇場公開日 2021年6月4日

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「暑苦しい男も一般人では苦しかった」グリーンランド 地球最後の2日間 bionさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0暑苦しい男も一般人では苦しかった

2021年6月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

 暑苦しい男、ジェラルド・バトラー。今回はさすがに一般人だけあって、大暴れも大活躍もできません。これが、いけなかったかな。この男が活躍するには、それなりのポジションか、武器がないと展開が苦しくなる。

 だからって言って、ご都合主義な物語運びされるとリアリティが薄まってしまう。曲がりなりにもSFなんだから押さえるところは押さえ欲しいよね。無理筋を通してグリーンランドに行かなくても家族ドラマは描けたと思う。

 ここで思い出したのが、『ディープ・インパクト』の感動場面。生き延びることよりも、父親との関係を取り戻すことを選んだ娘、そして迫り来る大津波。涙が止まらなかった。

 あの感動レベルとまで行かなくても、それなりの人間ドラマを見せて欲しかったな。大災害が発生すると人間の醜悪な部分が出てしまうのはしょうがないし、それが現実だと思うけど、それを上回る何かが見たい。

 ジョンの義理の父親は、かっこよかった。「明日死ぬか、10年先に死ぬかは、自分にとっては大した違いはない。泣き妻に会いにいくのはこの家からでないといけない。」自分も死に際してはこうありたいね。

 太陽系以外からやってくる彗星って、『白色彗星帝国』を思い出したけど、可能性あるのかな。いっそのこと彗星を地球破壊兵器化した宇宙人とジェラルド・バトラーの対決でよかったんじゃないかな。映像と音はすごくよかったから、絶対面白くなったと思う。

bion