RUN ランのレビュー・感想・評価
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母親の描き方が薄いのかなぁ・・・
【背中の傷/引き継がれるもの】
虐待を受けていた子供が親になった時、虐待をすることが多いという話を聞いたことがある。
この映画は、母親のダイアンの背景を語っているようで、更に、その背後にある暗いものを、意図的なのか示していない。
そして、何かよからぬものが、不透明なまま引き継がれていくという怖さをストーリーのフレームワークにしているのだと思う。
ダイアンは、もともと虐待を受けていたのだろうか。
それともミュンヒハウゼン症候群だったのだろうか。
そして、代理ミュンヒハウゼン症候群に転じたのだろうか。
しかし、外部からの同情を欲していたわけではないのだから、代理ミュンヒハウゼン症候群と言っていいのだろうか。
僕達の世界は、今や情報が溢れ、カテゴリー分類する手段に事欠くことはない。
ただ、実は、曖昧な部分が残っていて、この作品のダイアンはそうした存在であることを示唆しているのではないのだろうか。
そして、クリアに分類されないものは、放置され残っていくのだ。
(以下ネタバレ)
レビュータイトルの背中の傷は、映画をご覧いただければ理解してもらえると思うが、それは、DNAとか、そういう括りとも異なるところで、引き継がれていく、きっかけになった、大元の最初のものではないのか。
亡くなった赤子のクロエも、きっかけではあったが、全てを物語っているとは思えない。
エンディング、
クロエの子育ての話や、取り出したクスリに背筋が凍る感覚を覚える。
引き継がれたのだ。
母の異常な愛情
母娘二人の家庭。娘は様々な病気を抱えており足が不自由で車椅子の生活を余儀なくされている。
ふとした事情で母に与えられた薬に疑問を持った娘クロエは、薬を調べているうちに、母の恐ろしい企みに気づく。一方母親も娘が感づいたことを察知し、遂に娘を監禁し始める。
なんとなく、表面に見えているものとは別の事情があって、最後に全部ひっくり返るパターンなのかな、と思ってみてたんだけど、そんなことはなかった。クロエが見たとおり、母は異常だしクロエは一方的な被害者だった。
それにしても、「我が子」を手放さないため、生まれてすぐ亡くなった実の娘と同一視するため、薬漬けで病んだ状態を保たせるという悪魔の発想もさりながら、持ち前の科学リテラシーを駆使して脱出を図ったりと、クロエも実に大したもので、中盤辺りのサスペンスはなかなかに面白かった。
全体的に恐怖感の煽り方が実に巧みで、ややこじんまりとした感はあれどそれなりに楽しめた。
90分でこの充実度。
サラ・ポールソンの怪演
母ダイアンと2人暮らしのクロエは、生まれつきの多くの病気により、薬漬けの車椅子生活をしていた。しかし、前向きで好奇心旺盛な彼女は地元の大学への進学を望み、自立しようとしていた。ある日、薬の件で母親ダイアンに不信感を抱き始めたクロエは懸命に調査し、ダイアンが新しい薬と言って飲ませてた緑色のカプセルが、人間が服用してはならない薬であることが判明してした。クロエはどうなる・・・という話。
実の親がこんな事するのか、って観てたら、実は・・・だったのでなるほどとは思った。
クロエ役のキーラ・アレンも上手かったが、母ダイアン役のサラ・ポールソンが気持ち悪いほどの怪演だった。
惜しい。
アンダーコントロール
かなり映画を見慣れていらっしゃる方(例えば週一年間50本とか、そこまでいかなくても月一年間12本くらい映画館に足を運ぶくらいの方)であれば、かなりの確率で、うん⁈どこかで見たことあるような、と感じると思います。
私の中での〝元祖〟は『ミザリー』です。
最近では『グレタ』なんかも既視感ありの仲間に入ると思います。
でも、このパターン、何度見ても怖さは変わりません。
主人公に感情移入しながらも、そこは違うでしょ!、もう少し後方に注意しなきゃ!とかイライラさせられるのも毎回同じなのですが、まぁお約束。
オリンピック招致の演説で、前首相がフクシマについて、『アンダーコントロール』、つまり、管理下にあると言ってた記憶がありますが、この母親にとってこの娘はいつまでも自分の『アンダーコントロール』の世界におきたかったのですね。
『テネット』で勉強したエントロピーの法則のような難しい話を持ち出さなくても、いつまでもコントロール出来るものなどないことはみんな経験的に知っています。ましてや、成長過程のこどもは大人が思うよりずっと賢いし、伸びやかです。
対象が何であれ、何事かをコントロールできると勘違いした人間の傲慢さは、他の誰かにとっての痛みや無遠慮な振る舞いに繋がります。自分がその当事者(加害者側・被害者側を問わず)になってしまうかもしれない、という潜在的な恐怖感があるから、この手の映画を観ると、割とリアルに怖い理由のような気がします。
悪寒
本作は小規模公開も相まって満席でした。
前作「Search」は自分の大好きな狭い空間・狭い視野から繰り広げられるストーリーが魅力的でしたが、今作は少し広がったとはいえ、大方のストーリーは家の中で繰り広げられるので、この地形をどう活かすか、とても楽しみでした。
主な登場人物は2人。母ダイアンと娘クロエです。予告で流れていた通り、優しい母が買ってきた食料の中に、自分が飲む薬ではないものを飲ませてきたことに違和感を持ち、原因を究明するのが前半部分です。この部分の少しずつ分かる違和感がじわじわした恐怖を煽るので、背筋がゾクゾクっとしていました。
クロエ役のキーラ・アレンさんは実生活でも車椅子で成功されているという事もあり、移動のシーンがとても機敏で、新たな演者の生き方が見れました。中盤の屋根を這いずるシーンはどうやって行動したのか、メイキングがとても気になります。
前述した屋根を這いずるシーン、母親に軟禁されるシーンなのですが、今までに学び作ったものを活かして、部屋からの脱出を描いているシーンにとても緊迫感がありました。電動工具でヒビを入れ、窓に水を吹きかけて窓を割り、ちゃんと布団で窓の割れ跡をいい具合に避けると喘息で体調が芳しくない状態であったのにそこまで頭を使うとはお見それ入りました。
なんとか逃げようとはしましたが、やはりダイアン、捻くれた愛は娘の行動を遥かに凌駕しました。あっという間に実家にまで連れ帰ります。そこで判明したのは、ダイアンは実の母ではない、自分の体は元々健康だった、ダイアンの実の娘は生まれて間も無く死んでいた。ということです。ありがちな感じですが、ダイアンの狂気っぷりを際立たせるには十分です。クロエはせめてもの反抗で塩酸?を飲んで自殺を図ります。
ただ幸か不幸か生きてしまったクロエは再びダイアンと再開します。ダイアンはあっという間に娘の点滴や管を抜いて、病院から抜け出そうとします。病院ザルすぎん?とは思いましたが、そこはご愛嬌で。ただクロエは立てるようになっており、そこに驚いたダイアンは油断して駆けつけた警官に撃たれ、足を滑らせ、階段の下まで落ちていきました。なんか呆気なかったなという感じです。
7年後、杖を使えば歩けるようになったクロエが、ダイアンの入院している病院へ行きます。クロエと同様、下半身麻痺になっていたダイアンにここ最近の思い出を語りながら、復讐として飲まされそうになった薬を飲ませようとしながら終わります。
ダイアンが自分より弱い存在(クロエ)を身体的に弱らせていく虐待をする事で、もの扱いにしていましたが、きっとその考えが自然とクロエにも受け継がれており、もしクロエに子供ができたら…と思うと少し怖くなりました。連載というものは怖いです。
鑑賞日 6/19
鑑賞時間 15:30〜17:10
座席 D-7
結末が傑作
最後の1分くらいの大どんでん返しがすごい。
てっきりちょっといい話で終わるかと思ったのに、娘のあの行動で予想を裏切られて大満足でした。ありふれた映画にならなくて良かった。こういう映画好きです。
不自然に鎖がつながった
身体に障害を持つ娘に対し甲斐甲斐しく世話をする優しい母親、しかし実は裏の顔がある。
それに気づいた娘が体が不自由な体にもかかわらず事態の打開のために母親に挑む・・
こういった作品ならこれまでにもあった話で、名作サーチを作った製作陣がいまさら作るわけない。数え方にもよりますが、あと3ひねりはあります。
作品自体は、短い上映時間でテンポよく話が進むので、文字通りあっというまにエンドロールを迎えます。
この作品は解決が難しい問題を取り扱っています。
虐待を受けた人が立場の弱い人を虐待する側に回る「虐待の連鎖」というものがあるそうです。
深層心理の奥に深い傷を負った人は、自分の行動を抑制することができないとか・・
治療薬もなく、解決するのが困難なテーマだそうです。
この作品の最後の描写は、鎖が不自然につながったようで、個人的には好きではありません。
(もちろん、とらえ方は人それぞれだと思いますが)
キーラ
毒親怖い…
謎の薬に疑問を持ってから、こっそりネット検索すると、
ネットが、遮断されている
それを実は母親に見られてて、そこでゾッとしたけど😱
手先が器用で、頭も悪くないから、
自分でいろいろ考えて脱出試みたりするものの、確実に母親に邪魔をされる
出てくるときの母親怖い😱
何とか傷だらけで外に出て、郵便局員に助け求めても、結局…
上がってこれない地下室で、自分の秘密が明かされ、ダイアンが誘拐した新生児で、実の母親で無いことがわかり、また、実は体が不自由ではなく、薬で病気にさせられていたとわかり、助けを求めようと自殺未遂
ようやく助かるかと思いきや、病院から連れ出されかけてしまうものの何とか😅
ラストは、数年後に見舞うシーンだけど、口から飲まされてた薬を吐き出し、飲ませるシーンは、ゾッとした😱
秘密を守らせるために、自分にずっと縛り付けるためにしてたのかと思うと怖いけど、
虐待とか毒親から逃れられないのは、外部と遮断されてるのが大きいだろうし、それが続いていくのも、リアルに感じた😱
#51 今どき携帯電話も持ってないなんて
主人公が回りと通信する手段が全くないのがあまりにも不自然。
携帯も持っちゃいけなくてインターネットも使わせてもらえないことに、17歳まで疑問に思わなかったのに薬が変わったことで急に不信感を抱くところがおかしい。
とは言いつつここまでミニマムな出演者で、ここまでハラハラ感を出せる技は凄い。
ママの過去とか、主人公の父親は誰かとかもちょっとは描いて欲しかったな。
こんなネタあったか。
コンパクトなサイコスリラー。
事実は小説よりも奇なり
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