「裸足の季節」アメリカン・ユートピア 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
裸足の季節
デヴィッド・バーンはすっかり白髪になってしまったが、ステージの印象は36年前の「ストップ・メイキング・センス」とよく似ていて、だんだんメンバーが増えていくところとか、衣装がモノトーンなところとか。グレーの衣装に統一しているのは、舞台照明の効果を企図したにしても地味になりがちなので、時々は挿し色的に(カーテンの出入りで早着替えしたりして)原色を入れてもいいのになと思った。
ミュージシャンは打楽器奏者が多くて、相変わらずアフロビートの強烈なリズムに圧倒される。少し前からブライアン・イーノとのタッグが復活したらしいし。近作で“Born under punches”とそっくりな曲もあった。途中感極まってちょっと泣きそうにもなった。ショーはラストの“Road to nowhere”で最高潮を迎える。
デヴィッド・バーンはつくづく才人だと感心した。
ちなみに評価は映画というよりはステージ上のパフォーマンスに対するもの。映画としては「トゥルー・ストーリー」の方が面白い。
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