「主演 × 脚本 × 監督 × 原作 = 是が非でも高まる待望の組み合わせ」ウィズアウト・リモース とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
主演 × 脚本 × 監督 × 原作 = 是が非でも高まる待望の組み合わせ
黒人のジョン・クラーク誕生アクションスリラー!まず何より、あのテイラー・シェリダン脚本 × ステファノ・ソッリマ監督 =『Soldado ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』コンビというだけあって砂埃舞うように血生臭く暴力的なリアル志向に陰謀論なのだけど、テイラー・シェリダン節炸裂した最高に景気良すぎる台詞回しは今回あまり無かったかも、原作モノだからか鳴りを潜めて控えめ。例えば70年代の政治サスペンス(ex.『大統領の陰謀』)っぽくも、80年代の筋肉アクション(ex.『コマンドー』)っぽくもできそうな題材を、そりゃこの二人が手掛けたらそうなるよねという骨太な雰囲気。テイラー・シェリダンは傑作揃いのフロンティア三部作最後で、自身で監督もした『ウインド・リバー』で観客に問題意識を突きつけるような作品はひと段落したのだろうか。
すっかり若き名優、我らがマイケル・B・ジョーダンは裏切らない。今回も流石のコミットメントとカリスマ性で見せてくれる。原作は、本作のタイトルの頭にも付いているように、トム・クランシーの同名タイトル『容赦なく』。ライアンバースの有名キャラクター、ジョン・クラークにマイケル・B・ジョーダン、ロバート・リターにジェイミー・ベル。『今そこにある危機』では前者をウィレム・デフォー、後者をヘンリー・ツェニーが演じた。今回、ガイ・ピアースは安定のキャスティングでもはやお家芸の域な悪役ポジション・バイプレーヤー。
となると後は白人以外のジャック・ライアンに007ジェームズ・ボンドも期待?…と時代の変化を感じるし、今日的にダークに骨太、比較的リアル路線なのはいいのだけど、一方で如何せん時代遅れ感の否めない画一的"対ロシア"の図式や愛国心に、シリーズの中でこそもっと機能しそうな要素の多さはやっぱり気になったかも。
死がついて回る --- 黒幕は誰だ?ケリーは命を狙われる。仕組まれた。なら俺がルールを作る、俺は目的のためなら誰よりも手段を選ばないから。なんせ俺は軍人じゃない、重罪人だ。契約は破られた、ポーンがキングに復讐する。復讐鬼と化した"ライアンのダークサイド"ここに暴走!目的は捕獲でなく復讐。妻の名前を言え!
ヴィクトル・ルイコフ
アメリカで死んだロシア兵とロシアで死ぬアメリカ兵