劇場公開日 2021年7月23日

  • 予告編を見る

「【時代の流れを先手先手で読み、数々の男を踏み台に、どん底から這い上がったファッションデザイナーの寂しき女帝の、数奇な一生を凝縮して描いたドキュメンタリー作品。】」ココ・シャネル 時代と闘った女 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【時代の流れを先手先手で読み、数々の男を踏み台に、どん底から這い上がったファッションデザイナーの寂しき女帝の、数奇な一生を凝縮して描いたドキュメンタリー作品。】

2021年10月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

ー 幼い時に、母が死に、父は出奔。そのまま孤児院へ。
  フツーだったら、そのまま、底辺生活一直線だろうに、才覚と時流を読む才能、男を道具のように使い、伸し上がって行くココ・シャネル。ー

  ・第一次世界大戦時に、着やすくお洒落な女性服を開発し、事業を拡大していくココ・シャネル。だが、常に裕福な男性の愛人になり、金は男から出させる。

  ・第二次世界大戦中は、”仕事にならないので”全店閉鎖”。一方で、ナチスに協力的な姿勢を取る。理由は、共産主義阻止。
 そして、戦後はスイスで”ドイツの協力者”として、糾弾されることを畏れ、隠遁生活。
 ー アメリカ軍兵士に、香水を配った話などは、凄いですね・・。ー
 捕まっても、チャーチルの力により、放免・・。
 ー 劇中の”フランソワーズ・サガン”のココ・シャネルに対しての、激しい言葉が印象的である。ー

  ・70歳になっても、活動は盛ん。且つての自分がされたように、新進のデザイナーをこき下ろしたり、新作ファッションショーでフランスで散々叩かれても、アメリカでは爆発的に売れるココ・シャネルの服。

<あれだけ、男と浮名を流し、利用しながら、生涯独身を貫いたココ・シャネル。
 晩年は、ホテル・リッツで暮らし、88歳で独り亡くなっている。
 彼女の原動力は、自分を捨てた父や社会への怒りではなかったか。
 ”自分以外のすべてが嫌い・・”と言う、寂しき言葉。
 奪われたモノ(香水製作の権利)は執念で、取り戻す姿。
 自立を求め手段を選ばなかった、若き時代。
 後年は、狡猾さも増してきて・・。
 彼女の人生がファッション業界や政治・文化に与えた影響は大きい事は良く分かったが、孤独を抱えて一人闘う、寂しい人生だったのではないかなあ・・。>

<2021年10月3日 刈谷日劇にて鑑賞>

NOBU
きりんさんのコメント
2021年10月18日

で、返信です、
うちの娘はと言えば
大学院でずっと彫刻をやっているんです。
もう卒業するはずなんですがその先どうするのか、とんと言って来ません。
シャネルのような豪女になるのだろうかと震えておりますw

父きりん

きりん