「天使か悪魔か!? リストバンド。」グリーンランド 地球最後の2日間 MARさんの映画レビュー(感想・評価)
天使か悪魔か!? リストバンド。
隕石が地球を襲い、絶望的な状況で家族を守ろうとする男と、滅亡の危機に瀕した人々の哀しく、時に暖かに変わりゆく姿を描いた作品。
政府は、壊滅後の世界を再建するのに必要と思われる人間だけを選抜し、安全な場所へ逃がそうと計画。辛すぎる人類の最期の闘いが始まっていく。
まず、スマホは良いとしてテレビで言うなよと。。
誰か友達が来てたりしたらバレちゃうじゃんと思った数分後にはモロに…。
それでも直後、選ばれた者、選ばれぬ者それぞれの苦悩をうまく描いたシーンが早くもピークだったかな。友達のお母さんの姿には少しウルっときてしまった。
作品全体を通し、滅亡の緊張感を常に漂わせながら、メインキャラだけでなく、とにかく皆が皆必死に生き残ろうとする姿に胸がアツくなる。普段は鬱陶しい陽キャの皆さんがこんな時ばかりはこんなにも心強い…。
…だけれども、正直この主人公家族、感情移入できないというか、あまり応援したくなるようなタイプではなく…。
子供だから仕方ないとは言え、いらんこと言う様にイラっとさせられたり、規律を全く守ろうとしない母親が何故か終始滅茶苦茶優遇されてるし。。
唯一応援できたバトラー氏も、衝撃の事実が明らかになってからは…。
一生背負っていく‼が寧ろちょっとカッコ悪い…。
とは言え、地球滅亡の危機に瀕している中で、おとなしく規律を守れなんて思ってしまったり、その日も普通に出社したりしそうなのは日本人くらいなのかもしれません。
守らなければならない子供もいますしね。こんな時にこそ、ルールから逸脱しても最後までもがき抗い続ける者だけが生き残れるのかもしれない。
皮肉ではなく、その姿はちょっと見習わなくてはなぁとも思わされた。
一方で、選ばれた人間を僻み暴徒と化す人々の気持ちもわかってしまう。。
いざその時になったら、自分はどうするのか、わからんものですね。
絶望下における人間模様に考えさせられ、逆にこんな時だからこそ親切にしてくれる人々の姿に救われる作品だった。
そして、グリーンランドが思ったよりもグリーンだった(現地でロケしたのかわからないけど)。