「脚色のないココ・シャネル。」ココ・シャネル 時代と闘った女 caduceusさんの映画レビュー(感想・評価)
脚色のないココ・シャネル。
できるだけ、美化されていないココ・シャネルを描いたということだろうか。
娼婦まがいの描き方とも言える部分があり、出自の貧しさが強調されている。
事実かどうかはわからないが、故人に対しての描き方としては、善意とは言えない部分がある。
伝説は伝説でいいのだ。出自を細々と暴いても、それすら事実かどうかはわからない。
今も、世界で愛されるシャネルスーツをつくり、香水をつくり、イミテーションのアクセサリーをつくり、女性のファッションを開放した。
そんなシャネル像でいいのだ。
人には知らなくてもいいことがある。天下国家に関係しているのなら、話は別だが、こと個人に関しては、すべて事実を伝えればいいというものではない。
この映画には、美しさが欠けている。過去を描きたいのであれば、美を創造したことも描かなくてはならない。
CHANELは、今も世界中の人達に愛されている。それは誰にも否定することはできない事実なのだ。
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