「アンダーコントロール」RUN ラン グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
アンダーコントロール
かなり映画を見慣れていらっしゃる方(例えば週一年間50本とか、そこまでいかなくても月一年間12本くらい映画館に足を運ぶくらいの方)であれば、かなりの確率で、うん⁈どこかで見たことあるような、と感じると思います。
私の中での〝元祖〟は『ミザリー』です。
最近では『グレタ』なんかも既視感ありの仲間に入ると思います。
でも、このパターン、何度見ても怖さは変わりません。
主人公に感情移入しながらも、そこは違うでしょ!、もう少し後方に注意しなきゃ!とかイライラさせられるのも毎回同じなのですが、まぁお約束。
オリンピック招致の演説で、前首相がフクシマについて、『アンダーコントロール』、つまり、管理下にあると言ってた記憶がありますが、この母親にとってこの娘はいつまでも自分の『アンダーコントロール』の世界におきたかったのですね。
『テネット』で勉強したエントロピーの法則のような難しい話を持ち出さなくても、いつまでもコントロール出来るものなどないことはみんな経験的に知っています。ましてや、成長過程のこどもは大人が思うよりずっと賢いし、伸びやかです。
対象が何であれ、何事かをコントロールできると勘違いした人間の傲慢さは、他の誰かにとっての痛みや無遠慮な振る舞いに繋がります。自分がその当事者(加害者側・被害者側を問わず)になってしまうかもしれない、という潜在的な恐怖感があるから、この手の映画を観ると、割とリアルに怖い理由のような気がします。
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