劇場公開日 2021年8月27日

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沈黙のレジスタンス ユダヤ孤児を救った芸術家のレビュー・感想・評価

全33件中、21~33件目を表示

4.5【フランスにとって、オリジナル・タイトル「レジスタンス」の持つ意味】

2021年9月2日
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「パントマイムは、そこに蜜柑がないことを忘れさせること」

映画「バーニング」の原作・村上春樹の「納屋を焼く」の冒頭の、”彼女”が話す一節だ。

僕達は、この作品に描かれている悲劇を決して忘れないために、仮にパントマイムでなくても「(今そこになくても)危機があるように演じてみせること」は、とても重要なのはことだと思うし、それは、「”(危機が)ない”ことを忘れさせる」のでも良いと思う。

それほど世界は危うい。

ユダヤ人が匿われて助かったという例は実は多くはない。

僕の知っている限りでは、イタリアのローマの医師たちと、カトリック協会が協力して、ありもしない感染症をでっち上げ、隔離されている人(ユダヤ人)は、感染症に感染しているのであって、人々に伝染するかもしれないと言い張り、実にローマに住む80%のユダヤ人が収容所送りを免れて助かったとされている。

実は、ナチスに対して煮え切らない態度を続けたバチカンに対して失望した故の行動だったのだ。

この作品でも描かれているが、ナチスは巧妙に密告者を募り、匿われているユダヤ人を炙り出し、収容所に送ろうとする。

そのため、助かったユダヤ人の多くは、匿われたのではなく、ナチスの支配地域から逃亡できた人たちで、大規模で、シンドラーや杉原千畝など協力者がいたものは映画化されているし、善良な個人がいたことを伺わせるのは「家に帰ろう」だろうか。

この作品のオリジナル・タイトルは「レジスタンス」だ。

(以下ネタバレ)

ナチスに対して抵抗を続けるフランス人の抵抗組織、レジスタンスに身を投じるマルセル達。

しかし、脅迫や過酷な拷問、或いは愛する人に対する拷問の末にナチスの協力者に仕立てあげられる人々。

協力者に仕立てあげられた後、復讐心を募らせるエマに対して、最大のレジスタンスは何かと問いかけるマルセル。

多くの子供は希望そのものだ。

この作品の物語の示唆するものは何だろうか。

確かに、この逃亡劇を通じて、冒頭に書いたように、危機を創造して考え続けることはそうだろう。

同時に、“レジスタンス”は、フランス人にとって、かなり大きな意味を持つ言葉であることは忘れてはならないことだと思う。

過酷な状況にあっても、命を投げ出してでも抵抗を続けた人々。

戦後、フランスでは、密告者は許さないという風潮が広がったことがある。

しかし、戦後の復興を達成するためには、フランス国民の団結こそ必要として、シャルル・ドゴールは、フランス国民全てがレジスタンスではなかったのかと国民に対して説いて融和を図った。

受け入れることにわだかまりはあったとしても、ナチスによる苛烈な脅迫や拷問を考えると、裏切りたくて裏切ったのではないのだと説いたのだ。

レジスタンスに身を投じたユダヤ人のエマが口を割ってしまったことは象徴的だ。ユダヤ人であり、レジスタンスであり、そして、密告者になってしまったからだ。

そして、フランスは融和を選択する。

この作品は、マルセル達に連れられたユダヤ人の子供達の逃亡劇を見せると同時に、密告をせざるを得ない状況に追い込まれた人々も含めて、フランスがどう戦い、どう団結したのか、考えさせられる作品になっているのだ。

それは、今、人種主義を背景にした分断を図ろうとする勢力に対する強いメッセージでもあるのだろう。

それにしても、ナチスのベネルクス3国、フランスへの侵攻は電撃的だったのだなと改めて感じる。

当時、英仏政府や軍は、ナチスの興味は、ポーランドや東欧、そしてソ連に向いているとの甘い見通しで、タカを括っていたため、対応が遅れたとされている。

ただ、こうした人種主義思想の連中には合理性などないのだから、そういう意味では、危機の創造はやっぱり大切だななんて考えたりもした。

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ワンコ

4.0殺すのではなく逃げて生き延びること。

2021年9月1日
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究極の戦時下でこの決断を下すことの難しさと厳しさ。マルセルマルソーのこと初めて知りました。ユダヤ人迫害の映画はどれも強烈な事実を見せられるけどユダヤ人レジスタンスのこの話も目を背けたくなるような内容ばかり。
ただ…肝心のパントマイムシーンがよくわからずだった…残念。

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peanuts

2.5レジスタンス姉妹の拷問シーンは戦慄

2021年9月1日
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ジェシーアイゼンバーグがパントマイムで有名ならマルセルマルソーを演じ、対ナチスドイツの話ということで興味を持ち鑑賞。
で、思ったことは、あまりパントマイムは関係無いのね。途中の姉妹の拷問シーンはかなりのショッキング。後半40分の逃亡劇は中盤までと違って多少だがエンタメ性あり。で、中盤までは少しまったりした展開。
というような感じでした。
こういう作品を見ると現代に生まれてよかった。(最近のアフガニスタン情勢などもあり)日本に生まれて良かったと思うわな。

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ケビタン

3.5復讐よりも…

2021年8月31日
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泣ける

悲しい

興奮

パントマイマーの青年マルセルが、親をナチスに殺害された子供たちと、パントマイムを通じ心を通わせ、安全なスイスに逃がそうと奮闘する物語。

初めは乗り気でなかったマルセルだが、子供たちを笑わせたい想いから、孤児の世話を引き受けることに。しかし、ナチスの進行が激化し、遂にはレジスタンスに合流し子供たちをスイスへ逃がそうと動き出すが・・・。

実在したパントマイマー、マルセル・マルソーの戦中の活動を描いた作品。

実にこの夏4本目のナチス関連作品だが、本作もナチスの蛮行は目を覆いたくなるものばかり。
マルセルの子供たちとの心を通わせる描写や、父親と夢の話には心が暖まる。

クラウス・バルビーの行為には戦慄が走る。こんな男でも、自身の子供の前では普通の親の顔になるのがむず痒い。電車内でのマルセルとのやり取りは名シーン。

そして忘れられないのが、橋の下でマルセルがエマに話した言葉。確かにそれこそが本当に大切なことですよね。胸にグサりと突き刺さる‼…でも、エマの思いも…ワタクシだったら冷静ではいられないだろう。

全体を通し、悲しさや暖かさに包まれた作品だが、それだけでなく、レジスタンスとしての闘いにはスリルも覚える。タイトルにもある「沈黙」とは言い得て妙ですね。

それぞれの親子の描写や子ども達への想い、仲間との絆に涙が溢れそうになった作品だった。

最後のパフォーマンスが示していたものとは!?
演技のような本気のような涙顔に胸がえぐられる怪演ですね。

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MAR

3.5こうゆうドラマもあったのね。

2021年8月31日
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ホロコーストものの一つとしてオススメ。

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Oyster Boy

3.5今年の夏はユダヤ系映画が多い?

2021年8月31日
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毎年角度を変えた、史実に基づくユダヤ系映画が製作されていますが、今夏は連続公開されているような?
「復讐者たち」「アウシュビッツレポート」の次に、本作と「ホロコーストの罪人」を本日鑑賞。
改めて戦争の悲惨な事実を知り、自分が浅学なのもありますが、是非とも義務教育の中で伝えていって欲しいなと毎回思います(映画だと何処までが史実か不明なものもたくさんあると思われるので、選定が難しいでしょうが)

さて、本作ですが、ユダヤ系でありながら、サスペンス映画さながらの緊張感が楽しめる作品でした。迫り来るナチスの追っ手から逃げるマルソーや子供たちにハラハラドキドキ。電車や木の上の逃亡劇、鬼気迫る自白シーンなどが見所です。
マルソーがレジスタンスに傾いていく経緯、その後の活躍などにもう少し触れてもらえると、劇中の流れや登場人物をより深く捉えることができたかなと感じました。
それからどうも気になったのが、アイゼンバーグのパントマイム。キレもないし面白みも感じられず、勿体無い。映画の中でもそのシーンは少なく、子供たちの心を和ますまでの力量がなくて、観ていて痛々しい感じさえありました。
でもアイゼンバーグの、ナチスに対して目には目をの復讐をするのではなく、自分たちや子供たちが生きのびることが最大の復讐であると説くシーンは胸に沁みました。「復讐者たち」でも同じような言葉がありましたが、まさに今こうしてユダヤの人たちが生きのびて、世界に史実を伝えていることが、それを体現してると言えるでしょう。
「ホロコーストの罪人」は、家族愛や裏切りがテーマで、また違った楽しみ方ができます。
でも、続けて鑑賞したら結構重くて、この手の映画は1日2本が限度かなと痛感しました。

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ちゃっぴー

4.0権力に逆らえない現代人への皮肉なのかもしれない

2021年8月31日
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 本作品の一番のハイライトは、橋の下でマルセルがエマを説得する場面だと思う。リベンジに逸るエマをマルセルは押し留め、死ぬよりも生き延びる道を提案する。細部は定かではないが、凡そのやり取りは次のようだ。

 奴らにリベンジするのよ。
 非力な自分たちに何ができる?
 何人かは殺せるかもしれない。
 殺してどうなる、どうせ使い捨ての末端だ。
 怒りが治まらないのよ。
 多分奴らは戦争が終わったら拘束される。子供たちを逃せば彼らは家族を作る。
 死んだ仲間たちは?
 彼らがリベンジを望むと思うか?僕らが生き延びることを願うと思わないか?

 エマの怒りに任せたセリフに対して、マルセルは人間愛に満ちた迫力のある論理を展開する。こんな説得をされたら、よほどスクエアな人を除いて誰もが納得するだろう。素晴らしい脚本であり、このシーンを演じたジェシー・アイゼンバーグとクレマンス・ポエジーの演技は見事であった。

 本作品はアメリカ映画ながら、凡百のハリウッドB級作品とは一線を画していて、様々な叡智がさり気なく鏤められている。その代表はナチスの傀儡政権だったヴィシー政権を皮肉る様子である。ナチスに協力してフランス中のユダヤ人を収容所送りにした政権だ。傀儡政権でも政治権力に違いはなく、警官は権力を傘に着て市民に対して横暴に振る舞う。エマが機転を利かせてやり過ごすシーンが面白い。偉そうな警官がアホなカップルに説教を垂れて立ち去る図式にしたのだ。
 フランス人だからといって全員がレジスタンスという訳ではなく、国民の多くはヴィシー政権を支持し、ユダヤ人を排斥することまでしていた。レジスタンスはほんの一握りだったのである。寄らば大樹の陰という志向は世界に共通するようで、自分が生き延びることを最優先にしたという訳だ。

 フランス全土が征服されたとあってはもはやこれまでと、飲み屋ではハイル・ヒトラーに全員が息を合わせる。そこにゲシュタポの高官が来れば、誰も逆らえない。仲間が半殺しにされても見ているだけだ。
 このシーンと似たようなシーンは、実は現在の日本中に遍在していると思う。たとえば体育会の部活における監督やコーチや先輩による暴力である。または精神的ないじめである。体育会に限らない。企業でもプロジェクトチームでも、社長や上長に逆らえず、ひとりが標的にされて殴られたり暴言を延々と浴びせられても、誰も止めずに見ているだけだ。

 日本国憲法第14条には、すべて国民は法の下に平等であると書かれてある。指揮系統には基本的に従わなければならないが、それが法に悖る行為の強要であれば、断固として拒否することができる。暴力や暴言は止めなければならない。しかしそれには勇気が必要だ。殴られた人は可哀相だけど口を出せば次にやられるのは自分になる。
 実はそこがおかしい。暴力を止めるのになぜ勇気が必要なのか。世の中がそうであるからだ。そういう教育を受けて育ったからだ。先輩の暴力をみんなが止めるのが普通の世の中にしなければならない。人に暴力を振るうことに誰もが躊躇するようにしなければならない。そういう教育をしていかねばならない。そしてそのための教材は新たに作る必要はない。日本国憲法の中にすべて書かれている。意味不明の道徳教育を課目にした代わりに、日本国憲法を課目にすれば、少しは世の中がマシになる気がする。

 フランス人の殆どがナチスに屈してユダヤ人排斥に協力する中で、自らもフランス人でありしかもユダヤ人であったマルセルが、大勢に迎合することなく勇気を出してユダヤ人の子供たちを逃したことが、本作品が示した一番の叡智である。権力に逆らえない現代人への皮肉なのかもしれない。我々がマルセルに、エマになれる日がいつかは来るのだろうか。

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耶馬英彦

4.5鳥肌

2021年8月30日
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数あるユダヤ人の子どもたちを救った話の映画の中でも、かなり秀逸。
フランスの近代パントマイム・アーティストの第一人者で、「パントマイムの神様」として世界的に有名なマルセル・マルソーの若き日の姿を描いた実話もの。

マルソーは第二次世界大戦中、レジスタンスの一員として、自由フランスに参加。
母国語(フランス語)以外にも、ドイツ語、英語に堪能なマルソーは、連合国軍に合流後、米軍のジョージ・パットンの渉外係として働いたことは有名だが、本作はレジスタンス時代のユダヤ人孤児たちの救出活動にスポットを当てていた。

冒頭、ユダヤ人の子ども・エルスベートがナチに両親を殺されたあと、時代が飛び、連合国が占領したベルリンでパットン将軍がマルソーを紹介するシーンでタイトルに、という流れで鳥肌が立ち、名作の予感がしたが、それが的中。
おすすめいたします。

欲を言えば、不安で騒ぐ子どもたちの気を惹くため以外に、あまりパントマイムが生かされてなかったので、その点を掘り下げて欲しかったが、過度に演出するのも意図と違うので、これでいいのかもしれません。
汽車の客車でのナチ高官との会話の攻防は必見!

(しかし、フランスやドイツの歴史を知っているか、戦争映画に慣れているかしないと、何の説明もないからパットン将軍だとわからないよなー)

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コージィ日本犬

3.5セガールは出てきません。

2021年8月29日
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怖い

興奮

幸せ

タイトルだけみて危うくスルーするところでした。

第2次大戦下、沢山のユダヤ人孤児達を保護し、逃がしたパントマイムの神様マルセル・マルソーの話。

パントマイムに明るい訳ではない自分でもこの名前には聞き覚えがあったけど、詳しいことは何も知らずに観賞。

1938年11月、ドイツ帝国との国境近くフランス北東部のストラスブールで駆け出しの俳優をしていたマルセルが、ユダヤ人孤児123人の保護を手伝ったことが切っ掛けで転じていくストーリー。

ポーランド系ユダヤ人で肉屋の父親との関係や、パントマイムを通じて子供達を和ませる部分はあるけれど、子供達を護る為に奮闘し、レジスタンスに身を置くことになるマルセルと兄アラン、好意を抱くエマとその妹ミラが選択した戦い方をみせていく物語が、哀しく熱く温かく、そしてナチスの恐ろしさと不快さが終始漂いスリリングで、とても面白かった。

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Bacchus

3.0観るのがつらい…

2021年8月28日
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観ていて目を覆いたくなる…のは実話をもとにした作品がほとんどです。
ナチス・ドイツに関する作品は色々な切り口、見方での作品があり、「愛を読む人」なども自分の好きな作品ですが、当事者でない者から何かひと方向の感想を言うのはとても難しい。でも人間として産まれや育ちや世間の作った属性により命を軽んじられることはよくわかりません。人を軽んじれば必ず自分も軽んじられる可能性かあると思っています。
本作品を観てそんなことを思いました…!

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shio

5.0忌々しい歴史を忘れないために。今週の教養系映画の本命~対抗

2021年8月28日
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今年109本目(合計173本目)。
このあと、「ホロコーストの罪人」もみましたが(at. シネリーブル梅田)、個人的な考え方などはまとめてそちらにします(内容趣旨が重複するので)。

 こちらも実話をベースにしたお話。ストーリー的には、「アーニャは、きっと来る」に似たところはありますが、こちらが実話ベースである点が違います。
また、「アーニャは~」は、現在ではVODシステム等でも観られますので(確認済み)、参考までに予習がてらに見ると、だいぶ理解度が違うのではないか…と思います。

また、フランスのマルセル・マルソーが得意としていたのは「パントマイム」。日本語では「無言劇」と訳されるようです。つまり、言葉をつかわずに体の表現だけでものごとを表現する芸術の類型なのですね。

 ※ なにを勘違いしたのか、アコーディオンとパントマイムがごっちゃになってて「いつになったら楽器弾くんだろう…」と思っていたのは私…(ダメダメ過ぎる…)。
(何と勘違いしたのだろう…?似たような作品ありましたっけ…?)

 映画自体、少しずつ侵略されるフランスが舞台になりますので、当時のフランスの状況を知っていないとわかりにくいところが少しあります(映画内でも説明はあるが、最低限しかない)。前日に少し予習しておくだけでも全然違うのではないか…と思います。

 実話ものベースであり、実際にナチスの一連の政策で標的にされたのはユダヤ人がもっとも多くあげられますが、ほか、映画内で記述があるように、宗教論者、障がい者(身体・知的・精神)、共産主義者、ジプシーなども迫害対象に入っています(これらを扱った映画もありますね)。高校世界史まで含めてもそこまで扱わず(主にユダヤ人が迫害されたことしか扱わない)、実は「他にも多くの被害者がいたこと」、また、そもそも「ナチスの迫害政策に関与したのはナチスドイツだけでもない」(この点は、次の「ホロコーストの罪人」にて)点など、ちゃんと抑えなければならない点はあり、日本はそこがどうにもなぁ…というところです(まぁ、ここで指導要領批判したって仕方ないですが…)。

 本映画と「ホロコーストの罪人」(まだ、「アウシュビッツ・レポート」はやっている映画館はあるかな…)は、「2(3)点セット」的な点はどうしても否めず、確かに「重い話題」である点は事実ですが、過去の歴史を否定することはできません。過去の歴史から何を学ぶか、同じことを繰り返さないために、個人が何ができるのか(例えば、正しい知識の習得に努める等)、色々考えさせられる点は多いです。

 全体として「ホロコーストの罪人」と評価が重複する点が多く、同じことを何度も書いても仕方がないので、そちらでまた書きます。

 特にマイナスと思える点はないので、フルスコア採点にしています。

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yukispica

5.0自身の異になる者

2021年8月28日
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あの、メンタリストさんに是非観てもらって、感想を聞きたいです。

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ホモサピエンス

3.0パントマイムの神様は早口で喋る

2021年6月19日
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泣ける

悲しい

マルセル・マルソーといえば、個人的にはKBS京都での来日公演の告知CMが思い出深い…といっても実際に観劇した事はないが。
そのマルセルの伝記映画と聞いた当初は、迫害されるユダヤ人の心をパントマイムでほぐしていくハートフルな内容かと思っていたら、ちょっと違っていた。いや、マイムでユダヤ人の子供達を癒していくシーンはあるものの、全体を占めるのは彼らを脱出させるための緊迫の逃走劇。
捕らえられた実兄を救出するための派手な見せ場があったり、身元がバレないよう策を講じるといった、戦争アクション映画でよくあるシーンも盛り込まれていて意外。『沈黙の~』というセガール映画っぽい邦題が付いたのもそのあたりが関係しているのか(そんなわけない)。
マルセル役のジェシー・アイゼンバーグは、ここでも『ソーシャル・ネットワーク』を思わせる早口で喋りまくるも、それはナチ高官クラウス・バルビーを煙に巻くための手段として使われる。ただ、肝心かなめのマイムパフォーマンスがイマイチ。シーンによってはダブルも起用していたようなので、もしかしたら役作りに時間をかけられなかったなどの諸事情があったのかもしれないが、マルセルといえばパントマイムは絶対外せない要素ゆえに、ここはもうちょっと頑張ってほしかったところ。
本作や『復讐者たち』を含め、7~8月はナチス・ホロコーストを扱った映画が立て続けに日本公開されるので、見比べてみるのもまた一興。ちなみに、マルセル達ユダヤ人がナチスに復讐する最大の策が、『復讐者たち』とイコールになっているのが面白い。
ただそれらを一気に観ると、気分がダウナーになる事必至だが。

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regency