劇場公開日 2023年1月13日

そして僕は途方に暮れるのレビュー・感想・評価

全130件中、101~120件目を表示

4.0もがき苦しみ悩む人向け、役者さん脚本良かったです。スピリチュアル解釈もあり?

2023年1月15日
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鑑賞方法:映画館
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KSクッキー

5.0特に問題なし。今週迷ったら推せる1作品。

2023年1月15日
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今年20本目(合計673本目/今月(2023年1月度)20本目)。

さて、She said から40分違いでこちらの作品へ。

どこかで見たことがあるかな、何かの小説かな…と思ったのですが、もとは同じ文化とはいえ「舞台」作品なのですね、なるほど…。だからこそ「原作がしっかり存在しえた」わけですね。

いやぁ、本当によかったなというところです。
最初こそ、「どうしようもない主人公」が追い出されて、とりあえずは知り合いの家に泊めてもらって数日たてば、「社会生活の基礎のなさ」からまたトラブルになり追い出され…を延々と続け、なんとたどり着いた先は…(ネタバレ回避。日本国内です)。
そしてそこでおきるある事件から、主人公は何を学び、これからどうしようか…と考えて終わりかな…と思ったら、ええ?っというさらにどんでん返しのエンディング。

 (減点なし/参考)

 ・ この映画、「映画館」それ自体がテーマになっている部分が数か所あり、「ある地方都市のあるミニシアター」(今、2023年時点でもあることを確認済み)にも行っているシーンがあります(シアターが1つしかないそうです)。
そして主人公がもといた東京まで戻ると、そこでまた tohoシネマズさんが映るという…。かなり古い映画をやっていた(架空の映画ではなかったと思うけど…)ような気がするんですが…(この映画をどう解しても「映画館の宣伝枠」と解するのは無理です)。

とりあえず、2023年のトップ10にはつねに意識しておくべき作品なのかな、というところです。

 「心の洗濯」にはおすすめな映画なので、ぜひどうぞ。

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yukispica

4.0痛みが人を強くする

2023年1月15日
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鑑賞方法:映画館

話題のオリジナル舞台を映画化した作品で些細なことから現実逃避を繰り返してしまう主人公の姿を舞台作らしく上手く描いている。
前半は当然主人公の姿に反感を多く感じましたが、徐々に自分の不甲斐なさに気が付いていく主人公の姿に少しづつ共感し最後はエールを送っていた。
誰もが一度は経験するであろう人生の壁や失敗を必死に乗り越えようとする主人公に姿が印象的で心に響きました。

2023-11

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隣組

4.0クズ男は、恩讐の果てに

2023年1月15日
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笑える

悲しい

難しい

自分達の世代であれば
当該タイトルは
『銀色夏生』の歌詞、
『大沢誉志幸』の曲と唄、そして
「カップヌードル」のCMに使われた楽曲。

しかし、
詩と映画の内容がピタリとシンクロし、
まさに本作のために創られた曲と勘違いしそうなほどの嵌り具合。

もっとも、出て行くのは
「君」ではなく「僕」であり、
とても共感できない性格のクズ男ではあるのだが。

始まりは11月19日(木)とされているから
2020年のことか。東京オリンピック関連のフラッグも画面に写り込んでいる。

『裕一(藤ヶ谷太輔)』は『里美(前田敦子)』と同棲して五年、
しかし未だに定職には着かず(つけず?)に居候状態。

暇な時間を持て余しているにもかかわらず、
彼女にはまるっきり依存で、傍目からはヒモと変わらね、いや
家事すらまともにせぬことを考慮すれば、それよりもタチが悪いかも。

ある日、浮気がバレてしまい、問い詰められ、しかし、
発作的に身の回りの荷物をリュックに詰め込み遁走、
親友の家に転がり込む。

しかし、そこでも依存状態は変わらず。
叱責されれば逃げ出すと、同じことを繰り返す。

どうやら彼は三十年近い月日を
目の前の問題を回避することでやり過ごして来たよう。

稼ぎにしても、故郷に独り住む母親にたかる状態で、
見ていて義憤を感じてしまうほど。

大学時のサークルの先輩や後輩、実の姉とも
気まずくなり、進退窮まった時に頼るのは
やはり肉親。

が、苫小牧に住む
リウマチでカラダが不自由な母の『智子(原田美枝子)』ともひと悶着を起こし、
あてどなくなく彷徨う主人公を最終的に拾ったのは、
離婚して別居している父親の『浩二(豊川悦司)』。

ここで仰け反ってしまうのは、上には上があるとの世間の理で、
『浩二』は『裕一』に輪を掛けてのクズ男。
二人の同居生活は、見ていても暗澹とするほど非生産的。

このままでは、物語が何も進行しないよ、と
不安になった頃に事件が起きる。

舞台の映画化と聞いており、
かなり巧く適応できていると感心も、
『三浦大輔』作品なら〔愛の渦(2014年)〕や〔裏切りの街(2016年)〕と同様。

とりわけ後者とは登場人物の名前や
主人公のキャラクター付けも似ており
関連性をうかがわせる。

に、しても、同監督もそうだし、
直近では「クズ男」がカギとなる映画が多いことにも驚く。
ここ二ヶ月で〔夜、鳥たちが啼く〕〔恋のいばら〕と(何れも『城定秀夫』だが)
ほぼ「祭り」状態なのは、何かしら時代が求めているのか?(笑)

理解とか、和解とかではなく、
感情の発露にしっぺ返しを喰らう主人公は
眼前の問題を迂回して来た因果応報とも言えはする。

しかし、多かれ少なかれ、我々にもそうした側面はあり、
カリカチュアライズされた彼の姿を
怒りや笑いや憐れみを以って見ることは、
結局は自分を棚に上げているだけの様にも思える。

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ジュン一

5.0ダメ男のドキュメンタリー

2023年1月15日
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泣ける

笑える

楽しい

5年前の舞台も鑑賞していて映画化されると聞いた時はどうなることやらと思っていましたが杞憂でした。
テンポ良く進む前半都内部分とじっくり主人公を追う後半苫小牧部分
特に後半の苫小牧部分では主人公の裕一のドキュメンタリーにも思える程のリアリティー。
それを可能にしている演者の演技力にまず感服。
テイクを重ねたと言う三浦監督の采配の妙かもしれませんが演じる藤ヶ谷太輔が菅原裕一と同一化した演技は素晴らしい。
ダメ男が逃げ続けるドキュメンタリーとエンタメ性のバランスが絶妙で意外な程面白くリピートしたい作品です。
時系列に注目すると見終わった後に戦慄します…
映り込む劇中のテレビ内の番組も気になる(笑)

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santamama

3.5ピンチになったら唱えよう「面白くなってきたじゃねえか」

2023年1月14日
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 前半は、クズ男が周囲の人間に見放されていく話だから、自業自得って感想しか浮かばない。

 裕一が苫小牧で偶然に父親と出会ってからが面白い。トヨエツは、やっぱり絵になるよね。堂々としたクズっぷりもカッコよく感じる。あと、香里奈の怒りが爆発するシーンもキュンとくる。バカ弟を血管切れそうな勢いで罵倒するんだけど、あの感じで追い込まれたら降参するしかない。

 前田敦子は、離婚してから見違えるように演技の幅が広がって、最近の作品では主役を食ってしまうことが多い。今回もクズを増長させてしまう感じがよく出ていた。

 ラスト30分は面白かっただけに、かったるい前半がもったいない。

 ピンチになったら唱えよう「面白くなってきたじゃねえか」

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bion

3.5好きな映画監督の駄作を思い浮かべてみる

2023年1月14日
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個人評価:3.8
格言や名言に溢れる2時間。
誰しも自分が人生の主人公でナルシスト。
その場から逃げ出したい感情のリアルさ。その単純な行動に、嘘の無い人間物語を感じる。
好きな映画監督に例えた友人関係の台詞。あのシーンの考え方に、三浦大輔らしさが詰まっている感じがする。ジャニーズ映画にはなってなくて安心。

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カメ

4.0なんか面白かったよ。

2023年1月14日
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幸せ

前情報がほとんど無いまま見たけど、なんか面白かったよ。
なかなかのダメ人間。
愛すべきダメ人間と言いたいところだけど、そーでもないな。

お父さんとお母さんが良かった。少しウルッときたよ。とくにお父さんとのやり取りは良かった。達観してて尊敬するね。

最後もある程度予想出来たけど、なんか良かったです。

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だるまん

3.5なんかすいません

2023年1月14日
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MTK

2.5クズ息子にクズ父

2023年1月14日
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フリーターの裕一には、5年も同棲している里美という恋人がいたが、浮気を疑われた時何の説明もせず逃げるように家を飛び出した。親友、バイト先の先輩、学生時代の後輩などのもとを渡り歩き、都合が悪くなるとその場を離れ、あらゆる事から逃げ続けていた。そんな時、裕一は偶然、家族から逃げていった父に出会った。父と一緒に暮らしてみて、あまりのクズぶりに、裕一は父の様にはなりたくないと言い・・・という話。

豊川悦司のクズ父ぶりは流石だ。藤ヶ谷は足元にも及ばない。
THE END と出た時にはなんと訳のわからない終わり方かと思ったが、映画でした、というオチにはふむふむ、だった。
しかし、最後も含め、これみて何を感じれば良いのかなぁ。
努力せず逃げ回って最後は・・・、起承転結の結無しの様に感じた。題名が最後に判る、ってオチなのかな。

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りあの

3.5なんかなんか、なんか

2023年1月14日
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父親の反面教師にならず
同じ道に進みそうになったゆうちゃん
いるよねーこういう男子
藤ヶ谷くん、熱演だね

ラストシーン歌舞伎町TOHOで見ていて、そのTOHOに向かって、歩いていたから
なんだか。お前も気をつけろよ!と言われた気がした

大澤誉志幸さんの曲いいわ、久々聴いたけど

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れこほた

4.0【”現実逃避。”序盤は主人公の屑男っぷりに、”お前は一生途方に暮れて居ろ!”と思っていたら、後半の展開の秀逸さに驚いた作品。豊川悦司の開き直った屑男っぷりが凄い。エンディングには矢張りあの曲だよね!】

2023年1月14日
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悲しい

知的

幸せ

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NOBU

3.5トヨエツいいね。

2023年1月14日
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豊川悦司良い味出してましたああいうキャラ当たりかも。ラストの前田敦子、泣くより「ざまあみなさい」って高笑いのほうが面白かったかもです。
エンディング、1984年のオリジナルが聴きたかった。

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あらじん

4.0気楽に見る【あっ❗️俺にも覚えがある】映画。コメディーとも微妙に言えないがお気楽作品。

2023年1月14日
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笑える

悲しい

実際には【こんなにわかりやすく、人が良くて、でも超無責任で、逃避しまくる人はいない】作品。

現実は
・無責任だけど、支配欲、上昇志向のマウンティング野郎
・無責任が【自分中心に世界は回ってる、だから悪いことは周りが悪いのだ!】に帰結する野郎

が結構いる。普通はもう少し我儘な、自己解釈の「我」が出てくるものだ。

その意味で、主人公フリーターある意味「情けなさ」が自己完結してて清々しいカタルシス

確かに、舞台で鍛えられた脚本だけのことはある。

全体的にトホホ・・という痛いイタイ描写が多いのだけど

豊川悦司の「ぬるま湯だよ❗️世の中は」
原田美枝子の「そんなこと、全て神様が許してくれるのよ❗️【怪しい宗教にハマって】

絶望的状況での「おいおい面白くなってきたじゃねぇか❗️」
「父親としてお前に言っておく。イイカ❗️逃げて逃げて逃げ続けろ」

は逆にコペルニクス的革命ワード、酸いも甘いも噛み分けたジジイにとってはカタルシス

確かに、今は勝ち組負け組社会で、負け組の人は逃げたくなるよねぇ。共感。
まあ言ってるワシもどっちかと言うと負け組だけどね❗️

まあある程度人生の経験則ある人にとってはかえって面白い作品。

芯のないフニャフニャ逃避行だけど、誰でも少しはその閉塞感がわかる演劇的ロードムービー
藤ヶ谷、前田 カップルより豊悦、原田美枝子がむしろいぶし銀で光る

劇中映画もなんだかなぁ、だけど味がある

ただし北海道ロケはした模様だけど、確かに苫小牧、室蘭は雪少ないイメージあるけど
クリスマスとか大晦日🎄🎍はさすがに積雪、雪まみれだってば。
【札幌→小樽→ニセコラインには住んでたことあります】

でもユルユル、軟体動物でもイイじゃないかという、肩の力を抜いてみれる佳作。

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満塁本塁打

3.5自分が思ってるほど問題は深いものではない

2023年1月14日
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kenkichi

4.0人間性について考えてみた‼️❓

2023年1月14日
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クズヘタレ男たちの物語だが、なぜか嫌悪感がないのだ。
話は変わるが、ジャニーズの名優御三家と言えば、キムタク、ニノ、松潤だと思うが、新御三家は、道枝、目黒蓮、と、この藤ヶ谷だ、と思う。
いずれも、演技力は言うに及ばず、自分より他人を優先する人間性が、素晴らしい、と思う。
なかでも、この藤ヶ谷は群を抜いているらしい、鶴瓶が言うのだから間違いない。
余談はさておき、この映画は舞台から、監督が藤ヶ谷に当てがきしたと思う、藤ヶ谷なら、共感を得られる、人間らしさを表現できると。
死ぬくらいなら、逃げれば良い、迷惑にも限度があるが。
藤ヶ谷も中尾も人柄には定評がある、それが人の道も外すのなら、それなりに苦しんで決断したのだろう、役柄と人物を混同して申し訳ないが、こんな映画の楽しみ方も良いものだ。
藤ヶ谷が演じると作品の質が数段上がる、良い役者になる、これも鶴瓶が言うてた、私もそう思う、是非。

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アサシン5

3.0なんか、すいません…

2023年1月14日
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何からかよくわからんけど、何かに怯えてるように振り向きながら、逃げて、逃げて、逃げまくる…ラスト前ふわっと前向きにしてしまったのを少し残念と思ったがそれで終わらんかったで良かった。そして最後は笑顔で振り向く、ここからがおもしろくなってきやがるんかな(๑˃̵ᴗ˂̵)
ほやけど、原田美枝子と香里奈って親子っぽいわ(笑)
そしてちゃんと本家が歌とった!♪(´ε` )
そやけど「ノマドランド」って何年前や…おっとそれも若干掛けてるのかなー

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shige12

3.5意外に良かったぜ。

2023年1月14日
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幸せ

ダメ男の人生くだらないと思っていたら、案外面白いじゃん。逃げて、逃げまくり!
ダメ男にダメ父なんだが、豊悦が良かった!

ママはなんでそんなに丁寧なん?
宗教の先がちょっと気になる。

ラストは少し想像できたけど、やっぱりキターってなったよね。

エンディング帰ろうとしたら、やっぱり?!
タイトルから分かってたけど、大沢誉志幸だよね〜
聴いてから帰りました。
できたら、オリジナルのアレンジで聴きたかった。

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ノブ様

3.0最悪な男、裕一

2023年1月14日
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突然逃げ出し、転がり込み逃げ出すの繰り返し。
実家暮らしでも同様。
父親との出会い。
逃げろ!逃げろ!逃げろ!
初めて追い出された。

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かん

5.0途方に暮れるほどの大傑作

2023年1月14日
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・んー。2023のBest10候補に確実に入る…こりゃ凄いよ…凄いて…。まだ今のご時世に邦画をディスる人に是非観て欲しい、邦画の未来は明る過ぎる眩し過ぎると言う事をその目で確かめて欲しい。三浦大輔作品は昔っから面白い作品のオンパレードだけど、今回のそし僕も、とても面白い。(監督が略してたのでマネて略してみただけです)。面白い+如実にレベル上がってませんか…?一生ついて行くよ。映画界の宝。

・ある事が恋人にバレてしまい話し合いもせずただただ不自然に家を飛び出した主人公裕一。スマホの連絡先をスクロールしながら、居させてくれそうな人達と連絡を取り合い転々としていき…という話。私は「何かから逃げる」「人の家に泊まらせてもらう」系の話が、息が苦しくなるのであまり好きじゃ無い。勿論私も生きていく上で沢山の人達に迷惑かけながら生きてはいるけど、目に見える、基本的に防げる迷惑は防ぎながら生活してるので、きっとこの映画の内容も見ていて苦しいんだ…と思ってた。(人の顔色伺う系人間としては、人に迷惑をかけること=死を意味するので…笑)。実際、人に対して何もせず無邪気に無自覚ダメ人間として生きてきた主人公は、色んな人と接して色々気付かされて息苦しさを感じてどんどん逃避行の沼にはまっていく。のだが…。苦しさは感じるのだけど、なのに面白いんだよなあ。何なのだこの感情は。
これまでの知人と築いてきた人間関係がある上で、主人公がこの人と対峙するとこんな感じになるんだ、とか、この人はこんな感じに接してくるんだ、とか、この主人公ありきでの、それぞれの人間の考えや接し方が何か面白いのである。途方に暮れる裕一と、途方に暮れる周りの人々。(しかし根本、優しいのが救いであり泣ける)
そしてこれをただ淡々に描くのでは無く、映画好きで学生時代映画サークルに入っていた主人公というのもひとつのキーポイントとして面白くさせてくれてて。それがあるから、数々の名言や名展開が生まれ、面白い映画として昇華されていっちゃうんだよね…。映画好きの人でこの映画観て少しでも興奮しない人いるんかな。私は、万が一監督が私の事が好きだと仮定(いきなり)してこの映画を作って観せて来てくれたら、あこの人私の事落としに来てるなって思うぐらい、映画好きをグッとさせる言葉・台詞・展開が複数散りばめられてて大興奮と変な笑いと変な涙が度々起こり、自分の顔の筋肉が忙しくなっちゃってた。

・映画サークルの先輩や後輩、そして既に母親とは離婚している実の父親が、上記のような顔筋肉現象を加速させてくれた。特に豊川悦司演じる親父ね…!姉ちゃんの口ぶりから、どんなダメ親父やねんと思いきや、確かに土台は典型的な想像範疇のダメ人間なのだが…それと同時に、この男はそりゃモテるのよ…という事実に直面笑。
一個一個のセリフがクソ程かっこよくて、言い方も言い回しもかっこよくて。(テレビでこの作品観てたら、絶対ノートにメモるペンを止められなかったであろう笑)。言ってる内容はしょうもなかったり世に言うクズ(私がそう思うかは別)発言のはずなのだが、多分、周りに回って芯が一本通っちゃっているので、人に引かれてしまうと共に、人に惹かれてしまう人間になっていた。正直、愛していると言ってくれの次ぐらいにかっこよかった。(※「愛していると言ってくれ」のトヨエツは、生涯の中のいい男ランキングTOP10に入る伝説のイケメンです。私調べ) トヨエツ…無数の映画で見かけはするし、素晴らしい演技力をいつも見せてはくれるけど、久々にトヨエツを惚れ直すという事をこの金曜の夜に体感するとは、思いもしなんだ笑。しかもずっと俺は俺だと言い続けた男がある事が起きた瞬間に見せる、この人も人間なんだなと思わせる言動ね…。それも含めちゃって好きになっちゃうんだわ。(昔の流行語引用するけどダメンズウォーカーはこうして製造されるのだらうか…)

・キャストは、月並みな事言うけどこのキャスト以外考えられへんってぐらい、ピタリとはまったキャスティング。(すみませんが舞台の方は見とりません…チケット取れなかった)
あの演技モンスター陣を、モンスター力を上手い具合に発揮させる脚本・演出の妙な…。素晴らしかった。傑作になる条件のひとつは、やはり誰も、ひとりも、演技力で置いてかれてない事だね。変な話、物語がどう展開しようがこちらのワクワクを絶対に止めさせない演者様の力量に完敗だよ。
そもそもの土台の脚本が最高過ぎる。ロードムービー好きな私、映画好きな人間が出て来る話が好きな私、家族ものも好きな私、恋愛作品沼にはまりがちな私、ヒューマンドラマ大好物な私…全私が震撼しました、全私を震撼させてくれてありがとう。そして、どんでん返しとまではいかないけど、小どんでん展開を繰り返し繰り返し挟んだり。ストーリー展開時や新たな一歩を踏み出す、もしくは周囲から逃げる瞬間、の、その瞬間ごとに出て来る「振り向きざま裕一」のシーンの挟み方など。その辺もまじで良かったし、なんかおしゃれな感じでかっこいい展開・演出なのに、古めかしさも忘れてないような感じでして。古き良きと最新センスと前衛が上手く融合してて…。脚本だけで無く構成やら演出やらもずば抜けてたね…むっちゃ興奮してた、終始。

・あ、あと、個人的に結婚したいぐらい大好きな毎熊さんは、とても良かった。あるシーンで見せるギバちゃんあご最高。毎熊さんは、すっごい悪い役をやりがちだったところから、最近は甘い男子や優しい男の役なども増えて来て、そしてこの先輩キャラね。どの毎熊克哉もすごくいいが今回の先輩もすごく良い笑。これ以上私の好きが放牧された状態だと私の中の好き好き羊が暴れ回るかと思います。牧羊犬助けてくれ。(羊飼いに関しては明るくは無いのであしからず)。気を付けて欲しいです。(誰が)
そして原田美枝子な…。大好きなのだよ原田美枝子。ミーハーで申し訳ないけど、「流れ星」からずっ…とファンです。電話の向こうの声からの初登場シーンからの、複数のシーンね。さっきまで色んな感情の影響で筋肉が忙しかった顔がいつのまにかダム決壊レベルでズブ濡れてて、普通に自分に引いた笑。
あの菅原家、全員大好きなんですけど…大好き。
ここまで来たので言うが、前田あっちゃんも中尾君も香里奈も野村周平も全員主役かい?ってぐらいまじで良かったよ。最高だったよ。

・ラストに進むにつれ、まさか、いや三浦大輔だからあり得るな…と思った。やっぱりそうだったけど、そりゃそうだろうとも思った。そりゃそーよ、皆そうなるで。
そして、これまで何でもなかった男女が、ほんとの男女の関係に人知れずなった事を匂わせるの、超うまいなとも思った。伏線は複数、見事に張ってたしね…うんまいなあ。

・途方に暮れるぐらい面白い映画だ、と心の中やらツイートやらストーリーやらで思ったり呟いたりする映画ファン達はごまんといるだろうから言っておきますが…。途方に暮れるぐらい面白い映画でした。(この歌も、旦那の母さんの影響でここ数年ヘビロテナンバーのひとつだったので、タイトルも音楽もだいすきです…)
今はもう、昨夜映画を観て、家に帰ってドラマ見てそば食べて寝て、起きて、移動中の電車内なのだが、この作品のエンドロールが過ぎてから今の今まで、未だ、製作陣とキャストの皆様への心の拍手はまだ鳴りやんでいません。

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まつこ