ブラックボックス 音声分析捜査のレビュー・感想・評価
全22件中、21~22件目を表示
隠し事
アンビリーバボー!だったり世界まる見えなどの番組でよく放送されている航空事故特集でよく出てくるブラックボックス、ブラックボックスについてさわりだけは知っていましたが、それを題材にした映画は存じ上げなかったので興味津々で鑑賞。
中々面白かったです。オチがどこかの上の人間の隠蔽ということは見え見えでしたが、真実に向かっているはずなのに同僚や上司、近寄ってきたマスコミ、愛する妻にまでも敬遠されえいき、狂っていく様子が底知れぬ人の怖さを体現していました。
ブラックボックスから導かれる数少ない音から事件の手がかりを一つ一つ究明していく流れが淡々としていながらも、観客側と感覚が共有できていて物語にのめり込めますし、主人公が我を貫き通す姿にも納得がいくほどの耳の良さにも関心しました。
主人公の耳が頼りな映画として「ギルティ」が真っ先に浮かびましたが、あっちは主人公がすぐキレたりしているのがノイズになってしまっていてあまり好きではありませんでした。それに対し今作の主人公マチューは大人しいけれど正義感の強いというこういうサスペンスの主人公にはもってこいの人材だなと思いました。過去に分析を見誤り、妄想癖だなんだ言われて蔑まれた経験もマチューにはあり、二の舞はしないようにと慎重に真相に近づいていこうとする姿には胸を打たれます。
事件の真相にたどり着いたとき、コンピュータシステムの脆弱さが仇となり、ハッキングされていたというのがオチなのですが、オチ自体はありがちなのに主人公がその真相を伝えようとするとこれまたハッキングで妨害し、車まで乗っ取られるというとにかく恐ろしい映像体験がそこにはありました。制御も効かない、スピードはどれだけ出ているか分からない、そしてそのまま木にぶつかり絶命。ハッキングの恐ろしさも垣間見えました。最終的には妻に送った事件の真相、隠蔽をその隠蔽した社長のスピーチの最中に流すという展開で物語は幕を閉じます。そこまでの展開が激しかったが故に少し物足りないオチではあったなと思います。
ブラックボックスの重要性、企業の隠蔽など、テレビではよく見て知っていたものについて細かく知れる、そんな作品でした。
鑑賞日 1/22
鑑賞時間 13:10〜15:30
座席 H-9
【"最新型飛行機の墜落原因を、並外れた聴力で突き止めろ!。"二転三転するストーリー展開の緊迫感が尋常でないサスペンススリラー。自動運転を強力に推し進める航空業界の深い闇を描いた重厚な作品でもある。】
- 聴力の映画と言えば『THE GUILTY/ギルティ』を思い出すが、今作品も引けをとらない面白さである。
天才分析官マチュー(ピエール・ルネ:「イヴ・サンローラン」の演技が印象深いが、新境地を切り開いたのではないか・・。)は、アルプスに墜落した最新式飛行機のブラックボックスの解析を始めるが、次々に露になって行く新事実。
テロなのか、技術的問題なのか。
マチューは、キャリアを投げ売って、新型飛行機の認証機関に努める妻からも、情報を秘密裏に引き出し、真祖に近付いて行く。-
◆感想
・二時間があっという間のサスペンスフルな展開に引き込まれて行く。
・派手なアクションシーンが在るわけではないが、尋常でない緊迫感とスリリングなストーリーテリングが秀逸である。
・事故の2日後から、行方不明になったマチューの上司ポロックは何処に行ったのか?
・マチューは最初はテロと判断するが、何度もブラックボックスの音声を聞くたびに違和感を感じる。技術的な問題と類推するも、核心には、辿り付かない。
- ピエール・ニネ演じるマチューの完璧主義は、時に行き過ぎて・・。妻との関係性も最悪に。
遣り過ぎた捜査により、航空事故調査局のレニエ局長に任を解かれるも、一人真相究明に奔走する姿に、心が動かされる。
犠牲になった乗客、乗務員312名のためなのか、プロとしての意地なのか・・。-
◼️マチューが気付いた事
・遺族の母親の携帯電話に残されていた"音"と、それまで分析していたブラックボックスの”音”との違い。
・コントロール出来なくなったドローンの姿。
・ポロックの家に何度も忍び込んだマチューの執念。
遂に見つけた本物のブラックボックス。そして、画面に映ったポロックが語った真実とは。
<頭脳をフル回転で鑑賞した作品。- 飛行機の機能、構造に弱いので・・。-
自動運転を強力に推し進める航空業界の構造の、深い闇を背景に、最新型飛行機の墜落原因の真因を追及する分析官の姿をスリリングに描いた、一級品のサスペンスフルな作品でもある。>
◼️ハッキング・・。当分、飛行機には乗りたくないよ・・。
全22件中、21~22件目を表示