「人の愚かさ、戦争の愚かさ」鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 ぎちょーさんの映画レビュー(感想・評価)
人の愚かさ、戦争の愚かさ
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水木しげるが戦地で見てきた人の愚かさを織り交ぜつつ、欲にまみれた人間達の浅ましさを綺麗に描いた作品だと感じました。
最後に残った狂骨が欲塗れのじぃさんに身体を乗っ取られた少年だったのは、タマにされてしまったじぃさんに乗っ取られた自分の身体を取り返そうと彷徨っていたからなのかなと思いました。
エンディングの挿絵が、まさに鬼太郎と目玉のオヤジが誕生するまでの話で、呪いを一身に引き受けてミイラ男のようになった鬼太郎の父とじぃさんに薬のために血を搾取され続けていた鬼太郎の母、そして、鬼太郎の父と友人になりながらも、その記憶を失った水木の様子が描かれ、ミイラ男がかつての鬼太郎の父とは分からず逃げるシーンや、鬼太郎の母が死んだ際に墓を作るシーンなどは、墓場の鬼太郎が産まれるまでの流れを短いながらも上手く纏めていたなと思いました。
これは、何気に名作の部類に入ると個人的には感じました。
あと、鬼太郎の父、強いし、何気に格好良かったです。
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