「母の異常な愛情」RUN ラン よしえさんの映画レビュー(感想・評価)
母の異常な愛情
母娘二人の家庭。娘は様々な病気を抱えており足が不自由で車椅子の生活を余儀なくされている。
ふとした事情で母に与えられた薬に疑問を持った娘クロエは、薬を調べているうちに、母の恐ろしい企みに気づく。一方母親も娘が感づいたことを察知し、遂に娘を監禁し始める。
なんとなく、表面に見えているものとは別の事情があって、最後に全部ひっくり返るパターンなのかな、と思ってみてたんだけど、そんなことはなかった。クロエが見たとおり、母は異常だしクロエは一方的な被害者だった。
それにしても、「我が子」を手放さないため、生まれてすぐ亡くなった実の娘と同一視するため、薬漬けで病んだ状態を保たせるという悪魔の発想もさりながら、持ち前の科学リテラシーを駆使して脱出を図ったりと、クロエも実に大したもので、中盤辺りのサスペンスはなかなかに面白かった。
全体的に恐怖感の煽り方が実に巧みで、ややこじんまりとした感はあれどそれなりに楽しめた。
コメントする