「すごく好きな映画」茜色に焼かれる にちろさんの映画レビュー(感想・評価)
すごく好きな映画
キネマ旬報の批評で高評価だったので観てみたらすごく好きな作品でした。
泥臭くて青臭くて熱量がすごくて、尾野真千子さんがもう圧巻。
どんな表情も見逃せませんでした。
彼女でなくては成立しなかった映画。
一生懸命なんだけど、空回りしたり自分で自分の首を絞めちゃったり。
人生ってそういうもんだよなぁって、
自分はかなり愛おしく共感しながら観てました。
白眉は中盤と終盤、良子とケイが心情を吐露する場面。
もう演技とは思えない。
ウソくささが全くないどころか、今目の前に田中良子とケイがいるんじゃないかと思うほど。
どんな現実よりも映画の中の方が「真実」に思える。
自然に涙がこぼれていました。
片山友希の新鮮さもさることながら、やっぱ尾野真千子スゲェ、、ですよ。
あと冒頭から字幕が要所要所で効いてて良かったです。
良くも悪くもお行儀の良い作品が多い中で、みんなに好かれる八方美人のような作品ではありません。
ここで両極端になるレビューを見ても分かりますね。
凸凹してていびつな尖ってる映画。
でもこの映画の中に大切な「真実」のひとつがあることは断言します。
コロナがなんじゃ!って思えて勇気づけられました。
決してつらく悲しいだけのお話ではありません。パワーをもらえる映画ですよ。
一部レビューを鵜呑みにして見ないのはあまりにもったいない。
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