「切実な思い、あの涙の意味を理解する」茜色に焼かれる 室木雄太さんの映画レビュー(感想・評価)
切実な思い、あの涙の意味を理解する
パンデミック下に嘆かない、投げかける。人が何に生きる意味を見出し生に執着するのか、その深遠を浮き彫りにする心理描写を余す事なく収めた渾身作。ルールに裏切られ理不尽が積み重なる日常に記す“命の家計簿”は、正に現代の闇である「見えざる貧困」ありのままの姿を問いかけた記録だろう。艱難辛苦、その先の沈まぬ夕焼けを目指しペダルを漕ぐ、その横顔に“頑張りましょう”の真意が滲んでいた。
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