劇場公開日 2021年5月21日

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「尾野真千子の熱演光る佳作」茜色に焼かれる たいちぃさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5尾野真千子の熱演光る佳作

2022年2月6日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

コロナ禍の世界になって約2年となるが、「コロナ禍の中で生活する人々を描いた映画」として記憶されるような作品だった。
まさに、コロナ禍の現代、観るべき映画にみえた。

ロケ地(渋谷など)で映る一般人を含めて出演者たちもマスクをしたり、手を消毒したりするシーンなどが、普通に切り取られている。特に、「マスクしている時の目線」を描いたシーンでは映像の下端にマスクらしきものが映っているのは斬新な演出。
石井裕也監督作品だが、やはり尾野真千子の熱演が光る。

高齢男性が運転する車が自転車に乗る男(オダギリジョー)を轢いてしまって、自転車の男は死亡。車を運転していたのは高齢男性で元高級官僚であり逮捕もされない……というのは池袋交通事故を想起させる。

交通事故から[七年後]から、夫を亡くした妻の良子(尾野真千子)と中学生の息子、良子の花屋パート先~風俗店の店長(永瀬正敏)や若い同僚(片山友季)、良子の学生時代の男友達などとのドラマが紡がれていく…。

物語の詳細は割愛するが、渋谷センター街でロケしたかと思えば、荒川の土手(戸田市側)でのロケなどが印象的。

尾野真千子が何回か言う「まぁ、頑張りましょう…」という言葉に背中を押される感じがする見事な映画であった。

<映倫No.122561>

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たいちぃ