劇場公開日 2021年10月29日

  • 予告編を見る

「人々は、法を信じていた」モーリタニアン 黒塗りの記録 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0人々は、法を信じていた

2021年11月11日
スマートフォンから投稿

 正義の鉄槌か、自らに由る許しか?。

 理解できないものに対して、恐怖心が芽生える。恐怖心が暴力を呼び起こす。暴力は更なる恐怖と敵意を造り出す。結果、ビルに飛行機が突っ込む…。
 しかし、よく許しましたね。私なら、生涯かけて恨みますけど。

 正しくもなければ、楽しくもない話です。でもこの映画が、海を越えて公開されたことを高く評価します。
 危険分子の疑いでヒトを拘束、尋問するクニ、アメリカだけ?。手記は黒塗りでも、それを暴露する映画の公開を許すクニ、いくつあるのかな。
 今のアメリカを、民主主義の成れの果て、ポピュリズムのモンスターと揶揄する勢力もあります。仮にそうだとして、腐り果てた果実には、自浄能力のある種子が含まれているのかも。この映画に、そんな期待をしてみました。
 極東の島から、新たなる種子、現れるかな?。

「リダクテッド」
 直訳すると「編集ずみ」。ブライアン・デ・パルマの問題作ですが、映画が編集されるのは、当然として、監督さんに編集権がないことが、多々あるとか。それに編集されるのは、映画や公式文書だけではない。例えばテレビのニュース。
 政府が法案を提出しました。野党の反応は…。選挙を除けば、野党の方々がニュースに出るのは、いいとこ1分。いつも与党への罵詈雑言。私達の公費は悪口となり、オンエアされてゆく…。野党の皆さん、ニュースの編集権、誰にあるのかお分かりですか。カメラの前で悪口言うと、編集されますよ。そんなヒマあるなら、私達ならこうする。同じ予算があれば、こうすると、話して下さい。
 ま、そんな上から目線の私が、誰に投票したかは、機密です。
 大きく話が逸れましたけど、今、そこにある正義は、誰が編集したのかな?。法律と暴力には気をつけて。チェックしないと、暴走するからね。

機動戦士・チャングム