「鳥肌」沈黙のレジスタンス ユダヤ孤児を救った芸術家 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
鳥肌
数あるユダヤ人の子どもたちを救った話の映画の中でも、かなり秀逸。
フランスの近代パントマイム・アーティストの第一人者で、「パントマイムの神様」として世界的に有名なマルセル・マルソーの若き日の姿を描いた実話もの。
マルソーは第二次世界大戦中、レジスタンスの一員として、自由フランスに参加。
母国語(フランス語)以外にも、ドイツ語、英語に堪能なマルソーは、連合国軍に合流後、米軍のジョージ・パットンの渉外係として働いたことは有名だが、本作はレジスタンス時代のユダヤ人孤児たちの救出活動にスポットを当てていた。
冒頭、ユダヤ人の子ども・エルスベートがナチに両親を殺されたあと、時代が飛び、連合国が占領したベルリンでパットン将軍がマルソーを紹介するシーンでタイトルに、という流れで鳥肌が立ち、名作の予感がしたが、それが的中。
おすすめいたします。
欲を言えば、不安で騒ぐ子どもたちの気を惹くため以外に、あまりパントマイムが生かされてなかったので、その点を掘り下げて欲しかったが、過度に演出するのも意図と違うので、これでいいのかもしれません。
汽車の客車でのナチ高官との会話の攻防は必見!
(しかし、フランスやドイツの歴史を知っているか、戦争映画に慣れているかしないと、何の説明もないからパットン将軍だとわからないよなー)
コメントする