鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎のレビュー・感想・評価
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「食わず嫌い」は勿体なさすぎる
現代的で都会的な絵柄が、戦後の山村を舞台にしたおどろおどろしい物語にマッチしていないのではないかと、なんとなく敬遠していた。
確かに、最初は、「鬼太郎」にしては洗練されすぎているという印象を受けるのだが、丁寧な作りと細やかな描写には好感が持てるし、観ているうちに、横溝正史のような世界観とストーリーにグイグイと引き込まれる。
やがて、禁忌の島とか、窖(あなぐら)の結界とか、絶滅寸前の幽霊族とか、それを狩る裏鬼道衆とか、怨念の集合体である狂骨とか、謎の血液製剤である「М」とか、その原液を作り出すための血桜とかの、特異な設定と難解な用語のオンパレードに、どっぷりとハマっている自分に気付く。
戦争によって体と心に傷を負い、人間不信に陥っている水木のキャラクターは奥が深いし、ゲゲ郎とのバディぶりも楽しめる。
その一方で、疑問に感じるところがない訳ではない。
龍賀一族は、どうして当主の代替わりを急いでいたのか?龍賀一族の修行や儀式は、狂骨を封じ込める結界のためだったのか?それとも、当主が子孫に乗り移る術のためだったのか?太平洋戦争では「М」は使われなかったのか?だとしたら、それはどうしてか?村長が操っていたのは人間の狂骨で、当主が操っていたのは幽霊族の狂骨ということか?だとしたら、幽霊族の魂は、怨霊の狂骨と怨霊封じのチャンチャンコを同時に作り出したということか?
ただし、二段構えのクライマックスに向けた怒涛の展開のお陰で、こうした疑問が気になることはほとんどない。
ラストの現代パートに、涙腺崩壊のエピソードが用意されているのも嬉しかった。
観終わった後の満足感は極めて高く、「食わず嫌い」をしてはいけないということを改めて思い知らされた。
期待値下に大振れ
公式YouTubeの「墓場鬼太郎」一話視聴済み
先にTwitterで情報を得てしまっていたので期待値10/10くらいで行ったら6/10ぐらいの見応えでした…。
toco先生の可愛くてかっこいいキャラデザ、互いを思いやるバディもの、タバコ間接キス、お風呂シーン、着替えシーンなど確かに(腐女子的に)ウキウキとはしました笑
映像も綺麗です。強いて言うならグロめのジブリかな?早いシーンはやや目が滑るのですが、演出としてわざとだと思います。
ストーリーは敵味方善悪のはっきりした勧善懲悪もの。捻られたりしていないので脳死で見れます。(ストーリーとか考えなくても平気)
背景や昭和の雰囲気の描き込み、声優さん、エロい水木と父要素で売れてる気がします。
実際toco先生のデザインは本当に素敵です。かっこよくて可愛くてどこかセクシーで、たまらない雰囲気があります。水木の耳が欠けている、肩から胸にあるアザなど本当にセクシーです。めちゃくちゃエロい。
あと個人的すぎてほんっとうにどうでもいいのですが、母子家庭なので父親が愛してくれている鬼太郎が本当羨ましかったです笑私の父ははカスとしか言いようのないので…。
このストーリーを楽しめた、感動したという人は育ちがいいんだろうなとも思いました。(どうでもいい)
グロも冒頭の予告(サンクスギビングかな?)の方が遥かにキツいので、全然でした。絵でも苦手なタイプは気をつけた方がいいかな?というレベル。(私は絵なら平気。写真、文字グロは苦手)
こんなえぐ怖アニメ初めて観た
何も救われないえぐさがいい。
沙代が出てきた時めちゃくちゃ可愛いキャラクターで身なりも他のキャラより高価な感じがしたので絶対こいつが妖怪やんって思ってたら予想の遥か上をいかれた。
これぞ『ゲゲゲの鬼太郎』!ファン(私)大満足の出来
子供の頃水木しげる先生の『妖怪大百科』のおどろおどろしくも怪しい魅力に夢中になっていた自分にとって猫娘が美少女化した第6期アニメに基づくこの映画は受け容れられるか不安でしたが、大満足の出来でした!
戦後復興期の日本において血液銀行の会社で働く会社員の水木は取引先である田舎の旧家の当主の葬儀に向かうが、次期当主をめぐり村には不穏な空気が流れ――
人間のそばにあって確かに「いる」妖怪という存在の得体の知れなさも不気味で良いですが、それ以上に水木をはじめとした人間たちをしっかりと描いていてとても見応えのある作品でした。
水木しげる先生の『ゲゲゲの鬼太郎』が描きたい物がしっかりと詰まっている往年のファンを自認する私も納得の出来でした。
今作は鬼太郎の誕生秘話にアレンジを加えたお話ですが、水木しげる先生のオリジナル版にもちゃんと触れているのも非常に好感が持てました。
水木しげる先生が妖怪という存在を通して人間社会を描く『ゲゲゲの鬼太郎』はやはり日本の誇る偉大なポップカルチャーですね。
外道
犬神家の一族を子供に見せたらあかんじやろうが❕
過去観た映画で1番面白かった❕
(あー過去っていうのは今月の事ね)
カス。
元気玉。
「急に終わった」映画が終わったあと、左隣の子供のお母さんが言った言葉だ。俺もそう思った。
「なんか…人間って嫌だね…って思った」映画が終わったあと右隣の女子中学生?くらいの子が友達に言った言葉だ。
俺もそう思った。どっちが妖怪か分からない、人間の方が妖怪だ、党首の欲望は俺も分かるからそれを悪というなら俺も醜悪だろう、だが大抵の事は理性で我慢してる。
スケールの大きさで言えば心霊版ルパン三世といったところか。
うしおととらを大手がやったらそのインパクトはジブリの2番手にまでなるだろう。
俺の左隣の小学二年生くらいの子がお母さんに「いま思ったんだけどあのミズキってさあ、水木しげるの…」
俺も観てる時気がつかなかった。俺より頭いいな。
外道とは道を外す、と書く。
想像以上に重たい内容…がラストで希望が…
ラスボスが吐き気を催すほどのクソ野郎ですが、そちらの方が人間で、まともに見える方が幽霊といういつもの構図です。
が、このクソ野郎っぷりがぶっちぎっていて、想像以上に重たい内容となっていました。
主人公の名前がミズキだったので、当然作者に重ねて見ていましたが、ラストシーンで、人間の所業から生まれた鬼太郎を育てようと決めて抱きかかえる姿が描写されたのは、なるほど!と唸りました。
ミズキが鬼太郎を殺さずに育てようとするところに、かすかな希望が仄めいて、それまでの胸糞悪さを少しだけ溶かしてくれました。
6代目ベースだったのね
誕生秘話
鬼太郎映画ってこんないい作品だった
絵綺麗だった鬼太郎の父の声聞いて一瞬で分かりました。無惨の声でした。中盤辺りで鬼太郎の父が奮闘している シーンであんなに強いんだなと思いました。かっこいいと思っちゃいました。
後悔した。
本当に良かった
絶対に観て❢❢
鑑賞して下さい
「日本」の暗部を描いたエンタメ
制作発表時は複雑な気持ちだった。
鬼太郎は幼い頃から大好きな数少ないアニメだった。特に好きになったのは中学生の時始まった6期。とても古いコンテンツである筈なのに今を生きる「自分」に向けて作られている感覚を持てたのが嬉しかった。
だから、鬼太郎誕生の1950年代を舞台にすると知った時は嬉しさより寂しさが勝った。期待より不安が実際だった。そもそも「鬼太郎誕生」は「墓場鬼太郎」で既にやっているし、YouTubeで無料公開されてるし、僕は4度か5度観た。十分に面白い。それを今更作り直すのは必要なことなのか?と、厄介なファンとして心配していた。
公開時期が北野武の「首」と被った上に、一応受験生ということもあって、中々「鬼太郎」を映画館で観に行く気にはならなかった。アニメ6期がアニメとして完成され過ぎていたから、それが映画になるイメージが出きないが故の不安。1時間程度の中身しかない、上質なテレビアニメにしかならないと思っていた。
気が変わったのはネットニュースだった。「謎の口コミ大ヒット」。鬼太郎が半世紀以上前のコンテンツであることを考えると信じ難かった。が、6期のクオリティの高さを考えると信じられた。
そして、観に行ったから、自分にとって「今年を代表する映画となった。
評判通りの素晴らしいストーリーだった。閉じたコミュニティで公然と儀式的に行われる人間の「本能」。そして、そこで得られる快楽を古来から連綿と受け継がれる「個人のエゴを集団の最大公約数的幸福」に代える妙技で誤魔化す。それらが日本人にとって最も卑近で残酷な例えで表現されていた。これは日本人にしか通じない気がする。『「個人」と「集団」』『「理性」と「本能」』という二つの二項対立は今の我々と1950年代を繋げてしまう恐ろしい実際だ。
これらを感覚的に観ている人に感じさせるこの映画は本当に見に行ってよかったと思わせてくれた。6期と同じようにこの映画も今の「日本」で生きる僕たちが抱える「不満」「不安」を「怒り」に昇華させてくれる最高のエンタメだった。できるだけ多くの人に観てもらいたい。ぼくはこれが観れて本当に幸せだ。
追記:映像面で目を見張るものがあった。戦闘シーンのゲゲ郎の輪郭線が異常に細い。ちょっとびっくりするくらい細い。しかもその細い線が伸び縮みし、まるで俊敏な蛇だった。とても美しかった。中々観たことのない映像な気がする。日本の古い絵から着想を得ているのだろうか。お陰でテレビでやっている良アニメに比べ若干作画に力のない本作でも戦闘シーンだけは健闘している。あの細い線で繰り広げられる妖怪バトルは中々中毒性がある。書いてるうちにもう一度見てみたくなった。
評判通りの意外な佳作だった。前半はサスペンスとしてもホラーとしても...
何の情報も無く、なぜか妻と娘が2回も観に行ったのでなんでだろうと観...
何の情報も無く、なぜか妻と娘が2回も観に行ったのでなんでだろうと観に行く。
今年観た「ミステリと言う勿れ」や「犬神家の一族」「Villege」とか、相続問題や隔離社会でのサスペンスストーリーと千と千尋の神隠し的トンネル越えの別世界展開が重なりながらのスタート。凡庸と言えば凡庸である。しかし悪い妖怪と鬼太郎の戦いにワクワクしていた幼少時代とは異なり小生も大人になったので、妖怪(幽霊?)と言いつつ、なんか愛している人には冷静ではいられないし、気に入った奴は裏切れない、昔のアナログな人間関係(妖怪関係?)が根底にあって、それはエンディングにも繋がっていて心になじみ、一方で原作者の過酷な戦争体験や利権社会へのアンチテーゼを絡めての鬼太郎の誕生をそれなりに楽しんだのでした。
予想外の鬼太郎
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