劇場公開日 2021年3月26日

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「スペシャル・ワンな一作です。」JUNK HEAD バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5スペシャル・ワンな一作です。

2021年3月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

すげ〜です。一人で七年?いやはやすげ〜です。
全部一人で?すげ〜としか言えないです。それ以上の言葉が見当たりません。
エンドロールで製作工程の一部が映ります。いや、ほんと、すげ〜です。

さて、この製作工程やそのクオリティだけが素晴らしいわけではトーゼンありません。映像作品として、物語として素晴らしいのです。
物語だけではなく、クリエイトした世界観が素晴らしいです。

オープニングからワクワクが止まらないです。何が始まるんだっ?て。呆気にとられているのも束の間、面白いストーリーに惹き込まれます。登場人物の数やシーンの舞台数が少ないので、こじんまりした感じに見えちゃうかもしれませんが、スケールはでかいです。
本作は冒険活劇に人間社会の縮図を当て込み、終始飽きさせません。キャラクターも立ってます、みんか。人間模様も描いちゃってます。哀しい話も。ちょっとした謎もあり、それらか明らかになるときに、改めてしっかり創られた世界観にビックリです。うーむ、そうつながるかーって。
で、底辺にながれるのは旅と他者との触れ合い。
そのキーとなるのが題名なわけですが、話の作り方うまいよなーって舌をまきます。

感動ポイントや2段ロケット的盛り上がりも用意されているので、ベタっちゃーベタですが、上がります。
で、こんなに大変な撮影なのに、ギャグも入ってるという小粋さ。見せるギャグ。いーじゃないすか。
ナイス、エンタメ。

カメラワークがいいんです。なんで工程増やすようなカット割するかねーって思うほどに緻密かつ贅沢なんです。よいですね。ほんとよいです。
それに、無表情の人形が演じているのに、表情がわかるようなんです。感情が伝わります。カメラワークだけじゃない総合的な演出が秀逸なんだと思います。

沢山の方に観ていただきたい、傑作です。
予算かけて人数かけて、続編作っていただきたい。

バリカタ