劇場公開日 2021年9月23日

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「【スパイ合戦】」クーリエ 最高機密の運び屋 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【スパイ合戦】

2021年9月25日
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このキューバ危機を巡る、イギリス人クーリエ(情報の伝達者)グレビル・ウインと、ロシア人オレグ・ペンコフスキーのスパイ活動は、よく知られた話だ。

その前から、米ソ間のスパイ活動は活発で、イギリスのMI6なども巻き込んで、行われていたのだ。

そもそも、ソ連の核兵器製造は、スパイ活動によって、アメリカからもたらされたものだ。

ソ連は核の基礎研究など行っておらず、第二次世界大戦で日本に投下された原爆の威力を知って、政治体制維持の危機感を抱き、原爆製造は急務として諜報活動を活発化させたのだ。

結局、ユダヤ人のローゼンバーグ夫妻が、妻エセルの弟で、第二次世界大戦中にロスアラモスの原爆工場で働いていたデイビッド・グリーングラスから製造・機密情報を入手し、それがソ連側に渡ることになった。

この映画なかで、このウインとペンコフスキーのスパイ活動についてソ連に伝えたのは、ジャック・ダンロップというソ連のアメリカ人スパイだ。

とにかく、現代のサイバー攻撃もそうだが、スパイ活動は国家から企業を巻き込んで非常に活発なのは間違いない。

個人的には、ケネディの強い対応は周知だが、フルシチョフって、あんなに強硬なデブだったのとか考えてしまった。

ごめんなさい、デブは余計でした(笑)。

まあ、ここまで書いた段階では、エンタメ感満載だなと自分でも思ったりするが、あの、拷問や詰問などの場面が嫌でたまらなかった。

排尿、排泄はバケツ……。

まあ、当たり前だが、スパイ行為が明らかになった場合の苦しみは尋常ではないのだ。

日本では、こうしたスパイ行為による拷問は考えられないことだと思うが、実は、名古屋入管のスリランカ人女性が亡くなったケースで、その対応が拷問的だったのではないかと遺族から訴えられていることや、近畿財務局の赤木さんのケースで、民事裁判で係争中の事例も類似したようなものだと考えて、僕は、スパイ活動云々より、拷問の方が、きっついなー思って、そっちの方が気になってしまった。

因みに、ローゼンバーグ夫妻は、裁判の後、求刑通り、死刑になっています。

スパイへの対応も万国共通なのだ。

ワンコ
T Aさんのコメント
2021年10月3日

日本は取調べは弁護士の同席も許されず、また、ごく一部の事件を除いて録画もされませんから、直接的な暴力は稀でもそれに近い拷問は日常茶飯事だと思います。検察と警察が意味不明な理由で断固として録画も弁護士同席も拒否してますからね。

T A
everglazeさんのコメント
2021年9月30日

Chuprikovさんは、Khrushchev役を2回演じたことがあるそうです(舌を噛みそう)。よほど似ていたのでしょうか。

残念ながらChuprikovさんは昨年お亡くなりになったようです。

everglaze
talismanさんのコメント
2021年9月25日

ワンコさん、勉強になりました、ありがとうございます。拷問場面は辛かったです。トイレ関連、寒さ、食事。
入管ではそれが通常?有り得ないし何故❓️と思います。

talisman