劇場公開日 2021年8月27日

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沈黙のレジスタンス ユダヤ孤児を救った芸術家のレビュー・感想・評価

全33件中、1~20件目を表示

4.0迫害や暴力に屈しない、芸術家の心意気

2021年8月31日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

興奮

おそらく史上最も有名なパントマイム役者であり、舞台芸術に詳しくなくてもマルセル・マルソーという名前に聞き覚えがあるという人も多いのではないか。そのマルセルが、まだ何者でもなかった第2次世界大戦の頃の実話だという。

ドイツ国境に近いフランスの街に暮らすユダヤ人一家の次男であるマルセル(ジェシー・アイゼンバーグ)は、家業の精肉店を手伝いながらもチャップリンのようなアーティストを夢見ている。何より自分の夢が大事な青年が、思いを寄せる女性エマに頼まれしぶしぶ手伝うことになったのが、ナチスに親を殺されドイツから逃れてきたユダヤ人孤児たちの世話。本作は英語劇なので若干あいまいになっている気もするが、孤児たちにとって、家族を失う過酷な体験に加え、外国に連れてこられて言葉の壁があることも心を閉ざす要因になっていたはず。

そんな子供たちを見て、マルセルが即興で演じてみせたパントマイムが、無言の身体表現だからこそ言葉の壁を乗り越え、子供たちを一瞬にして笑顔にすることができた。そもそもマイムは歴史的に、多言語が行き交う中世の欧州を放浪した大道芸人によって洗練されたといい、そんなマイムの本領があの場面で発揮されたわけだ。子供たちとの交流は、マルセル自身を成長させることにもなる。妹をナチスに殺され復讐を口にするエマに、マルセルは「殺された家族が生き残った者に望むのは、ナチスを殺すことではなく、子供たちを救うこと」と言い聞かせる。

ナチスドイツは勢力を拡大し、ついにフランス全土を占領。マルセルたちは子供たちを中立国スイスへ逃がすため、冬のアルプスの雪山を越えることを決意する。子供たちを連れてスイスに脱出という点で思い出すのは、ミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」。同作でも、戦争の暴力性と対照的な、美なるものを愛する人間性の象徴として、音楽が効果的に使われていた。戦時中のマルセルはまだ無名だったが、迫害や暴力に屈しない芸術家の心意気は確かに持っていた。現代美術界の巨匠ゲルハルト・リヒターをモデルにした昨年日本公開の「ある画家の数奇な運命」もそうだが、国家や戦争による暴力のカウンターとして芸術や芸術家を描く映画は、これからも作られ続けるのだろう。差別や暴力を生むものに対抗する芸術の使命が、映画自体にもあることを証明するためにも。

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高森 郁哉

3.0パントマイムの神様にこんな壮絶な日々があったとは

2021年8月28日
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白塗りにキュッと引かれた赤い唇。落涙しそうなほど寂しげな瞳。ひと目見たら忘れないメイクでおなじみのパントマイムの神様、マルセル・マルソーにこのような日々があったとは知らなかった。ジェシー・アイゼンバーグ演じるのはまだ何者でもなかった頃の若き彼。バーでチャップリンの真似事のようなパフォーマンスを演じつつ、自宅では気ままに絵を描き、父親に将来を心配されながらもいちおう家業を手伝うなどの最低限の息子としての責務は果たしている。そんな彼がナチスによって親を殺された子供たちを保護し、やがては仲間と共にレジスタンスへと身を投じると急激にサスペンス色が増す。史実や人物を丹念に紡ぐというよりは、演出としての緊張感が意識され過ぎている感が否めず、その温度差にやや戸惑う場面はあれども、戦争が様々な傷痕を残す中で「芸術」には一体何を成すことができるのか、暗闇の中でその答えを必死に手探りする視点には心動かされる。

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牛津厚信

3.0嫌な時代の話

2023年9月23日
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ナチスに関する映画はたくさんあるけど、どれも暗い気分になってしまう。
あの場面、もう少し木の上に居られなかったかな。あとあんな雪山で寝てしまったら凍死しそう。そういうところは映画的だった。
また、全般的にパントマイムがあまり上手くなかったため、史上最高と言われてもピンと来なかった。
評価:3.2

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bigsuke

4.0“パントマイムの神様”"沈黙の詩人" と呼ばれたアーティスト マル...

2023年7月28日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

“パントマイムの神様”"沈黙の詩人"
と呼ばれたアーティスト
マルセル·マルソー

1940年6月
ナチス·ドイツはフランスを占領
俳優を目指していたマルセルマルソーは
親を亡くした子どもたちの世話をし
パントマイムを通して笑顔にさせていた
1942年
ドイツ軍はフランス全土を占領
安全な地へと子どもたちをスイスへ逃がす
多くのユダヤ人孤児を救った実話
彼が20歳になる前のこと

子役のほとんどが
ユダヤ系チェコスロバキア人だそうです
ホロコーストを生き延びた人々の子孫
彼らが願った命は繋がれてい

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lily

1.0英語

2023年7月21日
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時代背景も分からないし、登場人物の国籍も分からないし、少なくとも英米人では無いのに皆んな英語が上手くてヨクワカラナカッタ。

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まけん

3.5単に子どもたちをパントマイムで楽しませていただけかと思ったら、実際...

2022年8月24日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

単に子どもたちをパントマイムで楽しませていただけかと思ったら、実際に国外に逃がす活動もしていたとは意外だった。
ナチスからの追跡を受けるシーンは緊迫感十分。
ナチスへの復讐が本意ではないため、ただ逃げるだけで終わったが、できればユダヤ人迫害の報いを受けるところまで描いてほしかった。

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省二

4.0マルセルマルソーの知られざる一面だった

2022年8月21日
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実話に基づく話。
マルセルマルソーは有名なパントマイムの役者。誰もが知っていると思う。
そんな彼に、このようなエピソードがあったと初めて知った。ナチスによるユダヤ人虐殺。その中には当然、多くの子どもたちがいた。子供たちを山を超えてスイスの国境を越えさせるという命懸けのことを、一度ではなく何度もやっていた。何という勇気でしょう。
123名の子供たちはその後成長して家族をもったことだろう。結果的にはその何倍もの人を救ったのだ。
戦争は人の理性を狂わせるが、そんな中でも周りに左右されず信念に基づいて正しいことを見極め実行するのは簡単ではない。
とてもいい映画だった。

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ニョロ

2.5マルセル・マルソー

2022年8月19日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

パントマイムで有名なマルセル・マルソー(ジェシー・アイゼンバーグ)が、多くのユダヤ人の子どもたちを救った実話。
マルセル・マルソーのパントマイムを演じるのは難しい。

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いやよセブン

4.0永久保存版🙆‍♂️

2022年8月14日
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めちゃめちゃ良い映画。戦争が狂気の振る舞いをもたらす。

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@Jankichi@

4.0アイゼンバーグ

2022年8月14日
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のラストの踊りが涙を誘う。見事なパントマイム。

ナチから子供達を救う為スイスへ逃すまでの物語。ナチの追ってから子供らを逃す後半緊張感もあり。

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ken

3.0パントマイム力に難あり

2021年11月28日
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鑑賞方法:映画館

マルセル・マルソーとしてはあれはちょっとどうなのだろう。

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mikyo

4.5演出し過ぎだと。分かっちゃいるけど泣かされる。

2021年11月28日
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鑑賞方法:映画館

ここ数年のナチスものの中では、コレが一番良かった。と言うか好き。

第二次大戦中のフランス、ヴィシー政権時代に、ユダヤ人の子供たちを匿い、国外へ逃がしていたと言う逸話に基づくドラマです。

はい、ここから、いきなりですが完全脱線モードに入ります。

史実で有名なフランス人と言えば、アンドレ・ドロクメ牧師とマグダ・ドロクメ夫妻。彼はル・シャンボン・サー・リグノンという村にある教会の牧師。プロテスタントのユグノー会衆11の教会と村ぐるみでユダヤ人を匿い、レジスタンスや学生組織と協力しながら、アルプス越えでユダヤ人をスイスへ脱出させていました。彼が救ったのは、3,400人と推定されているらしく。今回の物語りのプロットは、ドロクメ牧師夫妻のエピソードに基づくものと推測します。エンドロールで50,000と言う数字が出ましたが、これはマルソーが係った件のみならず、フランス全体としての数字だと思われます。

当時のフランスには32万人のユダヤ人が暮らしていました。ホロコーストで命を落としたのは最大で11万人と考えられており、30%を超える人が犠牲になっています。

ヴィシー政権は、ナチスSSと一緒になりユダヤ人をホロコーストに送り込んだ。ドイツに占領された国は、程度の差はあれ同じだったんですが、一か国だけ、敢然と歯向かった国があります。デンマークです。映画にもなっている有名な国王クリスチャン10世は、以下の様に発言したと言う逸話が残っています。「もしナチスがユダヤ人への非人道的な措置を要求した場合、われわれは皆”ダビデの星”のバッジをつけようではないか」。

実際、盾突きまくったデンマーク人。村にいたユダヤ人1,000人を、村中で協力して匿い、一人残らずスウェーデンに脱出させたのは、コペンハーゲンの北にあるリンビィの人達。全員が杉浦畝な訳です。すげー。偉いです。すご過ぎです。

ほぼ一か月の間に、デンマークを脱出したユダヤ人の総数は7,742人。ゲシュタポに逮捕され収容所送りになったユダヤ市民は472人でしたが、そのほぼ全員が生還しています。デンマーク政府が、収容所からの解放を要求したんです。ベルリンに。

ここで、母国ドイツの敗戦を予測し、ヒトラーからの命令を忠実に実行する事よりも、デンマーク政府との関係性を重視した、ドイツ全権代表ベストの存在は大きかったと考えられます。デンマーク政府は、「高齢者・家族持ちの解放」、及び、「解放されないユダヤ人も、テレジエンシュタト収容所(チェコ)に留める事」を、ベストを通じてベルリンに要求します。このテレジエンシュタトは中継地であり、ガス室のある「死の収容所」では無く、環境も過酷では無かったため、ほとんどの収容者が生還することになります。が、そもそも、ナチスの内部事情に詳しくなければ、そんな要求ができる訳もなく。ベストは、その他、ベルリン側の諸情報をリークしていたと考えられています。

国王クリスチャン10世に倣い、毅然としながら、悪知恵も使い、うっまい事やりやがったデンマーク人。今の俺たち日本人に、こんなこと出来ますかね?

映画にするなら、これもやって欲しい。
デンマークの一般人も、マルソーに負けずに偉い。
って思いました。

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bloodtrail

4.0沈黙の詩人

2021年11月21日
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鑑賞方法:映画館

マルセル・マルソーが、
数人ずつの子供を笑わせて、
子供をおんぶして、
国境を越える話でした。

マザーテレサ:
「大きなことをする人たちはたくさんいます。けれど小さなことをしようとする人は少ない」。
― これですね。

・・・・・・・・・・・・

ただ、構成について、
少し違和感を感じたので調べてみました。

・思ったほど劇中でパントマイムが演じられていないし、
・少しパントマイムを想起させる動作をしても、それはパントマイムそのものではなく、マルソーのマイムをうっすらとイメージさせるものでしかなかったから。

調べた結果、
なるほど、本作品はいわゆる〝マルセル・マルソー物語〟として脚色するために、時系列的には前後するエピソードをシェイクさせた、2つのテーマによるものであったと判明。

すなわち
①10代でドゴールの呼びかけに応えてパルチザンに加わり、子供たちを助け、堪能な英語力で連合国軍のパットン将軍の部隊を渉外係として支えた「対独戦争の功労者」としてのマルソー。
(パントマイミストになる以前のマルソー)。

そして
②戦争が終わってから=終戦後に=演劇学校に入って、ジャン・ルイ=バローらと共に演劇・パントマイムを学び、フランス政府も絶賛する「世界一のパントマイマー」になったこと。

よって、シェイクです。
フランスの誇るパントマイマーマルセル・マルソーは、若い頃にもレジスタンスとして画期的働きを成し、文武両面で偉勲を成した国家の英雄であった旨伝える、
そういう〝偉人伝作品〟に仕上げたわけですね。

観始めて首をかしげた「パントマイミストとしての描写がなんか中途半端かな?」という違和感の理由がこれで解明しました。

せめては映画のエンディングででも、マルソー本人のアーカイブ映像をしっかり流してしてくれれば良かったですね。
あの冒頭の、連合軍兵士たちの前で白い衣装で立つマルソーの こじつけシーンは、きっとそれで大幅に違和感が緩和されたと思うのですが。

・・・・・・・・・・・・

【派生して思うこと】
コロナウイルスによる不況で、世が荒れ、隣国への蔑みが止まりません。
国内においても貧しい移民や生活保護受給者に向けて、あるいは“上級国民”と富裕層へのルサンチマンの憎悪が逆巻きます。そのようないまの我が国日本にとっても、教わること大の映画でした。

ヒトラーは不況の最中に台頭しました。
ヒトラーは差別と分断を煽りました。
ヒトラーは人間の心の中に存在する差別と分断の思いを焚き付けることで、国民を熱狂的親衛隊に仕立て上げたのです。

水色のベレー帽をかぶった少女にお父さんは、「そうであってはいけないよ」と語ります。

ドイツナチの軍事侵攻はフランスを南下して国土を奪い、フランス国内においてはフランス人=Vichy政権が自国の国民を心の内側から侵した。
劇中で欧州の地図が表すその侵食具合が、ハンフリー・ボガートが「カサブランカ」(1942)で見せた「Vichyワインの叩き棄てシーン」を想い出させます。

そして重要な出演者、実在の「リヨンの屠殺者クラウス・バルビー」は、芸術を愛し、生まれたばかりの娘にも何かを習わせたいと笑顔で望むマイホームパパ。
ところが彼はピアノを奏でながらピストルを取り、呆気なく捕虜を処刑し、レジスタンスの生皮を剥がす。

ドイツは芸術を愛する国。しかしその芸術を用いて戦火を鼓舞した国でもあります。

自分の心の中のナチス。
自分の心に蠢くヘイト。
それら自らの心に巣くう二面性や悪魔性と、血を流してでも戦って、崇高な人間の魂を奪還しなければね。

棘のある言葉を慎み、
温かな眼差しと 手と腕のいざないで
そよ風を生み出すパントマイマーのようになりたいです。

・・マルソーが子供たちの手を取ったこと。子供たちをおぶったこと、
あれも、人の命を体温で感じるパントマイムだったかも知れません。

エマやミラを失った彼の、祈りのマイムだったかも知れません。

・・・・・・・・・・・・

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きりん

4.0主人公の笑顔がよい

2021年11月7日
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パントマイムといえば、ヨネヤママコが思い浮かぶ(汗)

 「マルセル・マルソー」と言う名前は知っていたけれど、彼のパントマイムを元に、ルイ・バローが天井桟敷の役を演じた?とか。
 彼の活動も知らず、ましてやレジスタンスだった事、ユダヤ人の孤児たちを救った事も知らなかったので、ヘーっとビックリばかり。
 けれどもこの映画では、肝心のパントマイム場面は少なく、いわゆる芸術家を目指す若い彼の模索途中と言う感じだった。

 アウシュビッツに関する映画としては、悲惨な画像はあるけれど、見る側からしたら少し楽だった。それは、多分、全体主義として大勢の収容者たちをいたぶる場面がなく、戦争という名の非日常の中の壊れてしまった人、バルビーの行為として受け取った自分だからかもしれない。

 戦争になると、普通が普通で無くなる恐ろしさ、何かした罪、何もしないでいる罪、そんな事を強く考えさせられた。
 戦争は、絶対にしちゃいけない。
余韻が残る映画である。

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はなも

4.0命をつなぐことがマルセル・マルソーの正義

2021年9月27日
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鑑賞方法:映画館

子どもたちはもちろん役者一人一人の演技や緊張感が素晴らしかった。
ユダヤ人の子どもたちを救うためにただ武器を手に取るのではなく、過酷な現実から生き延びるために前を向いていく力強さを感じた。

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NO FAPMAN

2.0色々悲しい映画

2021年9月8日
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ホロコーストもの4本目。
これまた実話ベース。
パントマイムの神、マルセルマルソーの話。
映画としてはまあ及第点。ユダヤ人も脱走兵も皆んなスイスに逃げるんだけど、ユダヤ人差別はヨーロッパ中にあり必ずしも安全では無かったという事は最近知った。

Jアイゼンバーグが役者としてはいいんだけど、、、、
まったく動きにキレがないパントマイムで、、、
マルセル マルソー役なのに、、
見てて膝ガクガクするほど下手。

特訓したんだろうか?

見ててそこが一番悲しかった。

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masayasama

3.5パントマイムはもう少しちゃんとしてほしい

2021年9月6日
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鑑賞方法:映画館

今年何本目のナチス映画なんだろう。観ていない映画もある。ナチスがらみの真実ベースの物語はいったいどれだけできあがっていくのだろう。
今回はパントマイマーのマルセル・マルソーのレジスタンス活動を描いたもの。親をナチスに殺されたユダヤ人孤児を助けたって実話から作られた物語。ナチスから人を助けるって話は他の映画でもあるから、違いを出すならナチスの酷さや怖さを描くのと、ナチスにバレるんじゃないかってスリルになると思う。そういう意味では独自性のある映画だった。列車の中のやりとりはなかなかの緊張感だった。
スリルもあったし、怖いシーンもあったし、悲しいシーンもあって、全体的な印象は悪くない。復讐でナチスを数人殺すよりも、生き残る・生き残させることがナチスの目的をつぶすことという、彼なりのレジスタンスはとても心に響いた。
ただ、難点はマルセル役のジェシー・アイゼンバーグのパントマイムがあまりうまくないこと。昔のパントマイムってこんなもの?

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kenshuchu

5.0タイトルなし

2021年9月6日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

観終わったあと放心するくらい辛い話でした。エマが拷問室に連れて行かれた時は怖すぎてエマと同じくらい慄えました。

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blue

3.5今の時代に生きている幸運を感じました。

2021年9月6日
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予告編とレビューの評価で期待して見てきました。
思った以上にナチス高官の銃殺や拷問の悲惨なシーンも多く、パントマイムのマルセル・マルソーが主役とはいえかなり重いストーリーでした。
芸術家として子供たちと接する楽しさと苦悩。
戦時下でレジスタンスに参加して復讐以外に自分たちのやれることを恋人に相談するシーンで、多くの子供たちをナチスから救い将来家族を持たせる事が目先の復讐よりこれから大切な事、というセリフは心を打ちます。
「アウシュビッツレポート」と「ホロコーストの罪人」そして今回の作品を見ると改めて今の時代ホロコーストの理不尽な歴史を忘れてはいけないという気持ちと今の時代に生まれて来て幸運と感じました。自分の環境に不満を持つ人はぜひご覧ください。

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Yoji

3.5【芸術の意味を問う】

2021年9月2日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

難しい

2021年夏は「復讐者たち」「アウシュビッツ・レポート」「ホロコーストの罪人」そして本作品「沈黙のレジスタンス」とナチス関連作品が4作品ほぼ同時期に公開され、それぞれ違った角度から捉え描かれているが、
本作はパントマイムの神様と呼ばれたフランスの芸術家で俳優のマルセル・マルソーが有名になる前に経験した第二次世界大戦の頃の話を描いている。
目を覆いたくなるようなナチスの残虐行為の描写に関しては他作品同様、強烈に胸をえぐられる。

前半は比較的に穏やかに物語が進むも、兄や想いを寄せるエマたちとレジスタンスに身を投じてからは物語は一転、サスペンスさながらのハラハラドキドキ緊迫したシーンが幾つも繰り広げられる。

ナチスがみせた悪夢のような状況下でさえも人々に求められていた芸術。芸術には魑魅魍魎な人間界とは無縁のような神々しさがある。かつて神への捧げ物と呼ばれたように。
劇中に出てくるクラウス・バルだって愛娘に芸術に触れさせたいと願っていたし、実際にあのヒトラーだって芸術をこよなく愛していた。芸術とはいつの世も善人も悪人もひれ伏せてしまうような壮大なパワーと美しさがある。

また本作からマルセル・マルソーという一人の芸術家としての誇りと気概さも知ることになる。
復讐をするのではなく、死んでいった同胞のために、そして同胞達の残した子ども達を守り、後世へ繋ぐことを決意し成し遂げたマルセルのその勇気に敬意を表したい。

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あさ