劇場公開日 2021年7月16日

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「キャシーの深い愛と執念にアッパレ!」プロミシング・ヤング・ウーマン あささんの映画レビュー(感想・評価)

4.5キャシーの深い愛と執念にアッパレ!

2021年7月21日
iPhoneアプリから投稿

気持ちいい〜!
見終わった後の昂揚感が止まらない!破天荒な痛快復讐劇、この夏観るべき一本だと思う。

“復讐”という言葉、自身が執念深く、嫌なことはずっと根に持ち、相手を恨み続ける性格だから嫌いではない。本作の主人公の心情、根深い闇は気持ちいいほどわかりすぎて、だからこそ、やれやれー!もっとやれ!って興奮しちゃって。

特に女性は劇中の描写やセリフに共感することが多いはず。(ただし本作のような過去に辛い経験をされた人は見ないほうがいい)。

本作を見てかつて世間を賑わせた“スーパーフリー”の事件が頭に浮かんだ。ニュースになっているのはほんの氷山の一角、これまでに数多くの女性たちが被害に遭い、一生癒えることのない傷を抱えて生きている。対して加害者側はそんなことなど忘れて、憎々しいほどにいきしゃしゃあと生活している。

加害者側は何事もなかったかのように忘れてしまい、なんの罪の意識を微塵も感じていない。感じていたとしても“ガキだった”と言い訳し保身に走る。だけど被害者と被害者の家族は永遠に忘れないんだよね。

ここ数日世間を賑わせているオリンピックの楽曲製作者の件だってそう。

だけど人生ってほんと死ぬまでわかんなくて、どこかで必ず帳尻が合うようになっているんだってこと。
だから本作からは自分に正直に、誠実に生きましょうねというめちゃくちゃ普通のメッセージ性も込められている。

個人的には本作であの動画を世間に流してもっと世間に男どもの悪態を知らしめて欲しかったけどね、、、。あんなお仕置きじゃ物足りない!

マキ