プロミシング・ヤング・ウーマンのレビュー・感想・評価
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ゲスやろーをぶっつぶせ!!
プロミシングヤングウーマン。将来を約束された優秀な若い女性、という意味らしいです。
字幕翻訳はいとしの松浦美奈さま。
冒頭で出てきたナイスガイぶったゲス男は、ドラマOCでセスコーエンを演じていたアダムブロディでした。あのかわいかったセスがこんなゲスに、、、(いや、役だからネ)って思って悲しかったです。
ニーナは自殺したのかな?あえて明言されなかったと思われます。
学内のパーティーで酔ったニーナがアルにレイプされた。事件の一部始終は書かれなかったけど、おそらくニーナの被害の申し出は握りつぶされた。男たちに、男たちを信じた女たちに。
キャシーはその復讐をしたわけです。
女の子が酔った。それは男の子が酔ったことと変わらないはず。だけど、女の子が酔った結果、巻き込まれる悲劇は男の子の酔った後の悲劇よりも、何倍も何十倍も重い。
それは酔った女の子が悪いのか?違う。絶対違う。絶対に違う。
自分をいい人だなんて言う奴は、悪人ですよ。
ニーナとキャシーの苦しみを思うと、ぎゅっと喉が詰まる感じがする。私はあなたたちを支えたいと思う。何もできないけど。
痛快とはいかない。そらそうだ。人が死んでる。
でもキャシーのしたことを私はひとつも責めるつもりはない。泥酔キャシーを持ち帰ったゲスたちを全部殺してるんだとしても責めない。奴らのやってることは死に値する。笑って見ていた奴らを含め。
見終わった気分は、目を細めながらゲスどもを睨みつける感じ。悲しみと怒りのパワーが体に充ちている。
ライアンのゲスさ、すっごく何処にでもいる感じで、怖くなった。エイトグレード撮ったボーバーナムさん、良いお仕事されましたね。
そして、キャリーマリガン。低い声とかわいいエクボでゲスにメンチきって、かっこよかったっす。
エメラルドフェネル、素晴らしい作品をありがとう。
エンドロールのタイトルで泣いた
反撃の鈍しが上がれば1番の武器は自分の身体だ
武器にはプライドが宿り
ぼろぼろになった武器が遺した戦いを愚かと云うのなら根源はなお愚かで
天才はその戦争を手直しして仕上げただけ
アカデミー賞受賞作品ということで、期待して鑑賞。 鑑賞前は男に恨み...
アカデミー賞受賞作品ということで、期待して鑑賞。
鑑賞前は男に恨みのある女性が、軽い男を誘って殺戮していく内容なのかなと想像していたが、全然違かった。怖いシーンは全く無いし、エロいシーンも全く無い。
じゃあ、夜な夜なキャシーは男に何をしてるの?と言うと、お仕置きなのかなと思う。麻薬を吸ってた男性の時は相手をガッカリさせて終わっただけだった。
主演のキャリーマリガンは少し老けてるように見えて、魅力的ではなかった。1985年生まれなので、映画撮影時は、34~35歳あたりだろうか。顔にシワが入っていて、ちょっとオバサン感が出てしまっているが、それに反してキャシーはカワイイ感じの役なので、ちょっと厳しいなと感じた。m(。>__<。)m
『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』に画が似てるなぁと思っていたら、どちらもマーゴット・ロビーが製作していた。あぁなるほど。(๑˙꒳˙๑)
良かったところはキャシーが可愛かったところ。特に髪型は美しかった。
次に脚本。大どんでん返しで過去に罪を犯した者達が、ちゃんと警察に捕まった。あのまま過去の罪が揉み消されてしまっては、喜べない。特に医者みたいなハイスペックな人達が、学生時に集団レイプしていたくせに、社会人として成功しているのは、気に入らないし。彼らを庇った学長にもお仕置き出来たので良かったと思う。
あと、キャシーが死んだのも良かったと思う。あれ?っまだあと少し時間はあるのにどうするの?て思って、そこからのどんでん返しは良かったと思う。
悪かった点は、主演の加齢。キャリーマリガンが30歳前後だったら最高だったと思うけど、30代中盤では顔のシワが目立って厳しいなぁと思った。無理矢理若作りしてるような感じだ。
あと、コーヒーに唾は汚い。しかも飲んでるし。
キャシーが日々男を嵌めているのはニーナの復讐のためだけど、キャシーとニーナの関係性が不明瞭だった。幼い頃からの親友?なのかな。もしかしたらキャシー自身がニーナで記憶を失ってるオチ?と思ったけどそうではなかった。
恐らくだけど、キャシーとニーナは親友ではなくて、恋人同士だったんじゃなかろうか。と言うのは、キャシーのペンダントはニーナとペアでハート型だったからだ。女性の友人同士だとしてもこのようなペンダントをしますかね。男性ならまずないんだけど。
交差点のシーンの引きが気になった。空撮は何故?と思った。制作陣がオシャレに思ったのかな?
女の友人と食事。ここは話についていけてなかったからだけど、どうして女性と食事したんだっけ?よく分からなかった。
あらすじネタバレ
キャシーにはニーナという友人(同性の恋人?)がいた。ニーナはとても優秀で「前途有望な若い女性」(プロミシングヤングウーマン)だったが、医学部生の時にクラスメート達から集団レイプされてしまった。キャシーも医学部生だったがニーナと共に中退する。その後ニーナは自殺した。
キャシーはコーヒー店で働いているが、男性への復讐心から、夜な夜なキャシーは夜な夜な泥酔したフリなどして、近寄ってきた男性にお仕置きをしている。
コーヒー店に医学部生時代のクラスメートで医師となったライアンがやって来て、その後キャシーと恋人同士となる。
キャシーはニーナがレイプされてた時の動画を見てしまい、そこにライアンがいた。キャシーはライアンを脅迫し別れを告げると、聞き出したアルの居場所を突き止めた。アルは集団レイプの中心人物で、結婚式を控えていて、独身最後なので友人達とパーティを開いている。
キャシーはアルの所に行って、上手いことアルと二人きりになると、アルをベッドに寝かせて、殺そうとした。が、返り討ちにあってしまい、キャシーは殺されてしまう。
アルは友人と遺体を燃やし、証拠隠滅を図り、そのまま結婚式を迎える。結婚式にはライアンもいた。ライアンの元に死んだはずのキャシーからメールが届く。するとパトカーのサイレンが鳴り、警察がやってくるとアルは捕まってしまった。(証拠隠滅に協力した友人はその場から逃げたが捕まるだろうし、ライアンも捕まってしまうだろう。)
キャシーは自身に何かあった場合に備えて、時間指定で送信設定をしていたようだ。
【"女は決断した、亡き親友のために・・。"キャリー・マリガンの七変化演技に魅了された、独創的で、サイケデリックな復讐譚。女性の尊厳を汚す行為は絶対に許されないのである。】
- あの”事件”を、傍観していた貴方も貴女も、絶対に許さない・・・。-
◼️感想
・優秀な医学生だった筈のキャシー(キャリー・マリガン)は、31歳になってもしがないコーヒーショップ店員。
が、夜は派手で、男を呼び寄せる衣装に身を包み、”演技”をした後"お持ち帰り男"にお仕置きする日々。
- キャシーの親友に、過去何が起こったのか。何故、彼女は医学部を中退したのか。徐々に明らかになる過去。-
◆彼女の親友に起きた過去を知る、傍観者達に、彼女が"アプローチ"して行く様が、怖い怖い・・。
ドーン、と銅鑼の様な音が響き、画面にピンク色で出る”Ⅰ Ⅱ Ⅲ ・・・”。
・ある日、彼女が勤めるコーヒーショップに元医学部の同級生で、彼女の事が好きだった小児科医ライアン(ボー・バーナム)が現れ、二人は良い中に・・。
順調に発展していくかと思われた二人の仲だったが・・。
- けれども、過去の出来事が障壁になる。彼は"傍観していたのだ、あの時に・・”-
◆今作では、過去の”事件”を敢えて描かずに、音のみで状況を観る側に伝える。そして、その音の中に混じっていた声。脚色の妙であろう。
<恋人を見捨て、身体を張って亡き親友の仇を打つキャリー。
ラスト、キャシーの名が刻まれた金色のネックレスとニーナの名が刻まれたネックレス。二つ合わせると、一つになるネックレスが印象的であった・・。>
今のとこ個人的今年no.1映画!スカッとはさせない、そこが大事
ラストがとにかく素晴らしかった。
もしこの映画が最後キャシーが犠牲を払わずにアルに復讐を遂げてスカッ!で終わっていたら、ただのエンタメ映画になっていたでしょう。
そうせずに、キャシーがアルに殺されることで女は力で抵抗しようとしても男には敵わないという厳しい現実を表すところが非常にうまいなと感じた。
間口はある程度広くしないと本当に見てほしい人には届かず、
元々その分野(今回で言うとフェミニズム)に興味がある人しか見なくなってしまうと思うので、
こうやって適度にエンタメ化しつつ、大事なところはエンタメ化しないバランスが非常に良かった。
思っていた結末がことごとく外れ、いろんな意味で怖い
思っていた何パターンかの結末がことごとく外れ、また、いろんな意味で怖い映画でした。
男はいくつになってもバカで、罪を償うフリをしつつも、結局は更に罪を重ねる。
女は女で、自分さえ良ければ、人のことは見て見ぬフリをする。火の粉が自分に降りかかって初めて、行動に移す。
怖いけど、どちらも陥りがちな振舞いだけに、身につまされました。
PS:どうでも良いことですが、アメリカの郵便はそんなに正確には配達されないので、警察は結婚式丁度のタイミングで踏み込めないだろうなあと思いました(笑)。
また、医者の元恋人は、警察が聞きに来たところで、全てを打ち明けるべきだったのかな?とも思ったり、彼女の方は、それを許容したんだなあと思ったりもしました。
コーヒーショップで・・・by あべ静江
アメリカは日本よりもレイプ事件が多いのだろうな。しかし、思い出すのは日本での事件。私大医学部のグループによる事件が最も記憶に新しいけど、司法に委ねられてからの経緯を語られると、元TBS記者〇口氏のレイプ事件がこの作品の内容に当てはまる気がする。特に泥酔状態よりも薬物を使った手口。日本での隠された犯罪は政治家だったり権力者によって隠ぺい工作が謀られたりするけど、この映画では弁護士の印象操作によるものだということだった。
そんな中でもアルフレッド・モリーナ演ずる弁護士の描写がとても印象的で、罪悪感に苦しみ、キャリーに赦しを乞うところが秀逸。それに対するキャリーの言葉が彼女の本来の優しががにじみ出てくるところなのです。モリーナの代表作の一つになるかもしれない作品なのに、ノンクレジットとはこれいかに?
女性蔑視や性暴力への警鐘といったメッセージ。酒は強いと思ってる女性であってもクスリを混入されれば抵抗すらできない。尤も泥酔状態の女性をレイプする男なんて、男性目線で見てもゲスの中のゲス。傍観者でさえ罪の意識を考えなければゲスなのだろう。幼い頃からの親友ニーナの気持ちを思いやるキャシーもすごいぞ!
交差点で・・・英語でなんと言ってたか聞き逃してしまいました。停止線があったから優先道路じゃなさそうですが、『アオラレ』じゃないんだから、そこまで怒らなくても・・・と、なぜか『カサンドラ・クロス』を思い出したアホはわたくしでございます。
用意周到な復讐劇。双子を産んだばかりのマディソンと食事するとき、自分のグラスにはジンジャーエールを注ぐシーンが素晴らしい。そうやって今まで酔った振りしてたんですね!終盤でのバチェラーパーティへの潜入も、車のキーを敢えて持たずにフェンダー裏に隠すという死を意識してるんじゃないかと思わせる絶妙なワンシーン。持ったまま死ぬと、車も処分されちゃいますからね。学長の娘のエピソードも秀逸でした。
1~5章の章立てにもなっているのですが、4章の表記が「IIII」。え?皿?と思っていたら、5章では横に一本・・・見事だ。「正」の字を使う日本人にとっては思いつかない発想です。あと、赤い線はやっぱり暴力的なのかな・・・最初は血まみれだったし。それと、気にしすぎかもしれませんが、「有望な」という意味のpromisingですが、pro-missingとして「失踪前」と深読みしてしまいましたが、多分違うだろうなぁ・・・
とてもよかった
女性に対しての性被害がテーマであるため、見ていて心が痛い。若い時にそんな経験がなくて本当によかったと胸をなでおろすのだけど、つい羽目を外して一線を越えてしまうことは容易に想像がつくので恐ろしい。復讐ぶりが徹底的でハラハラする。もし罪を犯してしまった場合どうやって償ったらいいのか全く想像がつかない。
涙止まらん
キャリーマリガンが可愛いくてたまらない。
この役にピッタリだったな。
数々の衣装も見ていて楽しかった。
ただ、何の情報も入れずに見に行ったので、まさかの涙が止まらない状況に陥りました^^;
謎が解けていく過程が進むほどに、胸が痛くて苦しかったな。
キャシーが子犬のような、か弱い女の子に見えたところが、キャリーマリガンの素晴らしい演技力なんだと改めて今思ってます。
女性監督というのもうなずけます。
重い題材をこんなにポップにキュートに痛快に、そしてガツンと制裁するあたり、映画をめちゃくちゃ楽しめた。
そしてちゃんと問題提議もされている。
音楽もよかったし、効果音の重い響き方とか、精神的に追い詰められますね。
音の使い方がとてもうまいなあと思いました!
そして私の心を何度も上げたりどん底に落としたりと、やられました!
誰もキャシーを助けてあげること出来なかったんだね色んな意味で…。
みんな保身に走るし、心から悔いた人がいないのも人間の恐ろしいところだなと思いました。
あの弁護士だけだね、心から悔いた人。
まともにこの映画を見れない人いるんじゃない?
心から悔いてください…
とにかく観れてよかった!
複層的な製作が素晴らしい
酔った(酔わせた)女性のレイプ犯罪は
今でも起こっている
憂慮すべき事象であり
身も心も傷ついた女性は
この悪夢に長年苦しめられる
身近な人が被害者になったキャッシーにとって
加害者たちの復讐は
例え何が起こっても
止めることはなかったでしょう
現にライアンとの束の間の恋愛であっても
過去の事実が明らかになった途端に
彼女は捨て去った
以前の製作だったら
性的な描写(レイプシーン)などを折り込み
観感的に共感を演出していく手法だったと思う
しかし2020年代に
そのやり方は相応しくない
描写がなくても十分に伝わる方法は
たしかにあった
短編を混ぜたような物語の運びも素晴らしかった
途中の恋愛劇も素晴らしかった
復讐のやり方も素晴らしかった
ラストで命をかけてまで
アルのタマを取りに向かった作りも素晴らしかった
彼女がもし生きて
この復讐劇を終えることができたら
全てを終えたあと
彼女には何が残っただろう
彼女はリセットした人生を送ることができただろうか
そんなことを思いながら家路に着きました
NINA
予告をみて、すげーサイコパスな感じなのかなーって思ってたけど、案外そこまでサイコパス感がなかったなー。。。。。。と思えば、最後はとんでもなかった。
途中こんなハッピーエンドで終わる映画を男1人でみにきたのが恥ずかしいとさえ思ったが、話はそこで終わりではなかった。。やるぜキャシー
前半の仕返し部分はもうちょいサイコパス感ほしかったなー。そこだけが物足りなかった
女の人って、化粧ひとつで色んなキャラに化けるのって改めてすごいな
疵痕
復讐の話ではあったが、それだけではない。
被害者からの目線というか…崩された側が詳細に描かれていた様に思う。
脚本も巧妙で、彼女が夜な夜なBARに出没する動機をダイレクトには描かない。いや、描けないとでもいおうか、凄くパーソナルな動機で共感を期待しないとでも言うような作り方だった。
彼女なりの細やかな復讐でもあったのだろう。
当時者達というよりは、同類の男達に。
おそらく彼女の親友は同意なきSEXを強要されたのであろう。そこからその親友の人生は崩れだした。
その加害者達は、なに不自由のない人生を送り、幸せを謳歌している。
親友の屍の上で、優雅にダンスを踊っているように彼女には思えたのかもしれない。
「忘却が最大の武器」と説いたのは誰だったろうか?
この状況には当てはまらないのかも知れないし、そんな言い方でも無かったのかもしれない。
彼女には、それが出来なかった。
親友の両親さえ立ち直ってる所をみると、彼女は彼女で精神的な歪みを抱えているのかもしない。
脚本が上手いなぁと思うのは、彼女は一旦立ち直りかける。恋愛が彼女を未来へと後押ししてくれるのだ。
だけど、彼女の復讐は始まっていて、そんな彼女も過去の自分から逃れられはしなかった。
彼の過去を垣間見た彼女の衝撃はどれほどのものだったろうか?
まさか、親友を辱めた側の人間だったなんて。
その事実を持ち込んできたのは彼女が最初に的にかけた友人だった。
この時点で彼女の精神は崩壊したのかもしれない。
復讐に赴く彼女には、亡き親友への懺悔もあったのかもしれない。ひと時でも貴方を忘れようとした自分が許せなかったのかもしれない。
彼女の死から始まる真の復讐劇。
今の足場が明確に音を立てて瓦解していく恐怖と不安を、スマホの画面は的確に表現してた。
裁かれずとも、自分の記憶だけは欺けない。
そして、その罪の記憶は埋没したとしても、風化するものではないのだ。
なかなかに噛み応えのある脚本だった。
若干、説明不足な節もあり…ディレクターズカットが出るようならば観てみたい。
すれ違う価値観
大前提。この物語で罰せられる登場人物がした行為に弁解の余地は全くない。
その上で…
罪は罰せられなければならない/罪は償わなければならない、なんとなくこの考え方の間には微妙な距離がある。欧米は必罰主義みたいなものが根底にあるような気がする。もちろん正しい。でも、東洋というか日本には、もう少し許容範囲がある。
主な登場人物たちは、考え方・価値観を共有することが出来ない。主人公、主人公の親、大学時代の教師・同級生、偶然出会った同級生の彼氏、死んだ親友の母親…
同一の価値観を共有することなど、もちろん現実社会でもないけれど、登場人物たちの価値観の違いは比較的大きい。
主人公は、従来の間違った価値観やそれに従って誤った行動をする人たちに対して、自分なりの異議申し立てをしている。それは暗い側面もある。
でも、大学時代の同級生の彼氏や死んだ親友の母親によって、従来の(それは間違っていない)価値観に依った平穏な幸福な生活を見つけた(ような気がした?)。
が、自分が復讐したつもりだった大学時代の同級生がもたらした情報によって、それは崩れ去り、また前の自分に戻ってしまう…。自分は正しいと思っていた「復讐」が、自分に(ある意味)禍いをもたらしてしまった。日本には「知らぬが仏」なんていう言葉もあるけど…^^;
でも主人公はそれで良かったのかな?真実を知り、自分の考えに従って行動できたのだから、本望なのかも知れない。
最後、元カレへのメールにLOVEのメッセージがあったのは、皮肉も感じたけど、ちょっとグッと来た。やっぱり好きだったんだろうな…。でも傍観者であった彼のことも、やはり許すことは出来なかった。
あの主人公を殺してしまった悪い奴。裁判になれば減刑されると思うなぁ。あんなやり方迫り方されたら、相当な恐怖を感じるだろうから…
価値観がすれ違う重層的なストーリーにして、面白いエンタテインメントだった。
自問自答の末に出した回答に突き進む女性の物語
主人公の復讐劇です。
彼女に起こった衝撃的な出来事より、自問自答の末に出した回答に突き進む女性の行動と葛藤を描いた作品です。
思いが重くのし掛かり、その行動共に突き動かされた人生に幸せという名の糸も短く切れてしまう。
この人生は幸せだったのか?それとも…ただ一つ信じた道を歩んだ彼女の人生が、安らかであれば良いのだが。
残された家族と唯一の友人は何を思うのだろう。
そしてこの復讐にニーナも賛同してくれるのだろうか。
悲しみの連鎖といえば、それまでなんだろうが悲しみの先に何か笑顔になれるものを見出すことが誰しも大事なんだろう。
男には肩身の狭い映画
彼女は初めから戻らないつもりだったんじゃなかろうかと思った。レイプした本人だけに罰を与えるのではなく、見ていた周りも引きずりこむために。
後味が悪い
最初の方で、男漁りをしていた主人公の女の動機がわからん。男全体への復讐?なんで全体へ?そんなので復讐になる?意味がわからん。でも、最後は、エエっ、そう来るの?という全く予想しなかった展開だけど、彼女は思いを遂げたのか?
観終わった後味が悪すぎる。主人公、彼女がターゲットとした男ども、どっちにも肩入れできない。
その凝った創りとともに、複雑極まる感情に、襲われる
今年は、コロナの影響もあって、私好みの洋画に出会える機会が少なくなっています。
深く心に刻まれたのは『ノマドランド』『ラスト・フルメジャー』『アメリカン・ユートピア』ぐらいか…という感じです。
そんな中、久しぶりにまた大きく心を動かされる『プロミシング・ヤング・ウーマン』という作品に出会いました。
女性を自分たちの欲望のはけ口にする最低な男達への、強い意志を持った復讐(映画仲間の人によれば、正義のための復讐=Avenge)の物語なのですが、復讐の手口や映像的な見せ方に、実にユニークでポップな、独特の味付けが施されています。
本当はとても悲しい物語ですが、悲愴感ではなく爽快感(痛快感)が優っている、またその演出や映像表現により、エンタメ性が前に出た形で映画の魅力創出にすごく成功している珍しい作品ではないかと思います。
主人公の来ている衣裳も(私服もコスチュームも)とにかく色鮮やかで、彼女のはっきりとした意思表示と相まって、映画の世界に没入できます。
同時に、キメの場面で掛かる音楽も「さあ、宴の始まり(勝負の始まり)です!」とばかりに私たちをそのシーンへ誘います。
最後、クライマックスには、並外れた頭の良さを持つ、主人公の仕掛けたあっと驚く展開が待っています。しかし、その直後に、彼女の悲しみに深いシンパシーを重ねられる、そして人間誰しもが持つ、素直な気持ちを非常に端的に表す演出も待っています。
勧善懲悪の復讐ものではありません。人間が持っている弱さや落とし穴みたいなものに囚われた人たちの物語は、自分にもリフレクトして心に深く刻まれることでしょう。
斬新で大胆、一方でものすごくエモーショナルなこの作品の「新しさ」に触れてみて頂きたいので投稿しました。
動画がなかったら?
どうなっていたのかな、と。
殺される覚悟だったんだろうけど、殺さず傷つけていたとしたら?
いろいろ、たらればを考えるけど、どうしても前に進めずにいたカサンドラ。
ニーナのお母さんが、心配していた通り、前に進んで欲しかったなぁ。
しかも、本人はその場にいてあげられなかったという罪悪感から自分を責めているようだったし。なぜそこまで?が伝わらないと共感は難しいかも。
まさかあのままライアンと…とは思わなかったけど、最後まで展開がわからなかった。
で、最初に戻るけど(笑)
動画がなかったら、どうしていたんだろうか。
幼なじみのための復讐劇はかなり危険を伴うものだとハラハラした。(毎回成功していたとしたらすごい)
人は他人に言われたこと、されたことは忘れられないものなんだよね。
いじめとは違うテーマだけど、共通点はあると思う。
他人事ではないよ
結構残酷な話を、ポップな色彩や音楽とスピード感のある展開にのせて、中だるみすることなく最後まで見せ切ってしまう作り手の手腕がスゴイ。
(後で調べたら、映画賞いくつも獲ってたのね、と納得。)
ジェンダーに関する問題からさらに踏み込んで、「『若気の至り』『当時のノリ』であっても、犯した罪は免れない。」さらには「傍観者もまた共犯者だ」という、誰にだってある心に刺さっている小さなトゲを笑顔で責め立てられる感じ。
女性だって加害者になり得るんだ。
「これで終わったと思ってる?」
ドキッ
特に今、この五輪直前のゴタゴタをイヤという程見せられている日本人には、皮肉にも見えてくる。
時に恐ろしく、時に可愛らしく、時に悲しげで、時にメチャメチャカッコ良い主人公キャシーからずっと目が離せなかった。
そういう意味では女優キャリー・マリガンの魅力が堪能できる作品。
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