「殺しのバリエーション」あなたの番です 劇場版 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
殺しのバリエーション
(完全ネタバレですので、注意!!)
ドラマをまったく観てないので、
ポイントであるキーマンの黒島ちゃん(西野七瀬)が、
いったい過去に何をして生きてきたのかを、知らないまま、劇場版を観てしまいました。
察するに黒島沙和は数々の殺人を犯していた模様。
その美貌は当然、男を引き寄せるから波瀾万丈の人生だったのだろう。
家庭教師をしてた際に榎本夫妻(木村多江と阪田マサノブ)の一人息子に
悪影響を与えたらしく息子はサイコパスに覚醒した模様!!
他にも偽装心中事件もあったらしい。
よりによって次から次へと大した理由もなく殺人が起こる。
「キウンクェ蔵前」は祟られている?
連鎖なのか…………イヤ、交換殺人らしい???
「魔性の女?」
黒島沙和(西野七瀬)の新しい恋人二階堂に横浜流星。
得した気分になる。
ストーリーはご都合主義の極みだが、
殺人方法がいちいち変化してて、楽しいと言うと語弊があるが、
かなり意表を突いている。
(死体にグロさや生物感がないので、お子さんでも楽しめるのだろう)
第一の殺人事件。
管理人(竹中正人)・・・生きたままロープでぐるぐる巻きにされ、船外へ!
船の小窓から見られながら絶命する。
第二の殺人
船員が黒島の部屋で火だるまになって焼死する。
第三の殺人
なんと黒幕の黒島が甲板のマストの頭上高く《十字架の刑》で死亡。
(この場面は有名な『タイタニック』のケイト・ウィンスレットとディカプリオの
名シーンをパクっている・・・美しいシーンだ)
第四の殺人
大学院生の内山がなんと鮫の口の中から現れる。
生首が吊り上げられた鮫の口の中からゴロンと落ちる。
(CGがとても良く出来ている・・・結果として気持ち悪くない!
(というか、髪が乱れて張り付く、メガネのレンズが割れて歪む・・・
(などの演出はあっても良かったと思う)
この映画では一番重要な人物が死ぬのが決まり・・・らしく
ドラマでは菜奈ちゃん(原田知世)が死んだとか・・・。
今回は第三の殺人で西野七瀬が、派手に死んでしまった。
彼女はどうしてもサイコ殺人鬼には全く見えず、
横浜流星が黒島ちゃんの魔性に(毒牙???)に惑わされるのも、
全く理解出来ない世界・・・
西野七瀬は綺麗なお姉さん・・・にしか見えなかった。
ラストの甲板でのシーン。
原田知世が銛(もり)を構えたりして盛り上げ、
救命用の薬品・・・(衣服に振りかけておくと海に落ちた時に緑色に
発色して所在が知れる)
など小細工はそれなりに工夫をしている。
人間ドラマは期待せずに、《殺しのバリエーション》を
楽しむ映画だった。
(管理人の竹中直人の犯人は、最後まで分からなかった・・・)
豪華客船が舞台。
『土竜の唄 FINAL』
『ナイル殺人事件』の二作品の派手派手な美しさと較べると、
大分見劣りがしてしまった。