劇場公開日 2021年12月3日

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「理解できなくても想像できる」彼女が好きなものは masakiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5理解できなくても想像できる

2021年12月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

人との距離が近く、大枠の「同じ」が求められる学校という世界が舞台です。その「同じ」を持てずに生まれ、必死に皆と「同じ」幸せを求めて生きようとする当事者の苦しさはすごくリアルなものではないかと思いました。

ホモと言う侮蔑的な呼称を使う生徒たち。「ゲイなんて自分の身近にいない」と信じた世界を、大半の人が生きてることを表現してるように思いました。そこに原作者のこだわりを感じました。こうしないと残酷さはきっと表現できなかったと思いますし、その残酷な世界でどれだけの人が傷ついているのかと考えさせられました。

ドラマの金子大地さんも素晴らしかったですが、映画での神尾楓珠さんが期待以上に素晴らしかったです。偽る時のぎこちなさ、自然でいられる時の笑顔、本当に繊細な演技でした。脇を固める役者さんもすごく良かったです。

ゲイの彼女役を演じた山田杏奈さんは難しい役柄だったと思いますが、圧倒される素晴らしい演技でした。彼女の「理解できないかもしれないけど、想像してみたい」という言葉にすごく胸を打たれました。大事なことを教えてくれる作品でした。

Uchi
Uchiさんのコメント
2021年12月7日

誤記、失礼しました。

Uchi
Uchiさんのコメント
2021年12月7日

コメントありがとうございます。
そのように思います。一線はまだ受容できてない、何かを期待する表れなのかもしれません。

そして揶揄されるこよ言葉すら、当事者が自虐的に使うときに強さを感じます。そんな風に捉えてます。

Uchi
2021年12月7日

彼女の好きなものはホモであって僕ではない。
主人公自身もゲイに一線を引いていることの表れでもあるのか。
勉強になります。

黒リネン