劇場公開日 2021年6月4日

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「バトラー参上!いや、自分の家族だったら?」グリーンランド 地球最後の2日間 とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5バトラー参上!いや、自分の家族だったら?

2021年6月4日
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一生の記憶、走馬灯の夢を見る --- 地球というよりは家族を守るために、我らがジェラルド・バトラー再び参上!息子の糖尿病然り、随所で見事にサスペンスにかけてくる仕掛け満載で、見ているコッチもめちゃくちゃ追い込まれる。手に汗握るとはこのこと。口から心臓の出そうなドキドキハラハラバクバク感から目が離せない!窮地に立たされたときの人間の醜さが、その辺のホラー映画より怖いんじゃないのかというレベルでヤバい。あの家族離散は絶望的。自分の家族だったら?そうこうしている内に最初の方の主人公の行いが、差異を伴う反復として自ら身に降りかかる側で繰り返され、主人公として成長もする。途中、身を守るためとは言っても、(普段の取るに足らないバトラーには普通のことかもしれないが)決定的な罪を犯してしまうわけで、そう考えると後の方に出てくる主人公然とした見ず知らずの人助けのシーンもより意味がある。にしても、バトラーさんいつも通りな感じで、窓割って侵入してから「誰か?」と言うのは、もはや建築士設定としてどうなのかと笑った。彼に守れないものはない?
It's been a long day... 本来なら"『エンド・オブ・ステイツ』のジェラルド・バトラー主演 × リック・ローマン・ウォー監督!"…と始めるべきところだろうけど、あまりハマらなかったので、そこは割愛。代わりにリック・ローマン・ウォー監督といったら個人的代表作『ブラッド・スローン』。男臭い骨太感に家族愛。心配は吹き飛び、期待は裏切られなかった。『ジオストーム』では宇宙から地球を守ったけど、ってあれも『エンドオブステイツ』のことも忘れよう!?そりゃ銃が出てきて目先のドンパチとか見えやすい分かりやすいカタルシス盛り上がりの方が好きって人の気持ちも分からないではないけど、本作はもっと根本的・本質的に掘り下げて本質的な面白さと向き合う。正直、本作を見たからと言って、ディザスター映画全般への苦手意識がなくなるわけではなかったが、大いに楽しませてもらった。選ばれる側というスタートというのが少し意外だったかも。からの絶望に叩き落とされる。見応え十分な恐怖のスリルライドに見事なエンタテインメントっぷり。客席の隅に追いやられるか前かがみになるかはあなた次第。

P.S. おい、隅の席だからって喋っていいと思ってるクソカップル、お前らマジくたばれ。スクリーンの真ん中まで聞こえてるし。ああいう連中は作中みたいに地球最後の危機がやって来たとき自己中な振る舞いしそう。

Filmarks : roundglasses

とぽとぽ