「オジギ」アメリカン・ユートピア ぷにゃぷにゃさんの映画レビュー(感想・評価)
オジギ
特別対談映像付き再上映で。この対談を見ている間に、なんだか感動する予感がしてきた。本編を見終わって、案の定感動した。「ああ、舞台って本当にいいな」と思った。ちょっと泣けた。
トーキング・ヘッズは名前しか知らず、曲もまったく聞いたことがなかった。映画が終わっても、脳にこびりつくようなメロディはなかったが、とにかくビートが心地よかった。後でwikiを見たら、デヴィッド・バーンはラテンやアフロに傾倒しているとか。にゃるほど〜。腰に来たよ。もっと体を動かしながら見たかったな〜。
振付がかわいい。なんか、小鳥とか小動物みたい。裸足だと足音がしないところがミソですな。ダンサーはコーラスも兼任なんだね。
ミュージシャンの中では、ベースのお兄さんが好きだな。ニコニコしながらよく動き、終始楽しそう。逆にギターのお姉さんはクール。打楽器はもっと少人数で担える音を、分割して身軽にさせ、その分人数を増やして、幅を広げることができた。群舞にもなるし、このアイデアすごい。が、コードレスで自由に思えるが、無線の装置を身につけているはずなので、楽器も含めそれなりに重みは背負っているのではなかろうか。個々の動きはきっと計算されつくしてあって、アドリブは許されない感じがする。メンバーは、本当にミスできないだろうなぁ。
舞台装置や演出面もかなり好みだった。シルバーの玉をつないだ、縄のれんカーテンがゆるく境界線を作る。照明もカッコよかった。個人的な感想だけど、四角い空間が能舞台みたいに思えて、シテがバーン、ワキがダンサー、囃子がミュージシャン、地謡は全員、と見えた。オジギシーンもあったし、振付にも日本的なものを感じた。要素を削いでいくと、古今東西関係なく、似てくるのかもしれない。
レビューを書くよりも、動画を漁ったりする方が先になってしまった。かなり気に入ってしまったので、円盤が出たら買っちゃうかも。で、たまに見て元気になりたい。あと、バーンのアルバムを掘ってみたくなった。
「ひまわり」にコメントありがとうございます。支援したいです。言語や食生活、子どもの学校のことを考えると日本は何ができるんだろう?と悩みます。同じヨーロッパの国々はその点、強いですね。ただその分、常に緊張関係が「あった」と思っていた。が「ある」になってしまった。日本の無力さに萎えます。