劇場公開日 2021年10月29日

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「なぜグアンタナモに収容所が出来たのか? そこで何が起きていたのか?」モーリタニアン 黒塗りの記録 イコンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0なぜグアンタナモに収容所が出来たのか? そこで何が起きていたのか?

2021年10月30日
PCから投稿

拷問の歴史は中世から始まる。

しかし、国家が主体となって、やり始めたのは近代ではKGBの前身のチョーカー

そしてそれを高めたのはナチスのゲシュタポだった。

騒音よる不眠 電気放流 水責め 果ては針金等の悪魔の所業は第二次世界大戦の後 根絶されたと認識されていた。

『This is true story』で始まる、この映画を見て、それはまだ続いていた史実を知る。

しかし この映画が問うのは 人々が憎悪の余り、法や正義を省みることなくなって行くトランス状態

皇室の女性の人生の選択を魔女裁判のように扱うのと、重みは違うが 本質は同じだと思うのだ。

その残酷な冤罪の映画に希望を与えているのは、人道派弁護士による法と正義の告発に依って、冤罪が晴れた事実だ。

しかし、、それには14年もの時間がかかった。

その実在の法律家をジョデイ・フォスターが演じていて圧巻の演技である。

大量破壊兵器など無いのにブッシュ政権は何故戦争を始めたのか それを何故 日本は追従したのか? そして米国の国外なら訴追されないからとラムズフェルド国防長官がどんな指示をしたのか?

その事を忘れない事こそ次の戦争を生まない と、この映画は語りかけて来る。

イコン