「切なくも滑稽なフリーターの生き様」そして僕は途方に暮れる ジョーさんの映画レビュー(感想・評価)
切なくも滑稽なフリーターの生き様
僕は途方に暮れているのではない。
僕は逃げ回っているのでもない。
たまたまそうなっているだけ。
人のためになりたい。でも、実態は自分のことだけ。
友人は言う。「おまえの行動は、数ある監督作品の中の、たまたまの失敗作だ」と。
僕はますます自分がわからなくなる。
守ってくれるのは家族だけ。そうとも思える。
が、しかし、僕は僕なりに生きていくしかない。
僕を演じる、無表情の藤ヶ谷太輔のキャラが際立つ。
切なくも滑稽なフリーターの生き様を、無意識のままに演じきっている。
エンディングで大沢誉志幸が歌う、「そして僕は途方に暮れる」。
その奇妙なアレンジが、藤ヶ谷のキャラと見事にマッチして余韻が残る
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