「荒川の土手」茜色に焼かれる カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
荒川の土手
尾野真千子目当て80%。石井監督目当て、20%。
和田庵君の鼻と尾野真千子の鼻がよくにていて、ほんとの親子みたいだったよ。
途中(最後10分から15分ぐらい)までは凄く良かったです(☆4.5)。ただ、あの人(キョンキョンの旦那)が出過ぎ。
エンディング、ぶれぶれでした。
まだ若い石井監督だから、自分で脚本書く監督だから、敢えて苦言を言いたくなります。期待しているから。
コロナ禍での撮影。それはわかりますが、コロナ禍と関連付けなくても良い内容だったので、じっくりエンディングをやって欲しかった。
片山友希のケイがとても良かった。生い立ちが複雑で、生まれつきの糖尿病で、男運の悪い彼女を子宮頸がんにして自殺させた。
自分のことでは怒れないけど、ケイのことなら怒れたんじゃない?火葬場で問題の父親を出してきたのなら、良子が喧嘩腰で父親に突っ掛かる場面が欲しかった。
アルツハイマーの老人に引き殺された旦那オダギリジョーのバンド仲間のコロナ禍の飲み会(7回忌)の場面で、飲ませたら手がつけられない怪演をする劇団女優のエピソードがちょっとだけ語られるが、尾野真千子の俳優魂の発露が弱め。途中、これは女優田中良子の芝居だなと思う場面(少しクサめ)はあったけど。
バンドのドラムのただやりたいだけのお茶屋のバカ親父は必要?官僚の家族の顧問弁護士役の嶋田久作が最後にはオレオレ詐欺の受け子を守る弁護士?
熊木君とのラブホシーンは片乳見せるだけ?
田中良子(尾野真千子)が示談金を拒否して、許すまじと懸命に生きてきたのだから、老人の葬式に乗り込んで、見ているこっちが怖くなるような大立回りの大芝居を見せて欲しかった。
そして息子役の和田庵君が、お母さんもういいよって大泣きするエンディングからの荒川の土手の夕陽が見たかった。
茜色に焼かれるという題は凄く良い。だから、さいたまの荒川の土手の夕陽の場面で終わらせて欲しかったよ~ん
カールⅢ世さん
コメントへの返信有難うございます。
ケイちゃんという女の子が存在した時間があって、良子と純平が東京の何処かの街で暮らしているのでは、そう感じさせる程の熱演でした。
「泣いちゃうかもしれない」…勝手ながら映像化させて頂きました😌
カールⅢ世さん
怒りの対象が放火した彼らかと一瞬。朱色の服を着ていたので違うな…と。
積もりに積もった怒りが堰を切ったように溢れ出てしまったのかも知れません。
良子に下衆な相手と対峙して貰いたくはなかったですが。。